コロナ禍において、もし焼き物の窯元の売上が二極化しているとしたら
コロナ禍に突入して、もう随分と経過してしまってからの記事投稿になりますが。
少し思うところがありまして、ほかの地域の窯元さんとかの話を聞いてると、私のなかである仮説が浮かんできました。
焼き物業界においては、コロナ禍だからこそ売上を伸ばしている窯元と、コロナ禍で売上を失ってしまった窯元に二極化しているのかなと。
緊急事態宣言により外出自粛要請がなされたり、リモートワークの普及によりお家時間が増えたりして、オンラインショップの需要が大きく高まりました。
実際にフリマアプリ大手のメルカリでは、2020年6月期の売上が前年比48%プラスと、コロナ禍の需要が相まって取引数を大きく伸ばしています。
メルカリが48%増収、4Qは上場以来初の営業黒字に
(引用元:https://about.mercari.com/ir/library/results/)
以前よりオンラインショップに力を入れていた窯元や、新型コロナ流行の兆しに敏感に反応して、クイックに対応できた窯元はある程度売上をカバーできていたり、逆にECがうまく起動に乗り、大きく売上を伸ばせたりしたのではないでしょうか。
ネットショップのインサイトなんかを解析しても、4-6月期のアクセス数はこれまでの比じゃなく多かったのを記憶しています。
一方で、店舗での売上に固執してしまったり、例えば結婚式の引き出物などの大口注文で成り立っていた窯元なんかは、新型コロナにより打撃をもろに受けてしまったのではないでしょうか。
そこで自然と頭に思い浮かんでくるのが、コロナ禍で売上増の窯元→急な販売増で品薄、人手不足。コロナ禍で売上減→在庫過多で作り手余り。
という構図です。
単純に思うことが、人手が分散されずに余っていることがもったいないなぁということと、コロナ禍だからこそ売上も分散させることで助け合いができないかなぁということです。
つまり、窯元Aでつくっている器を、窯元Bに委託製造してもらい、製造費を窯元Aから窯元Bに払えば、お互いの不足を補い合えますよね。
さっそく器を陶器にしぼって、その製造工程を分割してみると、大きくは6工程に分けられます。
で、そこには当然乗り越えなきゃいけない課題があるんだけど、解決方法だってあると思ってます。
例えば製作工程のうち、もっとも単純化できてかつ、なるべく工程を多くこなしてもらえるところって考えると、「2.成形」から「4.素焼き」までの工程だと思います。
さらに、ロクロ成形は人による形のバラつきが大きいので、「2.成形」についてはタタラなどを使って石膏に押し当て成形するのが良いのかな。
で、石膏から外して縁を舐めして乾燥、素焼きまで行ってもらう。
これであれば、土と石膏型だけ委託先に送ればできそうですよね?
とはいえ、土表面にほかの土が混ざらないようにしたり、素焼きは強度的に配送時に割れやすかったり、いろいろケアしないといけない部分もあるんだけど、これが実現したらお互い相互補完できて良いなぁと思うんです。
つくるのは陶芸家同士のココナラ的なプラットフォームで、陶歴や保有機械、出来る工程を登録して、受注発注で繋がっていくみたいなイメージ。
まだまだ大それたシステムは作れないので、まずは頭のなかだけで考え中。。。
にしても、こんな時代なんだから、離れた地域の窯元さんとも簡単に繋がれるし、もっと交流深めていっても良いのかなぁと思います。
むかし、丹波焼と備前焼で交流していた記録が残っているように、作家どうしで刺激が与えてあえるように。
窯元の減少が続いているなか、有事にはクイックに協力しあえるように、垣根を越えた強くて広いネットワークを構築できればなぁと思う今日このごろでした。
さいごまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
【丹波焼 昇陽窯】
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営業時間:9時~18時(年中無休)
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