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フィルムの話2.5:Kodak ULTRAMAX 400(下田編・一日目)

前回はKodak ULTRAMAX400の練習編として近場で撮った写真を見ていったが、今回は撮影旅行として静岡県は下田を訪れた時のことを振りかえってみよう。
※前回の記事で言及し忘れたが、このフィルムに関する記事は今年(2022年)の1月以降の撮影を扱う。

品川駅

品川駅にある0キロポスト。馴染みの風景。
ホームにいた雀。明らかにカメラを見ている。
乗る予定の踊り子号が来たので慌てて撮影。アレ・ブレは味わいと考えよう。

出発駅からすでに撮影は始まっており、観光客感を前面に出してシャッターを切っていく。個人的な印象としては、90年代の観光客の気分とでもいえるかもしれない。実際のところ今回使用したカメラ「Nikon ZOOM300 AF」も90年代に購入されたもののようである。
また、踊り子号のデザインがいつの間にか変わっていたことには驚いた。

※参考 2020年の8月に鎌倉に行った際、スマートフォンでとっさに撮影した踊り子号。

また、かなり昔にスーパービュー踊り子号にも乗ったことがあるが、その話はまたいずれ。

※参考 2014年に熱川などを訪れた帰りにデジカメで撮影した、
伊豆急普通列車とスーパービュー踊り子号。

伊豆急下田

踊り子号に3時間ほど揺られると、終点の伊豆急下田駅に到着する。お昼ご飯を食べに下田ロープウェーで寝姿山を登り、「THE ROYAL HOUSE」へ向かう。確かカツサンドがとても美味しかった。

THE ROYAL HOUSEの内装。
どうやらTHE ROYAL TRAINという、伊豆急下田と横浜を結ぶ観光列車もあるらしい。

寝姿山展望台からの眺めはこんな感じ。

下田の港湾と伊豆の島々。青のグラデーションが映える。
空と海面の双方でグラデーションが良い感じに活きている。手前の島は犬走島。

このULTRAMAXというフィルムは海との相性が良いことを、この翌日にもはっきりと知ることになるが、まだまだ旅は始まったばかりなので山を下りる。

ペリーロード


この後はペリー来航の関連施設を目指して下田の街を南下していく。
商店街はフィルムで撮ることによってその郷愁を強める。

看板に用いられるオリジナルの書体を「のらもじ」と誰かが言っていたような…
夕方前の中途半端な時間だったからか、人がいない。
日米下田条約が締結された了仙寺にて。
シャコガイの殻とシーグラスなどを用いたキラキラを、光と影で捉える。

黒船ミュージアムと了仙寺で日本における鎖国の終焉について学んだあとは、「ペリーロード」を通って伊豆急下田駅の方へ戻っていく。

ペリーロードは平滑川沿いの小路であり、かなり古い建物も多く残っている。
平滑川を境に、建築の様相ががらりと変わる。
ペリーロードを抜けて下田港につながる河口へ。
90年代に港の午後を撮るとこんな感じだろうか。

下田東急ホテル


今回宿泊したのは「下田東急ホテル」。伊豆急下田駅から専用バスに乗ってホテルに着き、早速部屋で荷物を広げる。部屋で同行者のペンギンなどを撮っているとフィルムを撮り切った。

部屋からの眺め。こちらも小さな湾になっている。
やはりこのフィルムは青の表現に強い。
同行者のペンギン。近い対象でもいい感じに撮れる。
壁の装飾。「無題」とつけたくなる写真になった。

もともとこの記事で下田旅行については書くつもりだったが、思いのほか一日目が長くなってしまったので、二日目はまた次の記事で。
ではまた。

執筆:センター長兼フィルム班・班長

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