#77 よるのふくらみ
恋愛小説を読むのが好きで、なんで好きなのかなと考えてみたんですけど
人間の人間たる核みたいなものに触れられる感覚があるのかなと思いました。
本書も恋愛小説というカテゴリに入るのかなとは思うのですが
恋愛小説としてしまうような勿体無さも感じました。
人が人を好きになるってどういうことかなと定期的に思います。
その時々によって自分の答えも変わります。
今は、一周くらい回って「触れたい」って思うことかなと思います。
物理的にだけでなく、心理的にも
その人の内面に触れること、そして触れてもらうこと
それを好意的に感じていること、もっとって思うこと
そういうことなのかなと思っています。
けど、きっと世の中そんな曖昧なものを許してはくれなくて
結婚とか出産とか、そういう目に見える何かを大事にしてしまう。
一方で、それがあることで自分達もそのふわっとした感情を定義できるのかなとも
定義できない曖昧さを眺めるのって面白いですよね。
曖昧なものを見て触れて、自分に置き換えて考えて
言葉にできない何かに自分が包まれる。
それが恋愛小説の私の楽しみ方なのかな。
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