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「コミュ障」っていう言葉からコミュニケーションを考える

皆さんはコミュニケーションに苦手意識はありますか?実は日本人の6割近くがコミュニケーションが苦手だと感じていて、その数は年々増加しているとか。その一方でコミュニケーション力は重要なビジネススキルとして認識されていますし、私たちが人を採用する時にも重視するポイントでもありますよね。最近はうまくコミュニケーションをとることができない人のことを「コミュ障」と表現したりしますが、私はこの言葉について少し違和感を感じます。今日はこのコミュ障という言葉からコミュニケーションスキルについて話をしたいと思います。

「料理障」とか「ゴルフ障」とは言わない

コミュニケーション障害とは、本来精神医学的診断に基づく疾患の名称ですが、それとは別に、コミュニケーションが苦手な人や、うまくコミュニケーションがとれない人のことを、もう少し軽い意味合いで「コミュ障」と言ったりします。でも、料理が苦手な人を「料理障」とは言いませんし、ゴルフがうまくない人を「ゴルフ障」とは言いません。それは、料理もゴルフも練習をしたり、回数をこなさなければできるようにならないもので、うまれつき当たり前にできることではないからですよね。でも、なぜかコミュニケーションについては、できて当たり前かのように扱われ、それが苦手な人を障害といった言葉で表現するのは少しおかしいのではないかと思います。

コミュニケーションに苦手意識がある人は、人を傷つけたり、傷つけられたり、高圧的・威圧的な態度をとられて不快に感じたり、またビジネスシーンにおいて意図したことが伝わらずに失敗したりと、コミュニケーションに苦い経験や失敗経験があり、トラウマのように感じている人が多いのではないでしょうか。料理やスポーツと同様に、コミュニケーションも失敗を重ねながら場数を踏んで上達するものであって、生まれつき備わっている能力ではありません。コミュニケーションをうまくとることができなかったら、それは使った言葉や表現が不適切だったのか、表情が険しかったのか、タイミングが悪かったのか、などと色々と反省をして、意識的に改善していかなければ上手くできるようにはなりません。

対人コミュニケーションの場数がぐっと減った

しかし、メールやSNSといったインターネットベース、テキストベースのコミュニケーションが主流になり、さはにコロナ禍も相まって対面でコミュニケーションをとる機会がぐっと少なくなりました。そのため、社会に出るまでの間に友人や先輩後輩ととるコミュニケーションの絶対量が減り、苦手意識を克服するだけの場数をこなすことができなくなってしまいました。

また、外に出て人とコミュニケーションをせずとも、豊富なデジタルコンテンツで時間をつぶすこともできるし、面識のない人とネット上で気軽に繋がったり、すぐに切ったりもできる。さらには、傷ついたり、不快な思いをしたりすることのない、バーチャルキャラクターとの疑似コミュニケーションがあれば、孤独感や寂しさから一時的に開放されることもできます。それであれば、面倒な対面コミュニケーションは避けて、引き篭もっていよう… こうした時代背景によって、コミュニケーションを苦手とする人が増え、「コミュ障」という言葉が使われるようになったのだと思います。

「苦手」と「できない」は違う

意外に感じる人もいるかもしれませんが、実は私もコミュニケーションが得意ではない、と思っているひとりです。苦手意識は未だにありますが、だいぶできるようになりました。「苦手」と「できない」は違います。コミュニケーションはスキルですから、今は苦手だとしても練習すればできるようになるのです。相手と目を合わせること、相槌や「はい」と口に出すタイミング、話を聞く姿勢、シチュエーションに合わせた表情づくり、次に話すことを考えたりせずに相手の話に傾聴して共感する、沈黙を怖がらず相手の言葉を咀嚼する、イラっとしてもすぐに返さず一旦受け止める、まず「ありがとう」からなど、私は今でも意識しながらコミュニケーションをとるようにしています。それでも、無意識になるとたまに失敗してしまうこともありますが、それも経験、場数のひとつです。

コミュニケーションに苦手意識のある人へ
人は自分を傷つける存在ではありません。むしろ、良好なコミュニケーションによる人間関係の充実は幸せな人生につながります。勇気をもって、対人コミュニケーションの機会をもちましょう。相手を前にしたら、深呼吸と笑顔を大切にね。

相手の人に「この人コミュ障だな」と思った人へ
残念ながらこれまでの人生でコミュンケーション機会を多く持てなかった人なんだと思います。でも、数を重ねれば必ずできるようになります。コミュ障は障害ではない、単なる苦手意識なんだから。だから笑顔で接してあげましょう。

あとがき

  1. 朝のジョギングを始めて3週間。ふくらはぎがピキッてなって、膝が痛くなって、右足の親指の付け根が痛い(痛風ではないよ)ので中断中。この歳になると、健康的なことを継続するのにも色々と乗り越えないといけない障壁があるね。単なる運動不足??

  2. この前愛媛で泊ったホテル、蛇口からみかんジュースが。。。

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