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虐殺の街【短歌】

画面の向こうに虐殺の街 復讐の刃は今も彷徨う

 先日、TVニュースでウクライナの街ブチャで露軍が何をしたのか、そのレポートを視聴した。ここで詳細は語らないが、およそ人間の所業と思えない、この世の地獄を露軍はそこに作り出していた。まさに「鬼畜の所業」という言葉が相応しい。
 画面越しではあるが、路上に横たわる遺体や袋に包まれて並べられた数多の遺体からは、平和な日常を突然断ち切られ、非業の死を選ばされた無念さが、ひしひしと感じられた。
 ロシアのプロパガンダでは、ウクライナを「ネオナチ」と呼び、侵攻の正当性を声高に叫んでいるが、どの口が言っているのか? きっとロシアは、この惨劇もフェイクだと、ウクライナのでっち上げだと言っているのだろう。
 さて、悪鬼と成り果てた者たちは、今どうしているのか?その血塗られた手で家族や恋人を抱いているのか?それとも自分の犯した罪の深さに恐れ慄いているのか?
 復讐は何も生まない、亡くなった者はそんな事望んじゃいない、などと刑事ドラマの台詞なんかでよく聞くが、それウクライナの、ブチャの市民に、遺族に言えるだろうか?
 やった奴らには正当な裁きを、血の贖いを。無関係の私ですらそう願うのだ。それぐらい、あの映像は衝撃的だったのだ。当事者のウクライナ市民の痛恨の思いは想像もつかない。
 復讐の神様、願わくば奴ら全員に復讐の刃が向かいますように。虐殺が人間の所業なら、復讐に魂奪われるのもまた人間の在り方なんだろうから。

 
 
 


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