見出し画像

『ジョハリの窓』を活用した他己分析で自身を深く知ろう!

※当記事は約6分で読めます【約2,500文字】

1. 当記事の目的

長所や短所など自分の構成要素を理解する(=自己分析)のに適した方法があります。

それは、コミュニケーションの円滑な進め方を模索するために、心理学の分野で作られた『ジョハリの窓』の活用です。

これを活用することによって、他己分析の視点も入っているため、自分に対する自分と他人の認識のズレを理解しながら精密な自己分析が出来ます。

面接などで短所を聞く際の目的として、「客観的に自分を認識できているか」という観点が含まれるため、就職活動における自己分析ツールとして最適な方法の一つです。

そういった背景から、実際にキャリアコンサルティングの領域でも、ジョハリの窓は広く活用されています。

当記事では、就職活動における自己分析の手助けができるように、ジョハリの窓の考え方と実際の活用方法をご紹介したいと思います。

2. ジョハリの窓とは

ジョハリの窓は、下記のように、「窓」に例えて、4つの領域に自身の特徴を分類します。

出典:ポテクト

・「開放の窓」:自分も他人も知っている自己(自他ともに理解している性格など)

・「盲点の窓」:自分では気づくことが出来ていないが、他人は知っている自己(クセや長所など)

・「秘密の窓」:自分は知っているが、他人は気づいていない自己(コンプレックスやトラウマ)

・「未知の窓」:誰からもまだ知られていない自己(秘められた性格や才能)

ジョハリの窓とは、自身の分析と他己分析の結果から、4つの窓に当てはめていくことで、自己を構成する要素を客観的に理解するものです。

また、このジョハリの窓に整理して現状を可視化することで、「開放の窓(自分も他人も知っている自己)」の領域を広げること、そして「未知の窓(誰からもまだ知られていない自己)」の領域を狭めていくことを目標としています。

出典:セーシンBLOG

つまり、ジョハリの窓を活用する前後を比べた時、自身への認識について以前よりも客観的に理解している状況を作り出すわけです。

3.「ジョハリの窓」の実施方法

一般的に、出回っているワークシートだと、グループディスカッションのように多人数でその場で取り組むワークを想定したものが多いため、現在のニューノーマルに適していないことと、気軽に自分が取り組みたい時に取り組めないことから、今回は私が就職活動に適した形に考案(アレンジ)した独自のワークシートを活用して、「ジョハリの窓」を作っていく流れをご紹介していきます。

まずは、下記から無料でダウンロードできるようにしてありますので、各自ワークシートをダウンロードしてみてください。

<ワークシートの活用方法>

(1)   縦の「自分」の列において、当てはまる項目に「〇」をつける。

(2)   他「Aさん」~「Eさん」までの列において、自分のことをよく理解してくれている家族やお付き合いしている人、親友などにお願いして、自分への印象として当てはまるものに「〇」をつけてもらう。

※この時、どうしても「短所」の項目には「〇」をつけにくいかもしれませんが、就職活動では、「短所」を面接などで聞かれることもあるため、この時点でちゃんと厳密に対応してもらうことがその人のためになることを十分に伝え、本音で協力してもらうようにしましょう。

※Aさん~Eさん最大5人の枠を用意していますが、少なくとも自分以外の3人にはチェックしてもらうようにしましょう。そうすることで偏った意見ではなく、客観性の精度が上がった結果に繋がります。

(3)   上記、全ての列(自分+他人上限5人)において、チェックが終わった後、「窓の分類」の列で分類をします。

開放の窓をAの窓、盲点の窓をBの窓、未知の窓をCの窓、秘密の窓をDの窓として、下記を参考に、「窓の分類に」「A~D」を記入しましょう。

また、この時、自分を含めその項目に〇をつけた人数を隣の「数」に記入します。

開放の窓:自分が丸を付け、他人も丸を付けた項目
盲点の窓:自分が丸を付けなかったが他人が丸を付けた項目
未知の窓:自分が丸を付けて他人が丸を付けなかった項目
秘密の窓:他人も自分も丸を付けなかった項目

(例)記入例

記入のイメージは、図のようになります。

(4)   今回は就職活動における自己分析を目的としているため、分類できた項目の中でも、Aの開放の窓とBの盲点の窓に注目します。

Cは自分だけが「〇」をつけていて、Dは誰も「〇」をしていないということになるため割愛します。

このAとBの窓に分類された項目の中でも、長所と短所の項目は区別してそれぞれ、「数」に記入されている数字が最も大きい項目を洗い出してください。

※「数」の欄で最も大きい数字が同数の項目については、どれも自身を構成する要素として重要なものなので、この段階では絞りません。
企業ごとにカルチャーが違いますので、企業に合わせて答える内容を選択できるように選択肢として考えておくのが望ましいです。

(5)   上記で洗い出した項目について、改めてどういった場面でそういう風に感じるのかを具体的なシチュエーションを交えて、「〇」をつけてくれた人たちからヒアリングしましょう。

これが「長所」および「短所」において、面接などで答える際の具体事例になってきたりします。

ここまでで、就職活動の自己分析におけるジョハリの窓のワークは十分ですが、せっかくなので、下記よりダウンロード出来るようにしてある4つの窓を書いたシートの「A」~「D」それぞれの窓に、特に数字の大きかった項目などを中心に入れてみてください。
そうすることで、俯瞰して自身を見つめなおすきっかけにもなります。

4. まとめ

今回は、ジョハリの窓を活用した、自己分析の仕方について説明しました。

この作業において理解した「長所」や「短所」はかなり精度の高いものとなっているはずです。

また、「短所」について、実際の選考においてどのように伝えるべきかという点については、「短所⇔長所変換」という視点も重要になってくるため、以下の記事も合わせてご確認ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?