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(株)ショーケース カスタマーサクセス事業部・伊藤未来のビジネス“メール術”

今や、仕事をする上で欠かせないメールやチャットでのやり取り。便利な側面がある一方で、ちょっとした表現や言葉のチョイスが大きな誤解へと発展してしまうケースもあります。そこで、今回は、(株)ショーケースで活躍する2年目社員の伊藤未来さんに、対クライアントとの“メール術”やコミュニケーションの考え方について伺いました。

インタビュアー:今日は、これまで営業・コンサル・CSなど様々な立場からクライアントと関わってきた伊藤さんに、仕事でコミュニケーションを図る上で心がけていることなどを伺いたいと思います。よろしくお願いします。

伊藤:よろしくお願いします。

インタビュアー:早速ですが、クライアントとのコミュニケーションって、何を使って行うことが多いですか?メールか、電話か、それともチャットみたいなものか…。

伊藤:一番頻繁に使っているのは、メールですね。もちろん、メールで伝わらないと思うことは電話をかける場合もあります。

インタビュアー:やはり、メールは欠かせないですよね。メールって、いつでも送ることができて便利だとは思うのですが、どうしても誤解が生じやすい面もあるかと思います。

伊藤:そうですね。メールも使い方次第だと思います。入社して営業部へ配属されてすぐの頃、初めて担当したクライアントとのメールのやり取りで上手くいかなかった経験がありました。私のメールの書き方が不十分で、どれだけやり取りを重ねても先方からの質問が止まず、おそらく100通くらいはやり取りを重ねたかと思います。

インタビュアー:そんなに…!メール1通にかかる時間は短いとはいえ、塵も積もれば…ですよね。

伊藤:はい。メールに使っている時間をなるべく減らし、その時間を別の業務に充てた方が仕事の生産性は確実に上がります。それに、クライアント側の時間を奪っていることにもなります。当時の経験から、メールでのコミュニケーションを改善しようと意識するようになり、今ではお客様とのやりとりは最小限で的確に行えるようになりました。

“質問の先”を見て返信する

インタビュアー:具体的には、何を心がけたことでメールでのコミュニケーションは改善されたのでしょうか?

伊藤:クライアントからご連絡をいただく場合、内容のほとんどが質問やお問い合わせです。たとえば、「設定変更をしたい」「レポートを増やしてほしい」「解約したい」など内容は多岐に渡りますが、その際に、いただいた質問だけに気を取られるのではなく、「本当に聞きたいことはなんだろう?」という目線を持つようにしています。

インタビュアー:本質を捉えるということでしょうか?

伊藤:そうですね。質問の意図や、なぜその質問が生じたのか、クライアントにとっての最終的なゴールは何なのかを考えて、返信をするようにしています。

インタビュアー:単に質問に答えるのではなく、ある意味、メールの行間を読んで、背景や相手の要望の予測を立てるのですね。

伊藤:はい。質問自体に的確に答えることももちろん重要ですが、質問の先にあるものを見出し、相手の本当にほしい情報を先回りして提供できるよう心がけています。

インタビュアー:その結果、やり取りが最小限になれば、自分にとっても相手にとっても嬉しいですね。

即返信はOKだが、即回答はNG?

インタビュアー:その他には、何か普段から心がけていることはありますか?

伊藤:そうですね。いただいたご連絡に“即レス”することは重要だと思っていますが、回答は急がないようにしています。

インタビュアー:どういうことでしょうか?

伊藤:たとえば、技術的な質問をいただいた時に「あ、できますよ!」と自分の判断ですぐに回答してしまった後、実は弊社ではできないことが発覚したとします。そうすると、後日謝罪へ伺ったりなど、メールだけに留まらず何往復も余分にやりとりが発生してしまうことになります。そのため、自己判断ですぐに答えは出さず、「確認します」と即返信するようにしていますね。

インタビュアー:なるほど、急がば回れ状態ですね。

伊藤:はい。これは先輩方から教えていただき、意識していることです。スピードは大事ですが、即回答がトラブルの原因になることもあるので、慎重に進めるようにしています。

インタビュアー:「即返信はするけど、即回答はしない」。勉強になります。他に、今すぐ取り入れられるようなメール術のコツはありますか?

伊藤:これは大谷さん(ショーケース 執行役員・大谷彩子さん)から学ばせていただいたのですが、メールの最初に挨拶を書くことを心がけています。たとえば、何か確認をしてもらったなら「ご確認ありがとうございます」、何かこちらに不備があったのなら「申し訳ございません」など、冒頭の書き出しは読む側の心理に大きく影響すると感じています。もし、自分が謝罪メールを読むとしたら、いろいろ説明された最後に「すみませんでした」と謝られるよりは、最初にまず「すみませんでした」の一言があって、そこから理由が書かれている方が気持ちが落ち着くなと思うんです。

インタビュアー:たしかに。シンプルなことですが、その気遣い一つで怒りのレベルは下がるかもしれませんよね。

電話が効果的なタイミングとは

インタビュアー:伊藤さんは、電話についてはどのようなツールだと捉えていますか? 今、世の中では電話に対していろいろな意見があって、たとえば堀江貴文(ホリエモン)さんは、相手の時間を無許可で奪う電話に否定的というのは有名ですよね。

伊藤:私は、緊急の時は必ず電話をするようにしています。あとは、先方のメールの文章を見ながら、適宜電話に切り替えることもあります。一言に問い合わせと言っても、クライアント側が問題点をはっきりと理解して質問されている場合と、どこが問題かわからない状態で質問されている場合では、説明や回答の方法が大きく変わってきます。クライアントが「何をどうしたら良いのかよくわからない」という状況だと思った場合は、電話をかけて、まずは論点を探るようにしています。

インタビュアー:では、メールの文面から相手の状況を想像して、対応方法を変えていらっしゃるのですね。

伊藤:そうですね。あとは、メールの文面で見ると冷たい印象に映るかなと思ったら、電話をするようにしています。クライアントが「自分はケアされていない」と感じないように、まずは電話で内容を伝えて、「後ほどメールでお送りしますね」という順序を取るようにしています。言いづらいことを伝える時にも、まずは電話をすることが多いですね。

インタビュアー:伝える内容は同じでも、伝え方で大きく変わりますよね。でも、言いづらいことはこちら側もできればメールで済ましたいのが正直なところだと思いますが、そこであえて電話をするというのは大きな気遣いだなと思います。お話を伺いながら、改めてコミュニケーションを見直すことができました。本日はありがとうございました。

伊藤:ありがとうございました。

◆プロフィール
伊藤 未来(いとう・みく)
株式会社ショーケース カスタマーサクセス事業部。2018年入社。2018年度の「新人賞」受賞。
伊藤さんのショーケースでの仕事内容や入社経緯など、仕事に関するインタビューはこちら↓
https://recruit.showcase-tv.com/interview/detail11.html

文/坪井安奈

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