見出し画像

トレタという選択肢

少し久しぶりのnoteです。今年の9月より株式会社トレタに転職して3ヶ月が経ちました。最近何してるの?ということを良く聞かれるので少し恥ずかしさありますが入社エントリなるものをちょっと書いてみようと思います。

どんな会社か

トレタは飲食店向け予約管理・顧客管理のクラウドサービスを開発・提供している会社です。いわゆるSaaSのスタートアップです。

CEOは「ひとしさん」こと中村仁。パナソニック→外資系広告代理店→飲食店オーナー→「ミイル」という料理写真共有アプリ開発といったキャリアを辿ったのちにトレタを創業。現在も飲食店オーナー。とても気さくな方。そしてフルマラソンのレースタイムがこれまた速い。

食の未来を、アップデートする」というのが会社のビジョンです。最近ビジョン・ミッション・バリューが一新されました。

飲食店を開業し運営していた当時、非効率でひたすら辛い思いをした原体験がトレタ創業のきっかけとのこと。トレタ入社理由にも繋がってくるのですが、飲食って人生の中でも幸せな行為の一つである筈なのに、裏側でそれを支えている人たちは依然として非常にハードワークな訳です。その飲食店の課題をテクノロジーで解決し、食べる人働く人双方が豊かである社会を作りたい、というのがトレタです。ひとしさんは社員の前で話をする際には毎回熱く想いを語ってくれます。

予約管理・顧客管理のオンライン台帳である「トレタ」が主事業です。
シェアNo.1

2013年の創業から6年。それまで紙管理であった飲食店の予約/顧客台帳をオンライン管理にシフトさせてきて、一定のスタンダードにしたのはトレタだと思っています。ただ、飲食店における課題は他にもまだまだあります。今後はオンライン台帳活用のその先の、更なる本質的な課題解決をするためのプロダクト機能開発や事業開発に今力を入れています。

幾つか例を。

飲食店専門のコンタクトセンター。店に人がいない時やピークタイムにかかってくる予約や問い合わせの電話をコールエージェントが代わりに受けることで現場はおもてなしに集中できます。

Googleで飲食店検索時の画面にお店の情報が出てくるのは大体の人が見たことあると思いますが、そのまま予約することができる様に今、普及が進んでいます。トレタはその受け手となる予約台帳としてGoogleと提携をしていて飲食店側ではかんたんにGoogle予約を導入することができます。

最近、お客の無断キャンセルが問題になってきていますが、受けた予約の確認をSMSで送信し、相互で確認ができるアプリ。飲食店がさくっと導入できるようにめちゃくちゃシンプルな使い方。そして無料。

現在携わっている、超直前予約サービス。後述します。

ビジネスモデルについて

ビジネスモデルとしてはSaaSなのですが、SaaSにも種類があります。Salesforceや国内では最近上場したfreee、またSmartHRといった業界横断型で普及が進んでいるものをHorizontal(ホリゾンタル) SaaSと呼びますが、トレタはあくまで飲食業界に特化したSaaSでVertical(バーティカル) SaaSと呼ばれる方に区分されます。

ホリゾンタルSaaSの会社は皆さん割と思いつくと思うのですが、バーティカルSaaSって言われて思い出せる企業って余り無くないですか?ホリゾンタルSaaSは業界を選ばないのでマーケットが広いのですが、バーティカルSaaSは特定の業界に特化するのでマーケットは狭く、その業界構造や課題を深く理解し本質的な課題解決ができるかが勝負どころ。

日本ではここ5年程で↑に上げた様なホリゾンタルSaaSの企業が爆発的に増え、IPOする様な事業サイズの企業が生まれてきていますが、SaaSの次のトレンドとしては業界ごとの課題解決に特化したバーティカルSaaSが続いていくと言われています。ただまだ日本では代表事例がない。

そういった、未だかつてない成功事例を作りにいけるかな、ということもトレタにジョインしようと思った一つの要因です。

どんな社風か

平均年齢は35歳くらいの大人スタートアップです。

仕事だとどうしてもコミュニケーションが部内に閉じがちですが、部活動が盛んで、横の交流機会が結構あるのは自分的に嬉しいです。駅伝、フットサル、映画、ボドゲ、釣り、日本酒会など。一定人数メンバーがいると公式の部として認められて活動費補助が出ます。ありがたし。いきってフットサル部に参加したのですが初回キックオフ5分後に靭帯を損傷し即刻退場という華々しいデビューを飾っております。

