主体性をもてない組織は刑務所と同じ
金曜ロードショーで10年ぶりくらいに映画「ショーシャンクの空に」を見ました。何度見ても感動と勇気を与えてくれる作品ですね。以前見たときには、「いかなる状況におかれてもあきらめずに希望を持ち続ければ道は開けるのだ」という気持ちのありかたについて考えましたが、今回は少し違った視点で「主体性をもつことができる組織」ということについて考えさせられました。今回は私がこの映画で感じたことを話したいと思います。
*この記事は、AJグループ各社(アーキ・ジャパン、アクト・ジャパン、AJホールディングス)社員に向けた社長メッセージです。noteで #オープン社内報 として公開することで、社外の方にも当社の文化社風、大切にしている価値観、経営者の考え方などが少しでも伝われば幸いです。
(ネタバレ含む)
主人公のアンディは冤罪によって劣悪な環境のショーシャンク刑務所に入れられてしまいます。刑務官による過剰な指導や理不尽な対応、同じ囚人からの暴力など酷い目に遭いながらも、自身の財務経理の知識を活かして、刑務官たちの税務相談や資産運用のアドバイザーとして存在価値を見出すようになります。はじめは自分の不遇さを受け入れられずに孤立するものの、徐々におかれた環境を受け入れつつ、自分の存在意義を確立し、服役中の日々を希望の実現へ向けた活動と重ね合わせて過ごし、最後は脱獄して勝利を手にすることがでるというストーリーです。
一方で他の囚人たちは、投獄された当初は早く釈放してもらうために一生懸命服役するものの、厳しいルールや度重なる理不尽な締め付けによって意欲を削がれ、希望を失い、やがて刑務所暮らしに慣れていき、しまいには刑務所の外で生きていく力を失ってしまう。50年服役した後に釈放されたブルックスが、仕事と住居を与えられるものの、シャバでの暮らしに順応することができず、最後は首をつってしまうというシーンは本当に切ないものです。
実はこの悲惨なストーリー、会社組織でも起こりうることなのです。はじめは会社に自分の意見をぶつけたり、変化を求めて上申を繰り返すものの、なかなか自分の意見が尊重されない。古くからのルールを押し付けられ、まるで機械のように仕事をこなすことを要求されるうちに希望を見出せなくなってしまう。しかしそのうちルール通りに何も考えずに仕事をすることに慣れてしまい、逆に居心地のよささえ感じるようになる。成長意欲も働くことの意味さえも見えなくなり、その会社から一歩外に出れば役に立たない人間になってしまう。これはまさに、ショーシャンク刑務所で長く服役している囚人と同じこと。
ブルックスをはじめ長く服役している囚人たちは、刑務所内において自分たちでできることは何もないと諦め、その環境に依存してしまいました。しかし、アンディは刑務所内で自分にできること・できないことを切り分け、できないことは甘んじて受け入れながらも、できることについては意思をもってやりきりました。希望をしっかりと持ち、意志を持ってやりきることで自らの道を切り開いていく、主体性をもつことの大切さを感じました。
主体性についてはこれまでも何度か話をしてきました。主体性とは「自分の意志や判断に基づき、とるべき行動を選択し、責任をもって行動すること」つまり「自分らしく生きる」ことです。組織は社員に対して行動の選択肢と自ら選択するための思考力、判断力、行動力を養うことができる環境を提供する責任があります。一方社員の皆さんは、自分自身で主体的に行動を選択して、その行動に責任を持つ必要がある。主体性をもつことができない組織は刑務所同然であり、主体性をもてなくなった社員は刑務所慣れした囚人と化し、その組織(塀)の外で生きていく力を失います。
私は皆さんにできるだけ長く当社で仕事をしてほしいと思っていますが、会社に依存してほしいとは思っていません。会社の事業ビジョンと自分のキャリアビジョンを重ね合わせながら、自分自身の道を歩んでほしい。アーキ・ジャパンから一歩外に出ても、自分の足で前に進んでいけるビジネスパーソンになってほしいと思います。当社にはそのために必要なスキルと経験を身に付けることができる環境が揃っています。
また、“自分らしさ”が何であるかを理解するために、自分のこれまでの歩みを振り返り、これから進む先を見据える機会を増やしたいと考えています。私たちは人のキャリア形成をサポートする立場ですから、自分自身のキャリアについても人一倍真剣に考えている必要があります。自分の強み弱み、得意不得意を知り、キャリアについて考え、迷いながら自分らしさを見出す経験をしているからこそこの仕事がいきるのです。このことについてはまた違う機会に話しますね。
あとがき
東京本社の1階には少し前に世間を賑わせたテスラのショールームが入っていますが、テスラの車はネットで購入するんですってね。初めて知りました… ショールームで営業の方と値引き交渉をするといったシーンはなく、ショールームはあくまで実車の確認と試乗だけ。車を買うプロセスの常識がかわりますね。
最近、新宿まで来てから中央公園内のスタバで朝の1時間を過ごしてから出社しています。清々しい空気をすって、コーヒーを飲みながら、これからの1日をスタートさせるための頭の準備にとてもいい。梅雨に入る前まではこのリズムを続けよう。
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