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なぜイノベーションが起こせない?:失敗の責任を恐れて挑戦を好まない上司になってはいけない

新たな挑戦には、失敗が付きものなのはなぜ?

 新たな仕事や難しい状況での仕事は、いくら注意していても予想外のトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。これまでにしたことのない新たな挑戦には、ノウハウの不足や情報不足、経験不足などの理由で、失敗がつきものなのです。

 もし、挑戦をしたものの失敗し、大きな損失を職場に与えたら・・・。

 まるで、仕事のできない人呼ばわりされて、迷惑な人として扱れてしまうでしょう。そんな扱いをされたら、次からぜったいに社員や職員は挑戦しなくなります(迷惑がられるのは誰しもつらいですし、2度とごめんだから)。

 上司は部下が失敗すれば、自分の責任になることから、できるだけ穏便に過ごしたいと思っている人もいることでしょう。すると厳格な管理ばかりが先行してしまい、新たなイノベーションが起きにくい職場環境を作り上げてしまうのです。

 そのような誰も挑戦しなくなってしまう組織を作らないためには、組織では、いかに失敗を容認できるかが重要な鍵になります。つまり、組織がリスクを取ることを表明し、失敗をある程度容認できる仕組みや制度、風土をつくる必要があるのです。

本田宗一郎名言「やってもみもせんで」

 世界のホンダの創業者、本田宗一郎の名言に「やってもみもせんで」という言葉があります。机上の考えに頼る若い技術者に向けて、宗一郎が発した言葉。実際にやってみてわかることがあるから、頭の中だけで実際に試していないことを指摘して、挑戦を促す言葉です。

 このように上司が強烈に背中を押してくれたら、社員や職員が挑戦できるようになるのではないでしょうか。

 東京駅前にある旧本社「ホンダ八重洲ビル」。その内に、今までもひっそりと維持されてきた創業者本田宗一郎の執務室があります。1991年8月5日に亡くなってから、30数年の月日が流れました。

 しかしながら、宗一郎が生前使用していたころのまま、机や椅子、ホンダ車の写真、将棋盤、趣味の絵の筆などが、現在も残されています。

 周辺地区の再開発に伴うビル解体でなくなる予定ではありますが・・・。もし、本田宗一郎が今でも生きていたら、執務室から「やってもみもせんで」と大きな声が聞こえてきそうです。

安全なパス回しでは勝負には勝てない

 例えば、仕事をサッカーでたとえるなら、安全な自分達の陣地内でパスを回していてばかりいたら、得点には結びつきません(唯一、時間稼ぎにはなりますが・・・)。誰かがチャンスを見つけて、パスを出し、相手陣内でボールを取るリスクを冒して、パスを受け取り、相手の陣地内でシュートを打つことで、ゴールにつながるのです。

 あなたの組織では安全な陣地内でパス回しを最近、続けてはいませんか?(ずっと前からそうだとうなずいた方・・・もう安全地帯から出れない体になっているかもしれません)安全なパス回しを組織的に止めるにはどうしたらいいのでしょうか?

 もしも、失敗したら、部下のリスクを上司が取るから、安心して進める環境を作らない限り、部下は相手陣地に出て、危険を冒してまで飛び込むことをしません。

 あなたの上司は、挑戦を促してくれますか?上司がリスクを取ってくれますか?自分の職場についても考えてみる必要がありそうです。

まとめ

・誰も挑戦しなくなってしまう組織を作らないためには、組織ではいかに失敗を容認できるかが重要な鍵
・もし、本田宗一郎が今でも生きていたら、執務室から「やってもみもせんで」と大きな声が聞こえてきそう。
・上司が背中を押してくれたら、社員や職員が挑戦できるようになるのでは
・あなたの上司は、挑戦を促してくれますか?上司がリスクを取ってくれますか?自分の職場についても考えてみる必要性がありそうです。

「やってもみもせんで」そう言える上司になれたら、素敵だと思いませんか・・・。

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