一流になるたった1つの方法
どの道でも,一流になるのはとても難しいことです.多くの人が,”自分には才能がないから無理だ”とか,”彼は天才だからできる”などと思っている人が多いと思います.ただ,科学は,一流の人たちと二流以下の人たちの違いを発見しています.それは,努力することです.
野球の天才イチローは
”努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうじゃない.努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」というのなら、僕はそうだと思う.人が僕のことを、努力もせずに打てるんだと思うなら、それは間違いです”
と言いました.
物理学の天才アインシュタインは
”Genius is the man of average ability who makes an effort”
つまり,”天才とは努力する凡人だ”と言いました.
この二人は私が尊敬するその分野で”1番の人”たちです.我々から見たら,天才だと思うような人たちは常に,努力することの大切さを説いています.ただ,努力しただけで一流になれるなら,もっと多くの人が一流になっているはずです.そこで,科学が発見した,一流と二流以下の違いを述べていきます.
10年1万時間ルール
各分野でのプロの人とアマチュアの人たちの総練習量を比較すると,圧倒的な練習量の差が認められています.少しの差ではありません.”圧倒的な差”です.20歳では,5倍以上の練習量の差があります.これは,平均値なので,中には練習しないで一流になった,”天才”もいますが,一流の人の多くは,とてつもない練習量をこなしています.
これは10年1万時間ルールと言われています.一流になるにはおおよそ,10年,1万時間の練習が必要というルールです.このルールは,学業,芸術,スポーツなど様々な分野で当てはまるルールです.
しかし,中には,一流の人たちと同じくらい練習したのにも関わらず一流になれなかった人もいるでしょう.では,なぜなのか?
みなさんご存知の通り,練習には”質”と”量”の2つの側面があります.したがって,練習をただ量をこなすだけでは一流にはなれません.
質的な練習とは何でしょう?
意図的計画的練習(Deliberate Practice)
です.
意図的計画的練習とは,”目的を達成するための明確な意図を持って,その目的を達成するために入念に計画された練習”です.
つまり,一流になるためには,ただ闇雲に練習するのではなく,
「目的を定め,その目的を達成するために計画し,
方法を考え,練習しそれを10年・1万時間持続しなければならない」
次回は,実際に,意図的計画的練習を行う方法について述べたいと思います.
主に,スポーツ医学や子どものスポーツに関することについて配信します.