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手技道 真の健康を目指す 40年以上の実績 整体 同じ事故は同じ怪我をする?(むち打ち編)【No.246】(再掲)

2019.10.25掲載


こんにちは、手技道の多治見です。

やっと夏日が終わったと思ったら途端に寒くなってまいりましたね。

ここ数年は寒暖差が激しく、

季節の変わり目には以前以上に、

風邪が流行っておりますので、ご留意、ご自愛ください。

また、寒くなると神経痛も出易くなります。

頭痛、関節痛、腰痛、肋間痛、三叉神経痛など、

体の部位ごとに様々な症状があります。

そんな神経痛の一つ、頭痛の原因にむち打ちがあります。

先日交通事故に遭われ、むち打ちの恐れがある患者さんご夫婦が、

ご来院下さいました。

このご夫婦、急性のむち打ち症状でしたが、

共通したある特徴がありました。

今回は、怪我や事故、むち打ちなどについてのお話です。

〇同じ事故の怪我は同じ症状が出るのか?
ご夫婦が事故に遭ったのは、数日前。

事故は相手の車が一時停止を無視したために、

その車体に正面からぶつかってしまったという状況でした。

普段、奥様を副院長が治療しているので、

直ぐにご来院くださり、治療開始。

旦那様の自覚症状は少ないご様子でしたが、

事故直後はショック性の乖離で痛みを感じないこともあるので、

旦那様にも今後悪化する危険性をお伝えし、早めにご来院頂きました。

初回奥様の頸椎には、

病院の検査で、右頸椎下部の椎間にダメージがあるとの事で、

副院長が検査と治療を開始。

同日、旦那様を私が治療させて頂いたところ、

手技道独自の眼振検査で上部C1-2に急性のダメージがあることが判明し、

早速治療を行いました。

急性の症状の場合、鈍い慢性痛と違って

鋭い痛みが走るので、痛い痛い。

後頭部下部からC1-2にかけて、筋膜/筋肉の過緊張が強く、

そこに触れると事故のダメージを身体が思い出したような痛みが走ったそうです。

1回の施術で、この部位の痛みは殆ど軽減し、

術後奥様のご様子を確認した所、

全く同じ上位頚椎のC1-2に症状があり、そこを副院長が治療したとのことでした。

同じ車に乗っていたのだから、

損傷部位も同じということも十分ありえるなとこの時は思っておりましたが、

本当に驚いたのは、次にご夫婦がいらっしゃった時。

二回目の治療では、上位頚椎のC1-2ではなく、

奥様が病院で診断されたと言っていた下部頚椎の全く同じところに、

むち打ちの症状が出てきたのです。

この部位に旦那様は自覚症状を過去の怪我等もなく、

拘縮、緊張も急性のもので、明らかに今回の事故によるものでした。

奥様も病院では、この部位のダメージが一番多いと診断された所です。

旦那様も同様にダメージが多いのか、最初よりなかなか症状がとれませんでしたが、

そこで奥様も確認した所、やはり首の下部、同じところに次の症状が出ていたのです!

普通に考えれば、事故なんだから同じなんじゃないの?

と思われるかもしれません。

ただ、実は原遺障害が全く同じに出るということは、

本当は意外に少ないのです。

症状や大まかな部位は似ていても、

人間の体を構成する筋肉、筋膜、靭帯、神経、血管等々は

非常に小さい器官です。

これらは数mm~0.001mm以下で原遺障害の大本になる損傷部位がズレることもありますし、

似たような原因、シチュエーション、体質の原遺障害であっても、

個人によって、遺伝子、生活習慣、スポーツ歴、怪我、病気の既往から、

症状や状態、治療すべきポイントがどんどん変わっていきます。

今回交通事故で、

このご夫婦が一つのポイントだけでなく、治療においても、

全く同じ経過を辿ったのは、

治療をさせていただいている身としては、

大変驚きで、勉強になりました。

同時に大本の原因は一緒でも、時間が経過すると状態は変化しつつ慢性化、複雑化するので、

治りも悪くなりやすく、出来るだけ早く治療を開始した方が、治りも良くなります。

○事故に遭ったら、すぐに治療!⇒急性期は治りが早い
先にお話したように、このご夫婦は何日か前に交通事故にあったばかりで、

奥様は少し気持ちが悪い、旦那様も奥様ほどではないにせよ、

首や肩がおつらいとのことでした。

もともとご来院下さっていた方なので、自覚ある奥様が、

事故後間を置かずにご来院くださり、

旦那様もご来院された方が良いか確認してくださいました。

答えはもちろん「Yes!」です。

こういった事故など急性の外傷にあった場合は、

骨折の場合の固定や脳障害の検査のMRIやCT検査以降は、

日を置かずに、すぐにご来院されることをオススメしております。

事故直後の急性期は、事故の物理的な衝撃や、精神的な動揺で

肉体的、精神的に麻痺(トラウマ期解離)が起こり、症状を自覚しないことが多々あります。

運転手であった旦那様も恐らくこの状態。

この事故直後は筋肉が自覚無自覚を問わず、

損傷部位は過緊張しており、この時点で正確に損傷部位に触れると

特に鋭い痛みを伴います。

この鋭い痛みがあるうちが急性期だと思ってください。

これが時間経過とともに麻痺が取れて、徐々に気持ち悪さや痛みを自覚していくことで、

病院や治療院にいき始めるころには、

筋肉・筋膜が緊張状態に慣れて固くなり、慢性化し始めます。

この段階からの痛みは鈍痛です。

慢性化し出してから治療することももちろん可能ですが、

最初の急性期の状態で治療しておいた方が、確実に治りが早い!

事故にあったご夫婦もあとに残らないように、

すぐに治療に来て下さったお陰で、

今後何年も悪化しそうな重篤な状態は数回の治療で済むことができました。

〇むち打ちの怖さ⇒のちのち精神疾患、うつを起こすかも?
このむち打ち、医療用語の正式名称は「外傷性頸部症候群」です。

皆さんご存知Wikipediaにも、「頸部のこわばり感、頭痛、背部痛、肩上肢の痛みも認められることがある。このほか視覚障害、聴覚障害、めまい、認知神経機能障害なども認められることがある。また症状の遷延による精神的な苦痛を伴うことがあり、外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する患者もいる。」とされ、

単に首、肩の痛みだけでなく、

脳への神経障害や精神的な負担、鬱症を併発してしまう恐れがある大変怖いものです。

実際うつ症状でご来院される患者さんの何割かは肉体的な問題や、

外傷性の原遺障害がもとで

もちろんむち打ちもその一つです。

さて、皆さんの中でむち打ちをしたことがないという方はいらっしゃいますか?

むち打ちになる原因も

代表的な交通事故以外にも、スポーツでの急激な動作や、

転落、転倒時に激しく首が振れた場合など、

自覚はないけど、存外無意識にむち打ちをしていることがあります。

特に自覚がないのは、

赤ちゃんの時に吸引分娩や鉗子分娩をした時のむち打ちです。

赤ちゃんにそんなこと起こるはずがないと思われるかもしれませんが、

私も院長が治療する場に何度も立ち会い、

実際に赤ちゃんの首を触らせて頂きました。

まだ生後数週間~数ヶ月でもむち打ちをしていれば、しっかりと拘縮や反応があるのです。

皆様もどうか、怪我をした場合は、

こういった原遺障害が後々あとに残らないよう早期にご来院下さいますよう、

いつも心から願っています。

ご高覧ありがとうございました。

40年の続く渋谷の手技道 マッサージの多治見でした。

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