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地頭が良い人ほど使いこなす『見える化』と『構造化』

※当記事は約6分で読めます【約2,500文字】

1. 当記事の目的

就職活動におけるグループディスカッションでは、必須の役割として「書記」というものがあります。

この「書記」という役割は広義であり、グループディスカッション(以下GDと呼ぶ)やビジネスにおける議論の場を想定した「書記」というのは多大な役割を担い、その会議の品質自体を左右するほどの威力を発揮します

この議論の場を想定した「書記」の役割を正しく理解することで、就職活動における選考突破やビジネスにおける貢献に活かして頂くことを目的として、当記事では特に、「書記」におけるエッセンスとも言うべき『見える化』と『構造化』についてご紹介していきたいと思います。

2. GDやビジネスなど議論の場における「書記」の役割

選考におけるGDやビジネスの議論の場における目的と、その際の「書記」という役割について確認していきます。

(1)GDやビジネスの議論の場における目的

まずは、選考におけるGDについて改めて定義を確認しておきたいと思います。

<GDの目的>
① 「リアルタイムで時間制約のある中で」
② 「多人数の参加者がいて」
③ 「その総員の意見から一つの合意を出す」

つまり、①~③の状況下で最終的に一つの合意形成をすることが目的となります。

このとき、議論の内容に対する直接的なアプローチではなく、議論自体を円滑に進めるためのアプローチ方法をソフト面のアプローチと呼んでいます。

<ソフト面のアプローチ>
合意形成に導いていくための議論全体における調整

さらに、このソフト面のアプローチ方法において、役割が存在します。

その役割の中に「書記」がありますが、そのほかにも、「司会」や「タイムキーパー」といった役割が存在します。

今回の論点は「書記」ですので、「書記」の役割に焦点を当てたいと思います。

また、ビジネスにおける議論の場という状況下でも、基本的には上記GDの定義と同等であることが多いため、今回は同義として考えていきます。

(2)「書記」の役割

上記のような議論の場における「書記」の役割は、以下のように定義できます。

<書記の役割>
客観的に発言を構造化しながら記録しつつ、議論にも主体的に参加していくことで、最終的な合意成果物に発言を「収束」させていく

このように合意形成の場では、「書記」という立ち位置において、単に記録を残すという役割だけにとどまらず、議論を『見える化』することで『構造化(整理)』しやすくし、合意形成に導く(収束させる)という主体的な側面が期待されます

ここまでの話は以下の記事でも詳しく説明していますので、気になる方は合わせて読んでみてください。

3.『見える化』と『構造化』

合意形成の場において、書記には

議論を『見える化』することで『構造化(整理)』しやすくし、合意形成に導く(収束させる)という主体的な側面が期待される

ということを述べましたが、書記にとって最大の武器となる『見える化』と『構造化』について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

(1)見える化

話し合いの場では、意図した内容が相手に伝わらないことがあります。

しかし、会議などの場において、このコミュニケーションロスを放置するわけにはいかないため、議論の内容を見える化(可視化)して記録することで議論の活性化を図ります

この見える化によるメリットには、次のようなものが挙げられます。

<見える化のメリット>
・内容が客観視しやすくなる
・理解しやすくなる
・議論を俯瞰してみることが出来るため、相関性や流れなどが見えやすくなる

以上のメリットのように、議論の内容を整理するだけにとどまらず、参加者全員の認識を同期させると共に、さらには議論自体を前に推し進める効果が期待できます

また、相関性や流れが見えてくることで、『構造化』による整理も容易になってきます。

(2)構造化

『見える化』することで『構造化』しやすくなるという話をしましたが、構造化の定義についても確認しておきたいと思います。

<構造化>
全体像を見極めて、構成要素を整理する

この構造化によって、議論の場で出された内容について、相関性や流れ(時間軸)を伴う形で整理することが容易になります

また、構造化により、アウトプットする際に、論理立てて説明しやすくなるだけでなく、聞き手側にとってもインプット(理解)しやすくなります。

構造化の方法については、以下の記事にて詳しく説明していますので、是非合わせて読んでみてください。

4. 地頭が良い人の特徴

実際に、これまで説明してきた『見える化』や『構造化』は、地頭が良い人が日常的にしている行為です。
第三者にイメージの共有をする際には当たり前のように『見える化』しますし、分かりやすく整理するために『構造化』します。
また、地頭の良い人は会話の中でも自然と頭の中で物事について『構造化』する癖付けがされているため、論点がわかりやすく聞き手側にも伝わりやすいです。

特にこの地頭力(思考力)を必要とするコンサルティングファームなどでは、選考過程でも評価基準になっていますし、コンサルティングファームでなくても、一定以上の規模の企業の役員に就くような人たちは皆一様にこの能力を備えていることが多いです。

ただし、この能力は幸いにも先天性のものではなく、訓練によって誰でも身に付けることが出来ます。
『地頭力』については、著書とかでも様々紹介されていますので、興味のある方は是非読んでみてください。

私も一応コンサルティングファーム出身のため、一時期は地頭力関連の著書を読み漁っていましたので、その中でも良書を一部ご紹介しておきます。

〇コンサルティングファームで働いているときに先輩たちのほとんどが読んでいた本

〇就職活動において特に有効な本

5. まとめ

以上のように、『見える化』や『構造化』をすることで、議論の収束において想像を絶するほどの価値貢献が出来るようになります。

そのため、ビジネス上では、「できるやつ」というイメージにも繋がりますし、当然ながら、就職活動におけるGDでは貢献度が高いため、選考突破に繋がります。
是非、皆さんもこの能力を使いこなせるようになってください。

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