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2023夏 みんなの俳句大会「旬杯」関連記事を入れる箱
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#小説

ぽんストーリー:幽霊バス《二次創作怪談》

終バスの《降ります》灯る夏の夜 お話だけですが、どうぞお納めくださいませ。 いつもありがとうございます。 幽霊バス《二次創作怪談》乳飲子の亜子を抱えた母親の紗来は真夜中のバス停でボンヤリしていた。もう何処にも行く処はない。 こんな夜中に来るはずも無いバスを待ちながら、紗来はもう生きてはいけないと感じていた。 星の煌めく夏の夜空が滲んでいる。 ゴォー。 遠くから何かぼんやりした光が近づいて来た。 プシュー。 バスだった。こんな真夜中に? 紗来は何故かふらりと立ち

お礼のぽんストーリー【きみのうたを聴かせて】

闇黒く 波静かなり 夜光虫 ✖️ 終バスの《降ります》灯る夏の夜 人もまばらな終バスの中には、独特な空気が漂っている。 今日を終えた安堵感がそこかしこに散らばっていて、夜の街をゆっくりと進んでいく心地良い揺れと疲れが睡魔を誘う。 窓を見ると疲れた顔の自分がいて。 頬のたるみが気になる。 そろそろ皺がついていく年頃だろうか。 こうしてまた明日も同じ繰り返しで いくら仕事を頑張っても評価は上がらなくて。 やればやるほど量を増やされるだけで いつのまに歳を重ねていくんだ

[自己紹介的な] 書いた小説と絵で振り返る俳句大会

これからコールドスリープに入る「みんなの俳句大会」の振り返りをもう少し。 「みんなの俳句大会」はnoteで開催された俳句・短歌・川柳の大会で、いろいろな二次創作の企画も並走していました。 俳句や短歌の大会なのに、私はたくさん小説を書きました。絵も描きました。 何万文字書いたかな…。 ◎[鶴亀杯] 水水水水氷水水水水鶴亀杯でのかっちーさんの俳句から二次創作をするという企画でした。 このシンメトリな文字のつらなりをどうしようかと考えるのが楽しかった思い出です。 ぜひ果て

[あとがき] ひまわり畑を歩く者  [しゅんしゅんぽん]

遅刻してしまいましたが、何とか旬杯の二次創作企画『しゅんしゅんぽん』の短編を書くことができました。 3万文字超えちゃいまして、読むの大変ですみません。 難産でした。 ▽本編はこちら ▽しゅんしゅんぽん とは 今回も、みなさんの俳句・短歌からたくさんインスピレーションをいただきました。 ありがとうございます。 この記事では、感謝の意を込めまして、ぽんした句・歌を紹介と、創作の経緯をお話したいと思います。 ぽんする作品はお名前を伏せた状態で選びました。 ◎ぽんした

【クルーとぽん】失くしたものを追いかけて。

旬杯ご参加の皆さま、 誠にありがとうございました(*_ _)ペコリ 次は28日に予選投票が始まります❣️ それまでぽんで遊んでみませんか?🐻‍❄️💓 ↓どんなぽんが集まってるのか、ぜひ読んでみてね〜(。˃ ᵕ ˂ )ノ゙ ↓ここよりぽんストーリーです。 ✩࿐⋆*.。.:・゚•.¸¸☆・゚🧚‍♀️✩࿐⋆*.。.:・゚☆ ここは、みんなの俳句大会・旬杯事務局。 クルーたちが参加者からの作品を仕分けし、 一人一人に丁寧なコメントを付けていました。 一覧を作

暑い夏食べたくなるのは #しゅんしゅんぽん

太陽と仲良く出来ない屋内派(松浦照葉さん) 猛暑日に買い物行くのは17時(友音さん) 暑い、毎日が暑すぎる。体温を超える気温ってなんなの。 今外に出たら、溶ける。 もしくは、ジリジリと身体が焼かれてしまうに違いない。 夏は外に出ないに限る。 まあ、元々インドア派で自分の部屋にこもっているので、暑いからというのは後付けの理由かもしれないけれど。 でも、外に出るなら暑い夏よりも、着込めば何とかなる冬の方がいいな。 そんなことを思いつつ、今日は買い物に行く日なので時計を確認する

しゅんしゅんぽんに参加します

しゅんしゅんぽん: 元の俳句: 烏龍茶飲み干す速さ競う夏 竹原なつ美 様 「グラス一杯の涼み」 奈緒はグラスを見つめていた。 冷えた烏龍茶。 それは、夏を彩る。 ある時は、疲れを癒やし、 またある時は喉を潤し、 時には友人と水羊羹や水饅頭を頬張りながらなんていうのも楽しい。 今日の奈緒は真剣だった。 ここは、第25回 全国烏龍茶早飲み選手権の会場。 奈緒は決勝まで残った。 昨年は3位。 悔しい思いをした。 だから、何としてでも優勝したい。 集中力が高まっていく。 緊

