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arica00-00|aricaについて|「 好きの在処 」を見つけることでaricaが伝えたいこと。


自分の「好き」がわからない

「自分の『好き』がわからない」
「もの選びのときにいつも迷う」
「自分にはセンスがないと思う」

それゆえ、「自分の感覚」ではなく「素敵な誰か」のおすすめをそのまま採用している…そういった悩みがあったり、そんな状況にほんのり違和感を抱えながら過ごしている人に向けて、「自分の感覚を採用していく」ための思考法をお伝えしていきたいと思い、わたしはaricaというプロジェクトを立ち上げました。

「昔より今のほうがものを選ぶのが大変」という話をよく耳にします。確かに昔はいまより選択肢も少なかったし、「流行っているから」とか「昨日テレビで見たから」とか、手に取る理由がわかりやすかったのかもしれません。

今は代わりにAIのレコメンド機能も日々発達していて次々に「好きそう」なものをおすすめしてくれるけれど、それによってものすごく納得感や充足感があるかというとそうでもない……

それは「わたしがこれを選んだ」という実感が持てないからかもしれません

もちろんAIに頼るのがよくないという話ではなく、むしろ可能性を拡張してくれる技術を上手に取り入れていくためにも、機能に振り回されてしまうのではなく、あくまで機能を使いこなして自分で選択していくという意思が必要なのだと感じています。

最終的に同じものを選んだとしても「選ばされた」のか「自分で選んだ」と思えるかどうかで、「自分の居場所を自分なりに形づくっている」と実感できるかが別れていきます。

「他者を唸らせるため」にセンスを磨くのではなく、「自分のため」に自分の好きという感覚を認識/採用して、「好きを集める」ことを積み重ねていく。

漠然とした不安や焦りを拭うため、自分ではない何者かになろうとして本心から望まないものを何度も手にしては、「ああ、また不毛な浪費を重ねてしまった…」と自分を罰するのではヒリヒリと心がすり減ってしまいます。逆に自分には分不相応だと遠ざけていた、背伸びが必要だけど本当に欲しいものを思い切って手にできたら、それは商品の価格以上の価値ある素晴らしい体験になることもあります。

自分の「好き」を認識すること、またそれを無意味に縛っているものを取払うこと。その結果が例え他人から見たら無価値に思えても、「自分で選び取った」という実感ほど自分の芯をを支えて後押ししてくれるものはないと思うのです。

「好き」を集めると見えるもの

私は10年にわたってロゴやグラフィック、WEBのデザイン、イラストや漫画、カメラ撮影やライティング、レシピ制作やスタイリングなどさまざまなクリエイティブの仕事に携わってきました。

感覚的にものごとを理解できる天才肌ではなかったため(むしろ不器用なポンコツロボットタイプ)論理的にひとつひとつ理解して技術を習得しながらも、器用貧乏な性格ゆえに「多彩だね」と言っていただくことも多くありました。しかし一方で、「自分が何者かわからない」「自分が好きなこと、心からやりたいことがわからない」という悩みをずっと抱えて過ごしていました。

何かひとつをやり通せる人はかっこいいし、情熱を一点に注げる人生はとても満たされた素晴らしいものなのだろうと心底憧れました。自分もそうなってみたいけど、自分には何かひとつだけを選ぶことは到底できないし、また一方で仕事で相談を頂く度に、「何でも屋と思われてもいい。その時々で必要なものを何でも形にしながらブランドやサービスの力になりたい!」と感じている自分もいました。

そんな悩みをほんのりと、でもずっしりと重い鉛のように抱えながら過ごしていた時に、2ヶ月のひとり車旅をしながら会いに行った石見銀山 群言堂の松場登美さんという方に頂いた言葉があります。

好きなものを集めなさい。
そうしたらそこに「 あなた 」がいるから。

「肩書は何かに絞らなければならないし、他人にわかりやすく示せるものにこそ価値がある」と決めつけていた私にとっては衝撃的な言葉でした。もちろん、ビジネスにおいてはそれが重要な場面も多くありますが、私というひとりの人間の、奥底にある感覚までもがそうである必要はなかったのです。そうやって自分を縛り付けていたのは他でもない自分自身だったのだと気付かされました。

場面ごとに、相手に役割をわかりやすく知らせるための名札のようなものを付けることがあったとしても、自分自身の本質的な部分はもっと自由で、そして日々変わり続けるものであるはずです。だからこそ、本心から集めた「好き」の集合体を見渡せばその時の「その人らしさ」が滲み出て見える

「そうしたらそこに『 あなた 』がいる」という言葉には自分を無理やり定義づける苦しさはありません。本当に好きなものを集めていたら自ずとそこにただ自分が「いる」ということを実感させてくれました。優しくも強く、私の背中を押してくれた言葉です。

それ以降、私は少しずつ試行錯誤をしながら自分の「好き」を集め、大好きな住処である自宅をハウススタジオとして撮影の仕事をしたり、料理の仕事ではお気に入りの器を使ったスタイリングもしています。

もしいまもまだ「何者になるか」に縛られながらもの選びをしていたら、同じ仕事をしていても心は不自由なまま、「自分ではない誰か」になろうともがいていたと思います。表現も異なっていたと思いますし、さらに仕事を拡大するためにはもっともっと自分を縛らなければならないという悪循環に陥っていたでしょう。

「好きの在処」を見つけるということは、自分の感覚を見える化して認識しながらも、無意識の縛りを解くことで自由になっていくことと私は定義しています。

そしてその意義は完成することなく日々変化する自分の「好き」を観測し続け、それ自体を楽しむことで自分の人生をより豊かなものにしていくことです。

そしてこの経験を通して確信したことは、誰よりも不器用な私ができたのだから誰にでも自分の「好き」の在処を知って、集めて、心豊かに過ごせるということ。そしてそんな選択をできる人が増えたら丁寧につくられたものの中に自分なりの「好い」を見出せる人が増えていくと思っています。

このaricaのコラムでは、私も「好きの在処」をひとつひとつ見つけているひとりとして、今の自分にシェアできることを伝えていきたいと思っています。

同じように思い悩んできた人の力になれたら嬉しいです。


これから配信するコラムではまず、自分の「好きの在処」を見つけて集めていく方法をお伝えするaricaのその具体的なやり方をお伝えする前に、前提となる重要な視点を3つのコラムに分けてお伝えしていきます。


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