Sasa555

写真家。脚本の勉強中。1974年生まれ。シナリオ、身辺雑記、備忘録を中心に。写真は少々…

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写真家。脚本の勉強中。1974年生まれ。シナリオ、身辺雑記、備忘録を中心に。写真は少々のつもり。

最近の記事

ハイビスカス

    • ハイビスカス

      • After Taste

           道宮正(32)が道宮智(29)のいる家 へ話があるとやって来る。   正「このままでは石垣のコーヒー園が衰退し てしまうんじゃないか」 智「兄ちゃん、いきなり戻って来てそれはな いんじゃないか。最初から農園の改革は。 時間がかかるんだよ』 正「早く最先端技術を取り入れて、スペシャ ルティコーヒー生産を始めないか」 智「石垣島では従来からの伝統的な手法を守 っている生産者が多いんだ」 正「知ってるのか。日々進歩する世界の的な スペシャルティコーヒーの流れから石垣の コーヒ

        • 彼は誰時君を想う

             エーリュシオン駅のカラフルな美しい光が降り注ぐ駅の待合室。ホームから人々が笑みを浮かべて改札口へと向かう。不安そうに待合室を進む清河ルナ(28)に通りかかる立花幹生(52)が話しかける。 立花『ようこそ、エーリュシオンへ。ここは美しい花々が咲き乱れる、太陽が沈まない村なんですよ。どうしてここへ?』 ルナ『とても優しい人々が陽気に歌い踊る楽園の様な所と聞いて!私、自分自身のために幸せになりたいんです』 立花『人は誰しも幸せになりたいという欲求をもっている。それはごくごく当

        ハイビスカス

          夏に去し君を想う

             電話を終わらせる花屋の店員。店のカウンターへ近寄る藤平達也(38) 藤平『先ほど 電話した者ですけど。白系のお花をお願いできますか』 店員『今 季節のゼラニウムや ガーベラ、カサブランカはどうですか?』    藤平ポケットからスマホを取り出し、メッセージをチェックする。 藤平『大人っぽい感じがいいですね』    藤平、スマホを見てる。ため息がもれる。金森花音(36)から電話が鳴る。 花音の声『今、目黒だからどこでも行くよ。私は飲むだけでいいから』 藤平の声『とりあえず

          夏に去し君を想う

          桜花の記憶

          桜花の記憶

          記憶のカケラ

          記憶のカケラ

          光の記憶

          光の記憶

          前世の記憶

          前世の記憶

          テミスの天秤

             被告人の最終意見陳述を大沢諒を含む六名の裁判員が並んで聴いている。 被告人『どんな判決が出ても控訴しない。裁判は一審だけでも本当に長いと思った』    エルグレコのカウンターに寄りかかり、コーヒーを飲む大沢、その奥で時計を弄っている田村祐司。店の奥のテレビから裁判のニュースが聞こえてくる。 田村『死刑か無期懲役かの量刑判断を求められることになるね』 大沢『はっ』 大沢が携帯を落としそうになる。 田村『死ぬのはむしろ楽なのでは。一生苦しんで、罪を背負って生きる事もでき

          テミスの天秤

          プルースト

            古びた洋風一軒家にはオープンハウスを知らせるのぼりが玄関前に立っている。    新緑の芝生が最も生える時期、牧野葉子は数冊のインテリア雑誌を片手に、本多隆はカメラを握りしめ広々とした庭に向かって座っている。 本多『芝刈りの後に強くなる緑の香りは、なぜ心地いいんだろうね。姉さん。昔から刈りたての芝生の匂いが大好きだった』 葉子『これから隆がどういう人生を送っていこうが、どんなキャリアを築いていこうが、答えが見つからずにもがいていた「あのころ」の自分は忘れたくない

          プルースト

          大いなる期待

             マグノリアカフェ、椅子以外の家具には白い布が掛けられている。数人の男女が規則的に壁に向かい椅子を取る。五味 徹が遠藤春海を意識をして、白い壁の映像へ指を指す。 五味『「君の瞳に乾杯」って言う言葉ここからきてるんだよ』 春海『この映画の中で何回も言われてるのよね、監督!』 絵里奈が立ち上がる。 絵里奈『そろそろ、これから最後の上映会を始めます!今日は私がここで過ごした三年間撮りためた写真のスライドショーになります』    白い壁にはスライドショーのエンドロールが流れて

          大いなる期待

          エゴからの解放

          彼女との喧嘩が絶えない。。。。。。 きっと目に見えないものに対してのエゴだろうと思う。 自分自身の苦しみの元でもあり、自分の弱さであり、さらに側にいる相手との関係性にも影響していると分かる。 劣等感の様な物が 自分自身に存在してきた事は理解しているつもり。 これまでに限定して言える事は、それがあったからいつも競争しながら前に進んで来て、今 生き残れてるのかもしれなく、それが自分の中で責任と許しのバランスを取っていたのかもしれない。 こうして見ると、二面性についても明らかに

          エゴからの解放