2020年11月8日:中途半端の利点

今日は気分がいい。何故なら明日から五連休だからだ。

この休みの期間に自己を見直していこうと思う。私は定期的に行き詰まりを感じると自己分析をするという癖がある。自分の強みややりたい事、何に充足感を覚えるのか、ここ数年間自己分析をしているがよくわかっていないのである。いや本当は薄々気付いているのだ。分からないというのは言い訳にしているだけかもしれない。

正直自分はやりたい事は沢山ある。小説や漫画、作曲などの創作活動。プログラミングや語学学習などのスキルの勉強。社会・人文・自然科学といった学問活動など。挙げればキリがない。おそらく全部挙げるとなると人類が今までに書いた文字数より多くなってしまう。そうなるとnoteのサーバーがパンクしてしまうのでここでは控えたい。

やりたい事は色々ある。しかし、色々ありすぎるがゆえにこれと言ったものに絞れずに彷徨っている状態なのである。

どれも手広くやっているが、中途半端になりがちなのできちんとした知識が身につかない。私はいつも後ろめたさを感じている。いつも何か専門技術を持っている人を羨ましく思う。

中途半端は器用貧乏という言葉で表されている通り世間的にもネガティブな風潮がある。かたや専門分野を持っている人やプロフェッショナルな人は讃えれる傾向にある。『プロフェッショナル〜仕事の流儀〜』とかテレビ番組を思い出していただければ分かるだろう(もちろんディスっているわけではない。とても素晴らしい番組だ)

子供頃から学校などで将来の夢を書かされる。ちょっと愚痴になるがイチローの作文を例に挙げ、夢を具体的に持つことの大切さを説いているのを見かける。正直これは例外であって(出なければフューチャーされない)、子供頃のやりたい事なんてコロコロ変わるし、子供の見える世界と大人の見える世界はほとんど違う。にもかかわらず私たちはなんの疑問も持たずに子供に何か夢を持たせようとしている。

もちろん、専門分野を持つのがダメだなんていうつもりはない。私は専門に特化することの利点もあれば欠点もあるし、中途半端には中途半端なりの利点や欠点ががあると言いたいのである。

そこで何か中途半端の利点はないかと思って考えてみた。もしかしたら自分みたいにやりたい事がありすぎて何か一つのことに集中できない人がいるかもしれない。そんな人の助けになればと思い文章を書いてみた。私は中途半端でいる事の利点は二つあると思う。

1,自由であること


中途半端は自由である。利点を挙げるとしたら真っ先にこれだろう。

どういうことか?

学習やら運動でもどんな事でもやっていて飽きてきたらせっせと違う事をやればいい。特に失うなんてことはないだろう。しかし、専門分野を身につけている場合(少なくとも自分の中で)はどうだろう。今まで継続してきた事を簡単にやめて新しい事をするなんて事はなかなかできるものではないだろう。サンクコスト効果が働くのである。たとえ嫌になって飽きたとしても、今まで費やしてきたものが勿体ないとどうしても思ってしまうのである。

私も些細なことだがnoteで10日以上の連続投稿をしている。それを止めるとなると心理的な抵抗が起きる。やはりどうしても勿体無いと感じるからだ。(これは裏を返せば、もし何か継続して物事に取り組みたいというものがあるなら勿体無いと思わせる事が大事かもしれない。)



話がずれて申し訳ないが、いまこうやって、文章を書いていて自分はサンクコスト効果があまり効かないのでないかと思ってきた。何故なら、FXや株式投資をやっているからだ。投資や投機をやっている人なら分かると思うが人間の本能というのは投資・投機において邪魔になるのだ。サンクコスト効果も例外ではない。これらも含めて人間の本能と戦わないと投資で稼ぐというのは難しいのである(ペーペーの自分がいうのもなんだが、、、)。こういうとろで物事が中途半端になるという悪影響がでているのかもしれない、、、



さて本筋に戻すが、一度専門分野を身につけると決めた以上、他の物事に乗り移りや中断というのが簡単にはできないのである。それはたとえ自分の身体や心の状態に反してでも物事を継続しなくてはいけないのである。大袈裟に言えば自由を捧げ覚悟を決めなくてはならない。

特にやりたい事が見つからない、分からない人がいきなり覚悟を持って取り組めなんて酷であろう。そういう意味では中途半端な事は自分自身を知るには最適な状態であろう。色々とチャレンジして、試行錯誤できるのである。

フットワークの軽さこそが中途半端でいることの利点だろう。以上が中途半端でいることの利点その1である。


2,イノベーションが起きる


まず次の記事を見てほしい。

下でも本を紹介しているので詳しく知りたい方はそちらでも読んで頂きたいが、私はこれ読んで救われたと言っても過言ではない。

アホになれ」「効率化ではイノベーションは生まれない

どれも強烈な言葉を放っているが、中でも衝撃を受けたのが点の数の話だろう。四角の中に幾つかの点を任意に描いて、接地している点どうしをわかりやすく赤く塗る。最初は赤い部分が少ない。しかし、徐々に増やしていくとある時点(相転移)を境に一気に赤くなるのである。まさに指数関数的に増えるのである。

私は今まで、中途半端にわかっているだけで使えない色々な知識を持っているだけだと負い目に感じていた。しかしそのガラクタな知識が、ある時を境にイノベーションを起こす時がくると言われた時は前向きな気持ちになれた。スティーブ・ジョブスも点と点を繋ぐと同じような事を言っている。

もちろんガラクタな知識を持っていれば必ずイノベーションを起こすということはない。しかし、中途半端な物事しか身についていないと思っている人には少しの希望はもてるだろう。少なくとも自分は昔よりは希望をもてた。

3,リスクヘッジができる

この利点は職業やキャリアに通づる事であろう。一つの物事が例えば、市場での需要がなくなって駄目になっても他の分野のスキルがあればそれで補う事ができる。

まあこれは複数のスキルが専門の領域に達している前提の話なので詳しくは述べない(というか述べられない。私はそんな大層な人間ではないので)。

あと複数の専門的な知識や技術や掛け合わせて新しい仕事を作りだすこともできる。これは下の書籍の『マルチ・ポテンシャライト』に詳しく載っているのでそちらを参照して頂きたい(投げやりで申し訳ない。もう眠くて早く寝たいのでそちらに任せる)。



さて私みたいにやりたい事が多くてやる事が全て中途半端、専門的な技術がなくて負い目に感じるという人には以下の書籍がおすすめである。世に出ている実用書やビジネス書は大体、”問題解決ベース”で物事が語られている。

まず問題点を見つけ、その問題点にどのようなアプローチが効率的に負担が少なくて済むのか見つけ、見つけたら実際に実行し、最後にそれでよかったか検証する。

大体はこれに沿った内容である。しかし、自分が紹介する本はその効率化ベースから外れたものである。強いていうなら”イノベーションベース”の本と言っていいかもしれない。そんなしょうもないレッテルを気にせずに気を張らずに読んで欲しい。2番目の利点ででた記事は真ん中の本に乗っているので是非読んで頂きたい。これを読んだ時自分の歩んだ人生が肯定された気持ちになった。今でも専門分野を身につけないとという強迫観念に駆られると私はこれらの書籍を見返す。


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やっぱりこう書いているいると中途半端も悪くないような気がした。どんどんやりたい事をやればいい。そして、本当にやりたい事が見つかったらそれに没頭して物事を行えば良い。そう思えるようになった。

逆に言えば、専門分野を身につけるデメリットよりもメリットの方に魅力を感じたら自分も専門分野を身につけようという気になるなという前向きな気持ちにもなれた。

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