DAOの立ち上げ方法、運用方法をスライドにまとめました。
僕もWeb3ブームに乗っかってみようと思い、DAOの立ち上げに挑戦してみました。一番有名なDAO管理サービスである「Aragon」を使ったDAOの立ち上げ~運用の手順を一通り試したので、その流れを解説します。
スライドの全文はこちらのPDFをご利用ください。
1. MetaMaskのインストール
DAOを利用するためには、仮想通貨(ブロックチェーンのトークン)を管理する「ウォレット」が必要です。ここでは、最も有名なウォレットアプリであるMetaMaskを使用します。
2. テストネットMumbaiの接続
仮想通貨には金銭的価値があるので、取引所でお金を払って購入しないと使うことができません。(1ETH≒20万円。2022年10月時点)。
しかし、これだとブロックチェーンの開発やテストに不便なことから、課金しなくてもトークンを入手できる「テストネット」と呼ばれるものが用意されています。
ここでは、Polygonという仮想通貨のテストネットであるMumbaiに接続して、トークンを入手します。
既存のDAO関連の情報を調べると、イーサリアムのテストネットであるRinkebyを利用するのが一般的だったようなのですが、最近Rinkebyが廃止されてGoerliという別のテストネットになった&AragonがまだGoerliに対応していない、という問題があったため、PolygonのテストネットであるMumbaiを使用しています。
3. DAOの新規構築
DAOを管理するためのサービスである「Aragon」を利用して、新しいDAOを構築します。Aragonを使用したDAOの立ち上げはとっても簡単でした。
4. DAOの運用 - トークン発行・入出金・トークン譲渡
DAOの基本的な運用である、トークンの発行、資金の入出金、トークンの譲渡を行います。トークンの譲渡がAragon上でできないところでちょっとはまりました。
実際にやってみて分かったポイント
DAOのトークンと資金は、直接紐づいていない
株式会社を運営するときは、「〇株を〇円で発行する」という考え方で資本金を組み入れますが、DAOではトークンと資金を無関係に増減させることができます。つまり、資金を増やさなくてもトークンを好きなだけ発行できるし、逆にトークンを増やさなくても資金を好きなだけ振り込めます。
資金を振り込まずにトークンだけをたくさん発行すれば、お金のやり取りが発生しないDAOを運営することができます。これをソーシャルトークンというようですね。
何をするにもガス代がかかる
トークンの発行はともかく、投票にもガス代がかかるので、上記のように資金調達をしないDAOを運営していたとしても、参加者には結構ガス代の負担がありそうです。既存のDAOはこの課題をどうやって乗り越えているのだろう?
参加するだけでもまあまあ難しい
せっかくDAOをつくったのだから、たくさんの人に参加してほしいとは思います。でも、MetaMaskのインストールとか、ウォレットアドレスのやりとりとか、DAOに参加するだけでもそれなりのITリテラシーが求められます。Webサービスにメアドとパスワード登録する気軽さとは違うなあと感じました。これは、DAOの仕組みが認知されたら解決する問題?
今度はメインネットを使って、会社として本当に運用するDAOを立ち上げてみようかなと計画しています。
とにかく今回のつまづきどころはRinkebyが使えなかったところなので、同じ悩みを抱えている人の助けになれば幸いです。
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