釣り部。イナダほかじゃんじゃか連れて最高に楽しかったです。

社内には結構だだっ広いカフェスペースがあり、その中央にあるカウンターテーブルがまた飲みたくなる設計に。ちょくちょく部署関わらず有志で飲みます。

また、トレタは柔軟にリモートワーク可能です。2020のオリンピック期間に向けては「トレタリモートウィーク2020」と称し期間中は全社でリモートワークする、といったチャレンジングな取り組みも。

自由と責任はセットで、会社と個人、互いに信頼関係があるからこそ成り立つものだと思っています。

次に、「トレタ30」という素敵な福利厚生制度があってトレタの導入店で飲食すると、飲食代金の30%を会社が負担してくれます。ランチもディナーも。

普段から現場に接する職種に限らず、全メンバーがお店で実際にトレタが使われてるところを見て自身の仕事の意義を感じてきてね、というひとしさんの想いがこもった制度です。トレタ導入店が増える=トレタ30対象店舗が増える。これは嬉しい。

今年、全社での制度利用はなんと数千件にも上ったそう。仕事柄、みんな外食が大好き。尚、利用対象はトレタメンバーのみ。トレタの中に友人がいる皆さんはそのメンバー分の30%をたかってちょっとお得に飲みに行きましょうw

また、個人的に結構感動したのはエンジニアも皆、飲食店のことをめちゃくちゃ考えていること。多くのプロダクトは現場のアルバイトスタッフまで使うものです。新規プロダクト企画、既存プロダクト改善ともに常に現場のオペレーションでの浸透まで想像しながら開発の議論をしています。

そんなエンジニアチームの今年のアドベントカレンダーはこちら。

なぜトレタにジョインしたのか

前職はスペースマーケットというスペースシェアのC2Cプラットフォームを運営する企業にて広義ではビジネス開発を担当してきました。セールス、マーケ、CS、アライアンスと事業フェーズに応じて様々な役割を担わせてもらいました。

約3年半、泣きたくなるくらい様々な死闘を繰り広げてきました。
詳しくは前に書いたnote参照。

その中で、少なくとも都市部においては一種のインフラになることが出来たのではという思いと、また全然新しいチャレンジをしてみたい思いが生まれていました。その中でトレタに出会い、ご縁とタイミングがあってジョインを決めました。

尚、スペースマーケットは2019年12月20日に見事にIPOを果たしました!
本当誇れる古巣。ここでの経験や出会いが生涯の宝物です。

ジョブチェンジはトレタで4社目になるのですが、

1社目:Soup Stock Tokyoで都会で忙しく暮らす人たちにファーストだけどスローな食の提供を
2社目:食ベンチャーで農業生産/食品加工/流通販売と食の6次化を(残念ながらここはスケールせず)
3社目:スペースマーケットで眠っている遊休不動産の活用を

とテーマは違えど、誰かの暮らしにとって劇的にポジティブインパクトを持たらせる様なサービスの事業拡大が私のキャリアの軸です。

次の軸も同様に考えていて色々な業界軸を考えたのですが、その中の選択肢の一つが飲食 x IT。

私のキャリアは店舗という現場勤務からはじまっています。実際に現場で働く人はものすごく忙しいです。ミニ経営者兼プレイングマネージャー。人材採用・育成/シフト作成/売上予測/発注管理/金銭管理/販促計画といったマネジメント業務を現場に立ちながらこなす訳です。今じゃ言えないくらいハードワークをしていた時代もあります。

多くの人にとって食は生きる喜びを感じる大切なものであるのに、それに携わる人はあまり報われていない、というねじれた構造。自身は現場経験とITスタートアップでの経験両方あるので、飲食 x ITで課題を解決しようとするトレタの方向性にとても共感ができたのと、自身の原点である飲食業界に少しでも恩返しできればと思ったのがトレタに飛び込んだ大きな理由です。

あともう一つ、難易度の高い事業に挑みたかったこと。ご想像つくと思うのですが、飲食業界のような他比較でレガシーな業界ってマーケティングの難易度が非常に高い。オンラインだけでコミュニケーションは完結せず、オフラインも含めて顧客接点の最適化を図る必要性がある難しさ。実際泥臭い試行錯誤の連続です。(スペースマーケットでも不動産というレガシー業界と向き合ってきましたが)

ただ、レガシーな業界にこそ、スタートアップが参入する価値のあるマーケットが存在する訳です。外食なんてまさにその代表例で、約25兆もの市場規模一般社団法人日本フードサービス協会調べ)。そこをめがけ、星の数ほど周辺サービスが生まれては消えていきます。ただ、難易度が高いからこそ、課題に刺さるサービスの開発とオペレーションエクセレンスの確立により高い参入障壁を設けることもできるはず。中長期的に見てより自身を成長させてくれる環境があるのではと考えました。

