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カロリーなんて知らないほうが幸せだった

※ダイエット、およびそれに伴うメンタルヘルスについて綴っています。
ご注意ください。

最近お気に入りのYoutuberが
日常を動画で綴るVlogを観ていたとき、
そのYoutuberが食べていたクリームパスタの
カロリーを計算しようとする自分がいたことに気付いた。

牛乳1カップと生クリープがパック半分・・・
厚切りのベーコンも使っているし、
パスタの量も多いし、カロリー結構高そうだな。
お皿からはみ出そうなくらい多い。
晩ごはん減らさなきゃ。

ここまで考えたところでハッと我に返った。

何やってんだろう。私。


170cm
61〜62kg


これが私の身長と体重。

社会人なりたての頃は67kg前後で、
1人暮らしを始めると同時にストンと落ちた。

新卒で働いていた会社は激務で、
文字通り食べる暇もなく
それが要因だったと思う。

当時、
体形はそこまで気にしていなかったけれど、
周りの同期たちの骨が浮かぶ手首や
鎖骨がくっきりと見えるデコルテを見たあとに
自分の肉付きの良い体を見ると何だか羨ましい気持ちになっていた。

自分にないものを持つ同期たちはなんだかキラキラして見えた。


時は経ち、
今の会社に入って数年。

昨年の春、健康診断を終えたころ、

結婚式があるから
推しのコンサートに行くから

と、口々にダイエットを宣言する同僚に混ざって
私もダイエットを決意した。

細い同僚たちがさらに細くなることに焦りを覚えて、
置いていかれたくない!」と思った。


そこで私が手を付けたのは、
脂質制限」と「レコーディングダイエット」。

自分の活動量に合わせて算出された
PFCバランスと目標カロリーを目安に食事をとり、
カロリをより消費するために運動をした。

目標のカロリーを下回る食事を摂り続けると面白いくらいに簡単に体重は落ちて、デコルテに鎖骨も浮かび上がった。

ダイエット成功を語るモデルやアイドルたちはこんな気持ちだったのかと勝手に想像して、毎日体重計に乗るのが楽しくなった。

ダイエットを始めて5か月を経った頃、私は目標体重を達成した。

でも嬉しいとは思えなかった。

このころ、私は目標体重に近付くために、
毎日摂取していたカロリーは1200カロリーほど。

何を食べても満足感を得られなかった。

前日よりカロリーを多く摂った夜は下剤を飲み、
朝、体重計に乗るまでに体重が減っていますようにと祈りながら眠った。

帰省して家族とご飯を食べるときも、
カロリー計算をしてからでないと
何も食べられなかった。
家族が幸せそうに食べている様子を見てイライラし、
これ以上食べなくて済むように、

「今日この後予定あるから」

と、さっさと帰った。

食べすぎたら調整するために残りは水だけで過ごす日が何日もあった。


朝から晩まで、いかに低カロリーで体重が増えなさそうな食事をすることしか考えられない日々。
辛かった。

会社に出社すれば同僚たちが毎朝

「今日も朝抜いてきた!」

と笑っていたり、

握り拳くらいのお弁当で昼を済ませる様子を見て、

私はなんて自分に甘いんだろうと
惨めな気持ちになった。

そんな中、
ふといつも観ていたYoutuberの動画を観ながら動画の中で生み出される美味しそうな料理を、 勝手にカロリー計算をしている自分に気づいたとき、

最低な自分の存在に気づいた。

そしてすぐにカロリー計算のアプリを消した。


毎朝乗る体重計は避け、
下剤も捨てて、
美味しく食べることだけに集中しようとした。


でもやっぱり今までに調べたカロリーは頭に残っていて、

何を食べようとしても、
スーパーで買い物している時でさえ
数字が付き纏ってくる。

私は痩せて何になりたかったんだろう、
自分の体型に不満はなかったはずなのに

今の自分の体がとにかく醜く思えて仕方ない


三日坊主で飽きやすい私は、

せめて何か一つだけでも成し遂げたい、
負けたくない、
一度でもいいから細いと言われてみたい

いう変なプライドが芽生えて、
結局1週間後にまたアプリを再インストールしてしまった。


カロリー計算はそもそも、
本来健康目的で使うべきもの。

病人が食生活を見直すためだとか、
プロのアスリートたちがベストな状態で競技を行えるようにだとか。

なんとなくで始めたダイエットで、

私は自分のことが嫌いになり、

大好きだった食事を楽しめなくなってしまった。


カロリーなんて知らなきゃよかった。

ダイエットを中断して体重計に乗る回数を減らし始めて数ヶ月経つものの、

私はまた下剤を買い、
「口に入れるだけなら」と食べ物を粗末にし、
鏡を見るたびに自己否定を止められずにいる。

カロリーは悪じゃない。

正しい知識を手に入れないと、これから命が尽きるまでこの拗らせた考え方を止められないと分かってる(つもりだけど…泣)

早くこの状況を打開したい。

早くここから自由になれますように。

そしてまたもっと自分を好きになって、
自分を否定しないように、
毎日を楽しく過ごせますように。


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