2016年 夏合宿② 尻屋崎〜函館
その後、下北半島を横移動して、大間崎に向かった。本州最北端だけあって向かう途中に多くのバイク乗りや自転車乗りと遭遇した。大間崎まで数キロの地点で同じ世代くらいの自転車乗りと謎のガッツポーズを決め合った。普段なら絶対そんな事はしないが、それぐらい気分が高揚していた。
晴れた空と青い海、とにかく気分は最高だった。
大間崎では海鮮定食を食べ、しばらく大間崎の石碑の前で座ってゆっくりしていた。
津軽海峡フェリーが出港するまで結構時間があったので、フェリーの待合室で少し休んだ。確かテレビでは天皇陛下の生前退位の映像が流れていた。僕以外は外国人だったので、その重大性に気づいているものはいなく、そのミスマッチさが少し可笑しかった。
フェリーが出港する時はいつもなぜか感動するもので、ただ一時的に北海道に渡るだけであるのにアメリカ大陸に渡る移民のような気持ちでいた。港の従業員がフェリーの警笛に合わせて一斉にお辞儀した。その光景が外国人にとっては奇妙に見えたらしく、驚きの表情を見せていた。ちょうどフェリーに乗っている時に日が沈んだのでその光景をみんな写真に収めていた。
北海道に沈む太陽は性に合わず感動してしまった。そして、僕は函館港へ入港した。
たくさんのバイク乗りと一緒に函館へ降り立った。
僕はとりあえず24時間営業の銭湯へ行った。僕は結局この銭湯に3泊することになった。函館に実質4日間いた僕はもう本当に次行くところが無くなるぐらい堪能した。
函館の街は西洋風の建物が沢山ある港町って感じだった。
毎日ラッキーピエロというローカルハンバーガーショップに通った。
(通い過ぎて謎の賞状を貰ったほどだ)
五稜郭は最初は函館山の近くにあったが、海から大砲が届いてしまう事に気付き現在の位置に移動したらしい。
箱館奉行所は近年になってから多くの職人によって復元したそうだ。箱館奉行所そのものより、復元プロジェクトの展示の方が面白かった気がする。
特に印象に残ったというか感動したのは立待岬からの景色だ。確かに函館山からの景色も感動したが、立待岬からの景色は幻想的だった。眼下からは函館の街と海峡一面には無数のイカ釣り漁船の光。
それはもうすごい光でよく宇宙からイカ釣り漁船の光が見える映像があるがそれも納得するような光の強さだった。大間崎の灯台が点滅するのも見えて、しかも満月であったから実に美しかった。
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