また、キャリア的にもトレタがちょうどC向けのプラットフォームをローンチした直後だったので、前職のCtoCプラットフォームでの経験を活かしてグロースに貢献できるかなと思ったというのもあります。

どんな仕事をしているのか

当面のミッションは今年ローンチしたトレタ初のtoC事業(トレタnow)を成長させること。

チームは大きくはビジネス(マーケティング/セールス/CS)と開発に分かれていて、現在私はビジネス施策実行におけるビジネス⇄開発の橋渡しとPM、あとデータ分析周りを担当しています。前職も開発とPJ組成して動くことは多々あったのですが、ザ・PMとしては初挑戦。幾つになっても初挑戦というものは楽しいものです。

つい最近、PMとして携わらせていただいたブラウザ版をリリースしました。今年の3月にiOSアプリをローンチし、1年経たずにAndroid、ブラウザ版をリリースする、という攻めの投資。このチームだけで1つのスタートアップだと思って仕事をしています。

チームは他部署と兼務のメンバーも含めると約20名くらい。ワイワイガヤガヤ楽しくやってます

担当する事業について

トレタnowというサービスを超要約すると、当日の空席に困る飲食店と当日のお店探しに困るユーザーを結びつけるサービスです。店舗のリアルタイム空席情報を持つトレタだからこそ出来る新しい飲食予約体験の提供をしていきます。ここで語るには短すぎるので、おいおいまたnoteを書こうと思います。

ひとしさんやトレタ創業期にいらっしゃった方が分かりやすく解説をされているので先にそれを。

今後の展望

ちょっとここまでに経験した仕事を振り返ってみました。過去のキャリアはずっとスタートアップで、事業を成長させるために足りないことも学びながら何でも取り組んできました。本当に良くも悪くもゼネラリスト。

店長/催事運営/EC運営/物流管理/生産管理/商品企画/プロモーション企画/財務経理/営業サポート/百貨店営業/卸営業/飲食店営業/不動産オーナー営業/SNS運用/デジタル広告運用/データ分析/カスタマーサクセス/アライアンス/事業企画

何が得意ですか?」という問いの返し方はいつも難しいなぁと思います。マーケティングスペシャリスト、とかセールススペシャリストとかそういった方に出会うと尊敬の念と自身のコンプレックスが同時にやってくる訳ですw

ただ、人は人、自分は自分。そして自身の得意領域は事業の1→10であり、このフェーズの事業拡大は総合格闘技戦だと思っています。課題を解くのに必要なスキルや経験の引き出しは多い方が強い。

マーケティング観点を兼ね備えたセールス、セールス観点を兼ね備えたマーケティング、マーケティングやカスタマーサクセス観点を兼ね備えたプロダクトマネージャーといった様に多面的な視点を持つことが今の時代に求められている感覚もあります。マネジメント観点でも事業拡大させるための手法について、一定の解像度があることは重要だと思います。

そういう意味で、理想と現実の距離を見定めて、理想に辿り着く道筋を作って足りない部分も自ら学んだりプロフェッショナルなメンバー/パートナーの力を借りながら何とか辿り着こうとする泥臭さ、とみたいなのが自身の一つの得意なのかなと。曖昧さ上等でビジネス開発というのが職種だと思っています。なのでもっと総合格闘力を高めたい訳です。広く浅くから広く深くへ。人生100年時代、まだ折返しにもなってない。常に新しい学びを続けて自らをアップデートしていきたいものです。

最後に

ここまでトレタの紹介と私の仕事について書き綴ってみました。飲食業界と向き合うということはとても大変なことなのですが、その分やりがいに溢れています。そして自身の仕事の成果は街に出て飲食店に入ればいつでも見られる訳です。

トレタでは現在全力拡大中でメンバーを募集していますので、もしちょっとでも興味があれば、会社に遊びにきてください。ハンドドリップでおいしいコーヒー淹れておもてなしします。

あ、トレタnowのアプリインストールもお忘れなく。サービスをまたここから磨きまくっていくのでFeedbackはお気軽にTwitterなどでいただけたら。

以上です。入社エントリってすごいですね、書いてしまうとちょっとやそっとで辞められないプレッシャーがかかりますねw
しっかり根を張って社会にインパクトを持たらせる様に取り組んでいきたいと思います。

この記事が参加している募集

入社エントリ

スタートアップ/ビジネス開発といった自身の仕事について整理し書いてます。時々は子育てやローカルネタも。