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【パブリッシャー事典】健やかで楽しいゲーム開発のためのビタミン剤的存在/room6

クリエイターの皆さまに、参加パブリッシャーについて知っていただくことで、マッチングの一助となるべく始動したインタビュー企画「パブリッシャー事典」。各パブリッシャーの特色や得意なこと、目指す姿などをお伺いしていきます。

今回は、世界に浸れるインディーゲームレーベル「ヨカゼ」でもお馴染み、room6の木村さんにお話を伺いました!


「room6」ってどんな会社?

ーー本日はよろしくお願いします! まずは会社の概要を教えてください。

room6は2013年くらいからゲームの開発をやっていた会社なんですけれども、2019年あたりから、Nintendo Switchにおける開発からリリースまでの経験を活かして、パブリッシング事業も始めました。

始めたきっかけは、それまでもゲームイベントに多数出展していたので、そこでできた繋がりを活かしたいなと思いまして、パブリッシングも始めたという流れです。

あとは2020年にインディーゲームレーベルの「ヨカゼ」を立ち上げて運営しております。

これまでのパブリッシュタイトルは?

ーーでは、これまでパブリッシュしたタイトルを教えてください。

そうですね。代表作としてはやはり『アンリアルライフ』かなと思いますね。
最近リリースしたものですと『MINDHACK』『ghostpia シーズンワン』『和階堂真の事件簿』などをリリースしています。

あとは自社開発タイトルとして『ローグウィズデッド』というゲームもリリースしたりしています。

ーーどのタイトルも根強いファンがいらっしゃったり、さまざまな賞を受賞されたりしていますよね!

おかげさまで……ありがとうございます。

会社として得意なこと、サポートできること

ーー続いて、会社として得意なこと、サポートできることを教えてください。

そうですね。一般的なパブリッシング事業はやるんですけれども、会社の特色としては開発部隊が多く、社内の8割がエンジニアやデザイナーです。
なので、例えば開発で困ったことがあったらすぐにエンジニアがサポートに入れたりとか、イラストなどの制作が間に合わない場合も会社のデザイナーを入れてサポートするとか、開発そのもののサポートというのも結構やっていますね。

今までパブリッシュしたタイトルもほとんどにroom6の人間が関わっていて、なんならメインプログラマーがroom6内部の人間、というタイトルもあるくらいです。
開発そのものに結構入り込んだサポートができる、というのは特徴ですかね。

ーー他でも「開発の一部をサポート」という例は聞きますが、メインプログラマーがパブリッシャー側の人間という例は、あまり聞いたことがないですね。

例えば開発者がアートの方で、プログラムがそんな得意じゃなくて元々外部のプログラマーに依頼していたものを、弊社のプログラマーがそのまま引き継いでやることもありますね。

あとは移植もやりますね。
元々モバイル版だったものをコンソールに移植したりとか。
ノベルゲームだと膨大な量のイラストや背景が必要になるんですが、その着彩ですとか、やれることはなんでもやります。

その時のメンバーの空き状況によっては外部の人をアサインすることもあるんですけれども、なるべく困ったことがあればヘルプできるようにしていきたいと思っています。

プロモーション面で言うと、一般的なプロモーションはもちろんやっているんですが、イベントは積極的に出ています。
日本で開催されているインディーゲームイベントは毎年大体ほぼ全部出ていますね。

ーーそうですよね! 結構どのイベントでもお会いしますよね(笑)

そうですね、どこに行ってもいるような会社になろうとしてます(笑)
なので、イベント出展に関するノウハウの共有やアドバイスもできるし、上限はありますが出展費用など金銭的支援もしています。

イベントに限らず、個展じゃないですけど自分たち発信のイベントも今後やっていきたいなと思っているので、その辺りも楽しくやれるかなと思っています。

ーーroom6さん、というか木村さんがよくイベントに出られていることもあって、クリエイターさんとの横のつながりが強いイメージありますね。

そうですね。僕らもどちらかというと「パブリッシャー」という意識があまりなくて(笑)
根本的にクリエイターで在りたいと思っています。
なので「一緒にやろうよ!」という気持ちでやっていますね。

今後パブリッシュしていきたいタイトルは?

ーー今後パブリッシュしていきたいタイトルはどんなタイトルでしょうか?

「ヨカゼ」ははっきりしたカラーというか、世界観・ストーリー重視という絞った形でブランディングしています。
room6としてはなんでもありなんですけど、僕が気に入ったり好きだなと思うゲームをやりたいなと思っていますね。

僕、本当にストーリーがあるゲームが好きで、そういうストーリーがあるゲームだと目がいきます。
あとはアートスタイルとか世界観とか、何か特徴があるゲームはビビッときますね。
ゲームシステムはあまり拘らないタイプなんですけど、世界観とか雰囲気を重視しているかなと思います。

ピッチデッキに盛り込んで欲しい情報は?

ーーピッチデッキに盛り込んで欲しい情報があれば教えていただけますでしょうか?

やっぱりデモ以外だとアートワークですかね。
ピッチデッキだけで判断するの難しいですよね。

僕らはスケジュールや体制はあまり気にしないんですけど、何を助けてほしいかははっきりしてほしいですかね。
費用面とか技術面、宣伝、ローカライズなどなどあると思うので、どこを助けて欲しいかはっきりポイントがあるとわかりやすいかなと思いますね。

正直なところ、出せるならセルフで出すのが一番だと思っているので(笑)
パブリッシャーと組むなら足りない理由があるはずなので、そこがはっきりわかるといいなと思います。

アドバイスは求められたらお答えしますが、基本的に作品には一切口を出さないです。
そういう意味ではゲーム開発そのものを楽しんでできるかなとは思いますかね。

あとは、ゲームって出して売るだけじゃないというか、作ってイベント出展してユーザーさんとかいろんな人と交流したりとか、いろんな楽しみがあると思うので、そういうところを一緒に楽しめるかなと思いますね。

room6は「たくさん売りたいという野心のある方ぜひ!」というよりは、ビタミン剤みたいな、体調整えて健やかにゲームを作れるお手伝いができる会社かなと思いますね。
Red Bullではないですね(笑)

Game Pitch Base 参加クリエイターに向けて

ーー最後に、Game Pitch Baseに参加しているクリエイターに向けて一言お願いいたします!

ゲーム作るのって楽しいので、最後までニコニコ、ゲーム開発楽しみましょう!

ーーありがとうございました!


「ゲーム開発を楽しみたい、楽しんで欲しい」という想いをお話ししてくれた木村さん。
元々ゲーム開発をされていたこともあり、パブリッシャーとクリエイターの両方をやられているからこそのお話を多くお伺いできました。

「room6の世界観や雰囲気が好き、自分の作品とも合っていそう!」という方は、ぜひお話ししてみてはいかがでしょうか。

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