マーベル疲れ?今のMCUにわくわくしない理由
アントマン3からフェーズ5が始まったMCU。ここ最近のMCUについて、もちろん好きな作品もありますが、全体的にはもやもやしています。フェーズ2,3のときのようなワクワク感はあまりないですね。
ではなぜそう思うのか、私が感じているモヤモヤの要因をまとめていきます。
エンドゲームで燃え尽き症候群になった、今は義務感で見ている
MCUの集大成だったアベンジャーズ/エンドゲーム。
ここでMCUに対する熱が燃え尽きちゃった感はありますよね。
それにもかからわず、これからも続くし、1つでも欠けたら後のアベンジャーズで人物関係や時系列がわからなくなるという理由で、とりあえず見ているのが現実。「見たい」ではなく「見ないとけいない」という義務感でMCUを見てしまっているのが1つの要因と言えます。
山を超えちゃった後の海外ドラマ、シーズン1後のプリズンブレイクを見ているような感覚と似ているかもしれません。
トニー・スターク/アイアンマンロス
そしてエンドゲームで燃え尽きた原因になったであろうアイアンマンの引退。私はMCUの中でトニー・スターク/アイアンマンが一番好きです。なので、どうしても彼がいないMCUに物足りなさは感じてしまいます。
トニーが黙々と作業したりホログラムをいじったり、AIと話したりするところ、様々なギミックを使いながらアイアンマンとして戦う姿に魅力されていた自分にとっては、今のMCUにどうしても、ん.…ってなってしまいますね。
もしかしたら、MCUというよりはアイアンマンが好きだったのかもしれません。
自分が大人になった
MCUのハマったのは2012年のアベンジャーズ1作目。
このときまだ高校生だった筆者は、特に難しいことは考えず(今のようにMCUのようにもやもやしているとかね)純粋にヒーロー同士がクロスオーバーするところ、少年ジャンプっぽい友情とか努力とか協力とかそういう部分に魅力を感じていました。そして作品が続き、ヒーローが増えていくにつれてそれらが深まっていった印象です。
しかし年齢を重ねるにつれて色々考えるようにもなりました。予告編やポスクレから様々なことを予想して、純粋に作品単体で楽しめなくなっている自分がいます。小ネタとかも「過去のこれとの繋がりだ!スゲェ!」ではなく「それはやり過ぎ!」と感じる部分が多くなったような気がします。
予告編で見せすぎ
これはMCUに限ったことではなく最近の大作映画全般に言えることですが、予告編で見せすぎな印象です。プロモーション的には大事だと思いますが、これを良しとすると本編を見たときの高揚感や驚きが薄まりますね。
MCUは比較的、予告編の作り方がうまかった気がしますが、マルチバースオブマッドネスの〇〇やシーハルクの✕✕みたいに、最近は見せ過ぎかなと。
なので、予告編は第一弾だけしか見ないと決めています。本当は1つも見ないほうがいいのかもですが.…
新キャラにも作品を重ねるごとに見れる深みを求めてしまっている
MCUの魅力は、単独作品に留まらないヒーロー同士のクロスオーバーに加え、作品を重ねるごとに見えるヒーローの成長や葛藤に感情移入し易いところだと思います。
例えば、ドクター・ストレンジ/マルチバースオブマッドネス。
この作品で今まで交わることがなかったワンダとストレンジの絡みが見え、特にワンダの内面にフォーカスされた作品だったと思います。
彼女に対していろんな感情が込み上げてくるのもエイジ・オブ・ウルトロンから積み重ねがあるから。彼女に対して報われてほしいと思うのも、失い続ける彼女をずっと見てきたから。
では、新キャラにもそういうことができるのかと言うと無理なわけで。
どうしても新キャラは、オリジンストーリーを描く必要があり、ゼロの状態からキャラクター像や設定を飲み込まないといけません。フェーズ1とかフェーズ2であれば特に違和感がなかったのですが、現在は古参キャラの深みのある作品がある中で、あまりオリジンストーリーに魅力を感じられなくなっている気がします。
フェーズ3のシビルウォーのような、新キャラと古参キャラがクロスオーバーするクッションになる作品があればよかったと思いますね。
フェーズ4は風呂敷を広げるフェーズとはわかっているものの、いろんなキャラでオリジンストーリーを描いているだけで、MCU全体で見れば単調なように思います。
本編ではなくポスクレのほうが気になってしまうのも、オリジンより次に誰と誰がクロスオーバーするのか、どんなサプライズがあるかの方が重要視されているからでしょう。
アベンジャーズのために単体作品がある
今までは単体作品を見ていく中で、たまたまアベンジャーズがあった、偶発的にチームが結成された感じがします。
今はもう、先にアベンジャーズがあって、このクロスオーバー作品のために単独作品を見ている感じ。
この感情が原因で、単独作品を見るのが義務になっていたり、本編よりもポスクレのほうが重要視されていたりするのだと思います。
VFXアーティストの過労というニュース
そして、VFXアーティストの過労というニュース。
2ヶ月ごとに新作がでていたので、まぁそうなるよねっと実感できるものの、改めて聞くと残念な気持ちになりますね。
2018年のブラックパンサーやムーンナイトでCGの粗さを指摘されていました。
実際はどうなのかはわかりませんが、この事実を知ると、興行収入のために量産することに注力しているのでは?と考えてしまいます。
質より量を求めた結果、一つひとつのクオリティが下がっているのではないでしょうか。
スターウォーズのドラマ「キャシアンアンドー」が評価されているところを見ると、もう少し作品一つ一つでのディテールにこだわってほしいですね。クロスオーバーありきではなく、作品一つとして面白いといえる作品を考えてほしいと思います。
2,3年後くらいまでのスケジュールが決まっている中で、今さら舵を切るのは厳しいですが、4ヶ月とか半年に1作品でもいいので、まずは1つの作品をじっくり丁寧につくってほしいです。