しゅんしゅんぽん×riraさん×これでもはははさん×しろくまきりんさん

好きですと言いだせなくて星の歌 / riraさん 俳句  季語は『星の歌』=七夕 わざとなの冷酒呑みすぎ送ってね / これでもはははさん 川柳 袖口をつかむ私の手をつかみ つないで歩いた5メートル / しろくまきりんさん 短歌  恋に酔いたい / PJ (1300文字) 小説 去年の七夕まつりの日、結局私はあなたに「好きです」を言えなかった。 ……いや、厳密には言っていた。 想いが伝わらなかったので、恋人になることはなかったけど、それでも友達以上

[コラム] 始めて小説を書こうと思っている人へのヒント集

この記事は、小説を書いてみたいけどどうしたらいいかわからない…という人向けに書いてます。 っつても、私もド素人です。 ド素人なりにここ3年くらいWEB小説を書いたり、他の方の小説を読んだりして自分なりに気を付けることができたので、それをまとめたいと思います。 私のような者がノウハウを書くことで、小説を書くことのハードルが下がるかもしれないという思いも込めつつ。 もしかしたら誰かの役にたつかもしれない。 ちなみに、「この世に絶対的正解はない」というのが私のモットーです。

しゅんしゅんぽん×沙々良まど夏さん×大橋ちよさん

元歌空蝉うつせみの人の心は常ならむ月もかなひぬ 今は漕ぎ出でな 大橋ちよ 人のこころは移ろいやすいもの。 ならば思いは置いて今こそ漕ぎ出そう。 今宵の月はまさにそのときにふさわしい。 返歌月の道辿り出立する先は 己の中の日出づる場所なり 沙々良まど夏 短編小説 PJ 古代エジプトでは、ナイル川に映る夕日の道を歩いていけば黄泉の国に繋がると言われていたそうだ。  今、この海に映る月の道をたどっていけば、私はどこにたどり着くのだろうか。  太平洋戦争が終わった後、私はシ

こおりの魔女としろくまさん。

熱帯夜私の魔術無期凍結【汐田大輝さん】 とある森の奥に、魔女が住んでいました。 ここには、季節がありません。 太陽がないからです。 魔女は、みんなが暑いとか、寒いとか、 騒いでるのをうらやましく眺めていました。 「どうして森から出たらいけないのかしら..?」 森から出たらいけない。 魔女はお母さんにそう教えられていました。 しかし、そんなお母さんも 病気で亡くなってしまいました。 日差しもなく、常に暗闇の中で 魔女は魔法で明かりを灯します。 こんな暗いところに

島風ひゅーがさん「承A」→ちピロさん「転A」→PJ【結】

【起A】作者:PJ 【承】島風ひゅーがさん 【転】ちピロさん。 【結】PJ わかったよあの日買ったかき氷いちごじゃなくてメロンだったねm(__)m 【楽しんでいただいた方にPJ小説の宣伝】 久々に40000字の中編クラスの小説を書いたので宣伝します。 夏の少年少女のちょっぴりファンタジーな物語です(※ホラーではありません)。 創作大賞2023に出品しました。 お時間が許す人は、読んで感想をお願いします~

PJ【起B】→ちあきさん【承】→PJ【転】『海の中の彼女(仮)』

PJ【起B】 ちあきさん【承】 PJ【転】  沖を見つめる彼女の後方から、その肩を掴んだ。それは、びっくりするくらい細かった。僕が触れても、彼女はピクリとも動かなかった。 「おい! 大丈夫か?!」  僕のその声に、彼女は全く反応しなかった。  不気味な夜の海の中、その様子に僕は『もしかしたら彼女は人間では無いのかもしれない』と思った。  彼女が振り返る。暗がりの中にぼんやりと見えた顔には感情が無いように見えた。僕は少し恐怖を感じた。  彼女の顔は真っ白で頬がこけるほど痩

旬杯リレー小説 結

起ストーリー【B】 #旬杯 #旬杯ストーリー結 「海と魔法使いと」 「何かお願い事ないですか?」 雄二は海に来ていた。 日焼けするのは苦手だから、 パラソルの下で敷物をひいて、 くつろいでいる。 話が長くなるので省略するが、 さっきから隣に座って雄二に話しかけて来る人がいる。 朝、天気がいいのでこの浜辺に一人で来て、 景色を眺めていた。 すると、いきなり話しかけられた。 「あの、お願い事ありませんか? 私、魔法使いです。 名前は、ミカトです」 人間の年齢で言うと1