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ボトルキャップひとつからの社会貢献

ここ五年ほどでしょうか、札幌に来てから始めた習慣があります。
ペットボトルのキャップを集めて寄付し、ポリオワクチンの支援にすることです。

札幌に引っ越して街中の人込みに慣れた頃、大丸札幌店の入り口にピンクのパンダことさくらパンダがいるのに気づきました。この像はお腹部分と旅行カバン部分が開いており、そこにペットボトルのキャップを入れられる収集用途のものだと理解。なるほどなるほど。

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貯まったペットボトルキャップは集計のちポリオワクチンに換算され、世界でワクチンを必要とする人々に渡るとのこと。さくらパンダのお腹の中、鞄の中、足元にも沢山のキャップがあり、この活動に参加している市井の人々の存在が見てとれました。
(量が多くていちいちパンダに入れるのが面倒なら、袋ごと置いておけばいい模様)

以来、キャップを洗って集めるルーティンが私の生活に生まれました。一定の量になったら、用事ついでに大丸に足を伸ばしてさくらパンダのお腹にキャップを押し込みます。
集められたキャップは定期的に回収されており、ある時このような告知も。

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私たちの活動は、しかるべき場所に届けられて誰かの役に立っている。
それが分かって、ほっとした瞬間でした。

ゴミとして捨てられてしまえばゼロであるものが、人の手によって支えるパワーに生まれ変わる。『もったいない』を根底にした福祉活動に出会えて、良かったなあ。
飲み物を飲んだだけキャップが集まり、財布が痛むこともない。まったく無理のない範囲で出来るのも私にはぴったりでした。

キャップがワクチンとなり誰かを助ける。それすなわち社会貢献であり、私が社会の一員として誰かとつながっている証左でもあります。しかしながら、現在のコロナ禍の影響のため、さくらパンダの像は暫時撤去されてしまいました。
衛生面上の問題がどうしてもあるため、この判断はやむなく、そして正しいもの。

社会情勢に様々な困難がある中で、寄付やクラウドファンディングなど、他者を助けるための手の差し伸べ方が浸透してきたように感じます。
私がnoteで初期に書いた記事も、寄付についての内容でした。

クラウドファンディングはリターンのシステムがありますが、寄付は見返りを前提として行うものではありません。ですが、誰かに手を差し伸べられた人はいつか、他の困った人を助けたいと願うのではないでしょうか。

かずささんが描かれた、阪神淡路大震災と東日本大震災の繋がりの漫画に胸がきゅっとなりました。
義務ではない、自分が苦しい時にまでしなくてもいい。ほんのちょっと余裕のある時に、思い立って動けたら、それが誰かを笑顔にします。

大丸のスタッフさんから「さくらパンダは、また時期を見て再設置もあると思います」と伺ったので、今はじっとペットボトルキャップを貯め続けるフェイズです。
待ってろー、さくらパンダのお腹、またキャップでぱんっぱんにしちゃるけえ!

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