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機械仕掛けのコウノトリ 42

第1話

前話

 家のチャイムが鳴って、インターホンを見ると黒いスーツ姿の男性が二人並んでいた。

表情は柔らかく、口角を上げているが、その瞳は鍛えられた刀のように洗練されて私を見ていた。

玄関に行き、ドアを開けると先ほど映っていた二人とは別にベージュのチノパンにシャツ姿の男性とロングスカート姿の女性が立っていた。

私よりもひと回り年上の四十代ほどに見える。

スーツ姿の男性は「このお二人はお子さんをお預かりする施設の職員の方です」と紹介し、男女は私にお辞儀をした。

私もつられるようにお辞儀をして「息子たちを宜しくお願いします」と告げた。

自分の口からその言葉が出た時、体はようやく子供が離れることを知ったのか、目頭が熱くなる。

次話

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