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フリック入力を知って「あっち側」と感じた話。

「あっち側」というと大変失礼な感じがしますが、(少なくとも私の娘からすると)自分たち世代の当たり前とは異なり、かつテクノロジーとの最新の付き合い方を教わる側になったんだなー、と思った話です。

今年の夏休み、野球好き(正しくは大谷翔平好き)の長女をはじめて野球場に連れていくというイベントがありました。その往路の電車の中で、夏休みの最後の宿題だという、「歴史的な出来事(例:リーマンショック、9.11、3.11など)を実際に過ごしたことのある人にその当時のことをインタビューしてレポートをまとめる」に取り掛かった彼女。当初予定していた祖父祖母へのインタビュー機会を逃したので、父である私を対象にしていたのですが、何に驚いたかというと、全てをスマホで完結させていたこと。一応私の話を「へー」とか言いながら(興味を持ってくれていたかどうかは全く分からず)、簡潔にまとめあげて、夏休みの宿題(比較的大物だと思います)を1時間程度で電車内でコンプリートした彼女。なんかすごかったです。もちろん学校がクラウドを使っているというのは大前提なのですが、私が最も驚いたのはスマホのタイピングの速さでした(その時はあまり深く考えてはいませんでしたが)。

そして、先週末の出来事、今度は整形外科に次女を連れて行ったのですが、順番待ちの時のこと。私がLINEを使っていたら、タイピングの仕方を指摘されたのです。

「何その打ち方!?」と。

そう皆さんご想像の通りだと思うのですが、私は「フリック入力」を知らなかったのです。

天然記念物を見るような彼女の目線(ちょっとワクワクもしている)。いやあ、とても不思議な気持ちでした。今考えると、電車の中で宿題を終わらせた長女もフリック入力をしていたんですね。次女はまあまあ高度な動画もスマホで編集を完結させています。

数年前に、私の父親(還暦はとうに過ぎていました)に、Google Spread Sheetを教えて、共に活用する、というチャレンジをしたことがありましたが、エクセルが染みついた親父にとって同時編集の概念(そんなことができるという理由も)を理解してもらうことには実に苦労したものです。そして、こうしてテクノロジーやそれに相対する姿勢における世代交代について、考えさせざるを得なかったわけです。

今はテクノロジー企業に関係する仕事をしていることもあり、その手の情報に触れる機会も多い私、自分自身のリテラシーを娘から問われるというのは、なかなか効きました。

さて、その後自宅に戻って、私がしたことは、スマホ入力の仕方を妻に尋ねるというもの。そうすると妻は数か月前から強制的に「フリック入力」に切り替えてトレーニングをしていました。これにもまた驚き。やるではないか、妻。でもこの年齢から覚えるのはなかなか大変、と言っていました。

ということで私も、強制ギブスをはめました。
まだまだ連打の方が早いです。

社会人になって20年が経ちました。あと20年経った頃(=自分が還暦を過ぎた頃)世界はどうなっているでしょう。なんていう問いが、いつもよりも深みを増した週末でした。もちろんモノによりますが、娘たちから教わる側でもあるというスタンスはより一層持たないとなと思いました。

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