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善が悪に変わる日
※ポエムです
長生きは良いことです
言わずもがな、ね?
誰しも死ぬのは怖いですし、大切な人やペットが死ねば悲しいです。
だからこそ、長生きは良いことであるという見解が一般的になるのは必然ですね。
いのちをだいじに
逆に、命に関することで "悪いこと" ってなんだろうって考えると、
殺人
自殺
堕胎
クローン
デザイナーベイビー(遺伝子操作)
こんなところでしょうか。
まぁいろいろな事情があって仕方ないことはあるにせよ、可能であれば避けたいことだとは思います。
"悪いこと" と括りましたが、
法律に則って行われる範囲内においては勿論合法ですし、それについては全く問題ない行為ではあります。
そういう意味で "悪い" という言い方は語弊があるかもしれません。
"人により意見がわかれる" とか、 "考え方によっては悪とも言える" という方が適切かもしれませんね。
ここで言いたいのは、総じて "命の長さを意図的に短くする行為" や、
"元来授かった命の形を人の手で変える行為" に関して、一定の反論というか嫌悪感みたいなものはありますよね、ということです。
生命倫理に関するグローバルスタンダードな考え方については特に調べてないので知りません。すみません。
命の延長
マイナス方向に、または元来授かったものとは違う方向に命を操作することに関してはなんとなくダメそうな空気感が漂っている、という話は前段でしました。
それでは、命を延長することに関して以下の4つの例で考えてみます。
【例1】 交通事故で心肺停止となったが、救命措置により一命をとりとめた
どうでしょうか。良いことですよね?
【例2】癌になったが、最新の医療により寛解した
これも疑いようが無く良いことのように思えます。
実際、自分が癌になったとして、やっぱり治るものなら治したいと思います。
【例3】命に関わる心臓病だったが、培養した人工心臓に置き換えて延命した
まさにiPS細胞による再生医療の研究も進んでいる昨今ですが、
従来では命を落とすような病であったとしても臓器の一部(または全部)を再生することで健康な肉体を取り戻す事が可能になりつつはあります。
または、四肢を失ったとしてもそれらを再生出来るような日も来るかもしれません。やはりこれに関しても、一見美談のように思えます。
どうでもいいですが、永久歯とかいう制度をやめて大人でも歯が生え変わって欲しいと思っています。
とは言っても、大事なデートの日に前歯が生え変わりで抜けたりしたらツラいですね…
【例4】肉体としては死んだが、脳の記憶や感情を外部のデバイスに移植して再現可能にした
要するに電脳化で、
元の肉体は無いけども記憶や人格はテクノロジーによって保たれているような状態です。
どうでしょう、このあたりから人によっては嫌悪感があったりするかもしれません。
電脳化(義体化)という技術を中心にストーリーを描いた攻殻機動隊というアニメ作品がありますので、見たことがない方はぜひ一度どうぞ。
グラデーションの先
先程の【例1】~【例4】は僕なりにグラデーションを示してみました。
【例4】に至っては、要するにある種の不老不死というやつで、これが可能になると年金制度はどうなっちゃうんだろうと不安で夜しか眠れません。
さて、命を延長する行為に関してグラデーションで考えたときに、端っこ付近までいくといわゆる不老不死に行き着いてしまいます。
これは "良いこと" なのでしょうか。
倫理的な話はあくまでも主観になってしまうのでここでは控えますが、
実害も出てくることは想像に容易いですね。
本来の生命の代謝として、死ぬべきものが死なないというのは大問題です。
人間が減らないということはつまり増え続けてしまうわけなので(既に地球上の人類は増えすぎ説はありますが)、食糧問題やエネルギー問題に拍車が掛かります。
地球の生態系が崩れるという根本的な問題は勿論、
社会構造に関しても代謝が鈍化するというのはやはり問題であるように思われます。
じゃあひとまず不老不死は良くないよね!
という話になったとします。
そうすると先の【例3】が繰り上がってグラデーションの端っこになります。
ところが、再生医療の行く末も結局は不老不死なのでは、という気がしてきます。
本来再生しない脳細胞や心筋細胞を再生させようという試みなわけですから、究極的にはそういうことです。
勿論再生医療がどれだけ進歩してもそれだけで永遠の命が手に入るというのはいささか論理の飛躍が認められるとは思います。人間の死因はそれだけではないですからね。
ですが、今後の医療の発展と共に平均寿命は今よりも遥かにのびることは疑いようが無い事でしょう。
厚労省の発表によれば、2022年における日本の平均寿命は
男性: 81歳
女性: 87歳
だそうです。
そう遠くない未来、平均寿命が100歳に到達してもおかしくなさそうです。
更に医療における何かしらのブレイクスルーがあれば、150歳、200歳と伸びていくことは充分に考えられます。
そうなった時、結局は不老不死が蔓延った場合と似たような問題が起こってしまうのではないでしょうか。
進化
生命というものは地球誕生以降長い時間を掛けて進化してきました。
象の鼻が長いのも、キリンの首が長いのも、猫が可愛いのも 結局は生きるうえでそれが最適解であったから生き残ったわけです。
我々人類は他の動物とは明確に差別化された知能を持つことで生きながらえてきました。
そう考えれば、知能、とりわけ科学を駆使してより長い命を手に入れることは、ある種の進化であると捉えることができます。
進化なのだから仕方ない と考えれば、不老不死に近づくことをある程度正当化出来るかもしれませんね。
人間は地球史上最も賢くそして最も愚かな種であったということになれば、それはそれで面白いのかな、と思います。
おしまい
何でもかんでも出来事を名言や諺に当てはめて悦に入るおじさんって居ますよね。僕です。
”希望と絶望のバランスは差し引きゼロ”
という名言があります。
飲みすぎた翌日の二日酔いでよくこの言葉を思い出します。
さてさて、
結局のところ "医療進歩し過ぎて寿命伸び過ぎ問題" がどう決着するかといえば、
金持ちは高い医療費(と税金)を払って長生きしろ
貧乏人はほどほどのところで死ね
というのが現実的なラインかなと思います。
貧乏人でも100年ぐらいは余裕で生きられるのかもしれませんが、
金持ちが500年とか生きてる世界になると、「たった100年しか生きられない可哀想なワシ」となるのかもしれませんね。
念の為最後に補足しておくと、僕個人として "命の延長" に対して肯定も否定もありません。
社会で形成された合意になんとなく乗っかる一般市民として今までもこれからも生きていく所存です。
なんなら、大病を患えば社会保障フル活用でガンガン税金を僕の命に変換してやろうという構えですらあります。
ということで久しぶりのnoteでした。
我ながら特に何の有用性も無いポエムをインターネッツの電子ゴミとしてばら撒いてしまった事に申し訳無さを感じるので、
次回はもう少し中身のある記事を書ければと思います。ばいばい。
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