人間失格表紙

第三回読書会:太宰治『人間失格』レポート

ベストセラーのゆえん……共感がたくさんあるから

題名からは想像がつかないくらい「読みやすく」「軽やかに面白い感じに書いている」との感想が多かった本作は「よくある話」「だらしなさのオンパレード」が共感を呼ぶ作品となっています。

女・酒・ドラッグ・借金……と人間の弱いところ全部盛!

転落していく様をコミカルともいえる文体で描かれていて、まるでそれは話が止まらない人がずっとしゃべり続けているかのよう。

ナルシストであり、滅びの文学でもあります。

主人公の葉蔵は幼い頃から「女中や下男から、哀しい事を教えられ、犯されていました」と衝撃的な告白がさらりと一文で終わらされていて、正直、10代の頃初めて読んだ時には理解できずに読み飛ばしていました。

母親のことは触れられておらず、むしろ次から次に“母性溢れる女性”との関係を持ちますが、母親への倒錯した思いが感じられて、このあたりも深堀していけそうです。

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一回目の心中で葉蔵は助かります。どうして助かったのでしょうか?「死にたくなかったから」私はその意見に深く共感しました。

また、葉蔵と遊び仲間の堀木との遊戯として言葉の反対語を当てるというものが出てくるのですが、その時に出されたお題が「罪」でした。あなたは「罪」の対義語はなんだかお分かりになりますか?

葉蔵はヨシ子と結婚し、安寧の日々を手に入れたかと思いきや、想像を絶する悲哀がやってきて、世の中はなまやさしところではないことを思い知らされます。

なぜヨシ子は、あんなひどい目にあわなければならなかったのでしょうか。そのまま幸せしてあげればよかったのに……。

2019年10月5日日曜日開催

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本屋さんの閉店後のスペースをお借りして、読書会を主催しています。気軽でおしゃれで、ちょっと知的な社交の場を作りたいとはじめました。お酒を呑みながら、ラフに文学について語れる会を目指しています。こちらの「note」では、その読書会のレポートを主に掲載していきます。
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