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#35 心はどこに消えた

すごく人に勧めたくなる本でした。
わたし自身の心のことをすごく考えながら、向き合える時間になったと思います。

はじめに

この本は、連載していた話を編集したエッセイ集です。
臨床心理士の方が、読みやすく、適度にフィクションを交えつつ
実例とともに心を紐解いてくれます。

「変化をちびちび舐める」話
「ジャニーズと"みんな"と"じぶん"」の話
「心の中の取り締まり」の話
「ソネミとネタミとカゲグチ」の話
「仮病こそが心の風邪」の話
「紙は心の柔らかい部分がざらついているところに乗りやすい」話
「スーパーヴィジョン(上の目)」の話
「涙の3種類」の話
「終わりに向かっていくカウンセリング」の話
「心が一つ存在するために、心が必ず二ついる」話

わたしが非常に印象的な話たちです。
内容については詳細を書かないので、金銭に触れた方はぜひ本書の中で。

とはいうものの、二個ほど簡単に感想を。

「仮病こそが心の風邪」の話

「サボりたいなあ」ってなった時、心は炎症を起こしている。
ポキって折れる前に、きちんと休むこと。
体の不調が出る前に。

それをできるサインが「仮病」かもしれないと書いてくれています。

確かに。

体の病気と違って、あれ?なんか調子悪いなあってことに気づきにくい。
なんか学校に、アルバイトに、会社に行きたくないなあって感じた時
それはすでに、「なんか調子悪い」状態なのかもしれない。

サボりたくなった時、自分の心に向き合ってみようと思いました。

「心が一つ存在するために、心が必ず二ついる」話

私たちの心を最初に発見してくれたのは
「他者」じゃなかっただろうか。

周りの大人が、自分の変化に気づいてくれた。
それが最初ではなかっただろうか。
そんなことを書いてくれています。

きちんと自分の心を自分に閉じ込めすぎないこと
パートナーでも、マブダチでも、飲み屋で隣になった人でも
きちんと自分の心を吐き出して、一瞬持ってもらう。
その瞬間に、自分の心に気づける。
そういうものかもしれないと。

改めて、書いていて、伝えるのが難しいなと思ってます。

自分の心を自分の中に、閉じ込めて、自己完結しないこと
心ってそういうものだと感じたので
また、高校の時からのマブダチと、天満の立ち飲み屋に行こうと思います。

まとめ

「一つの物語は誰かの物語を想起する。そして新たな物語が語られる。」

そんなことが最後に書いてあります。
以前受けた授業の先生も「ナラティブ」を大切にしており
それが周りに与える影響の話をしてくれました。

自分が主人公の「物語」を自分で語る瞬間に
周りは自分を投影しながら聞くのかもしれないです。
「私だったら、、」って
そして、自分と向き合える。
そうして、「実は私も、、、」って次の章に進むのかも。

こういう、想起しながら育んでいくのも心の特徴のなのかもしれないですね。

人と人との関わりを大事にしながら
その人が大切に選んだ言葉も含めて抱きしめて、噛み締めて
心の栄養にしていきたいと思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございます。
寒くなってきたので、体調と心調にお気をつけて。


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