フェルミ推定の基本体系
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1. 当記事の目的
フェルミ推定との向き合い方について、以下の記事にて話してきました。
その際、フェルミ推定は体系化が可能な分野であると述べてきましたが、当記事ではその体系化されたパターン構造についてご紹介していきたいと思います。
2. フェルミ推定の基本体系
こちら基本体系については、『東大ケーススタディ研究会』で分かりやすくまとめられていたので、そちらを引用させて頂きつつ、一部この表現の方がわかりやすい(覚えやすい)のでは?という点については勝手ながら修正を加えています。
この図を元に、言葉の理解が必要だと思われる箇所(個人・世帯、法人は言葉の通りなので割愛)について、簡単な解説をしていきたいと思います。
(1)ストックとフロー
この理解のポイントは、図にも書いてある通り、
① ストック:一時点における大きさ
② フロー:一定期間内における大きさ
だということです。
つまり、図のストックとフローを分類すると、以下のようになります。
(2)所有と空間
東大ケーススタディ研究会の著書では「空間」の箇所を「存在」と示していますが、枝分かれしている「面積」と「ユニット」についてはどちらも空間の話となりますので、そのまま「空間」と表現します。
私は必要以上に言葉を変換することは、脳のメモリーを圧迫してしまうという考えを持っているため、「Simple is the best」を取りましたが、好きな方で覚えていただければいいと思います。
① 所有で考える例
この場合、「日本に居住している人【個人】が所有しているピアスの数」と考えられます。
② 空間で考える例
この場合、「電柱1本あたりの空間【面積】をベース」として計算式を組み立てることで算出が可能となります。
(3)面積とユニット
① 面積
『日本に電柱は何本あるか?』のように、抽象的な空間であるため、面積をベースにアプローチしていきます。
② ユニット
(4)市場規模と売上
① 市場規模の考え方
『日本における自動車の市場規模』などは、売る側(供給)で考えると、企業ごとの分類(国内メーカーと国外メーカー等)を正確に捉えることが困難なため、自動車を保有する主体となる「世帯」をベースとして、買う側(需要)の視点で考えます。
② 売上の考え方
『あるスタバ1店舗の売り上げ』などは、逆に買う側で考えると、あくまでも全国にある店舗の平均値を出すにとどまり、特定の「銀座のスタバ」など特定の店の売上を出すのは困難です。
一方、売る側であれば、「席数」「営業時間」「稼働率」「回転率」などから具体的な値を算出することが出来ます。
3. まとめ
今回は、「東大ケーススタディ研究会」にて良くまとめられている内容を参考にさせていただきながら、基本体系についてご紹介しました。
まだこれだけだと、フェルミ推定の解き方についてイメージがわかないかと思いますが、全く問題ないです。
他記事でご紹介する「フェルミ推定を解く際の思考プロセス(5ステップ)」を理解し、当記事とセットで頭の中に整理されたとき、フェルミ推定の全体像が見えるようになってきます。
この基本体系は、今後フェルミ推定の問題と向き合う度に、テーマがどの分類に属しているのかを考えるために毎回使いますので、しっかりと頭に叩き込んでおいてください。
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