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私は別に北海道民ではありませんが、北海道出身者は何人か知り合いにいました。札幌や函館という割と都会出の方もいましたが、名寄出身という方もいらっしゃいました。ピヤシリ山のほうですね。
経験上、何度も聞いた話ですが、他県の方々は北海道の広さを甘く見た旅行の計画を立てようとする方が少なくないと…。例えば「今度さ、1泊2日で札幌と旭川と小樽に行こうと思ってるんだよね」的な話ですね。←これ、移動にかなりの時間を取られてしまって、観光どころではなくなるそうです。

そもそも何でなのか?

原因は「小中学校で使う地図帳のせい」という説もあります。
日本地図全体を漠然と見てれば、北海道のサイズ感は割とわかりますよね? ただ、各地域を見ていったときにいささか「落とし穴」があります。特にバイクのツーリングなんかの計画を立てるときは、寄ってる地図を見ますしね。

例えば、ですが、中部地方の地図を見てみます。名古屋−沼津間の地図上での距離はだいたい18cmって感じです。北海道で言うと、札幌−根室間がだいたい18cm。で、名古屋−沼津に行く感覚で、札幌−根室に行こうとするわけです。

次にリアルな距離を見ていきましょう。実際は、名古屋-沼津間が「180㎞」くらいなのに対して、札幌-根室間は「330㎞」くらいあります。同じじゃない。なぜか? もちろん縮尺が違うからです。中部地方は「100万分の1」なのに対して、北海道は「180万分の1」。なぜなら、見開きページに収まらないから、それだけ縮めてるというわけです。

地図の各ページ見てるときに、殊更縮尺なんて意識すること、あまりないですからね。「あー、こんくらいなら、たいしたことないかぁ」と思ってしまっても不思議ではないです。
特に車やバイクで北海道旅行をする方たちが陥る「罠」でしょうね。札幌を起点として、函館に日帰りで行こうとしたり、釧路まで行こうとしたりって、よく聞く話です。
地図帳のイメージは忘れて、実際の距離をよく見て旅行の計画を立てたいものです。

飛行機、バンバン飛んでます。

まず、こちらをご覧ください。

スクリーンショット 2022-02-14 9.56.29

http://www.suishinkyo.com/pdf/route_info.pdf

道内を飛んでる航空路線は、ご覧の通り、12もあります。いかに移動がたいへんかということです。

北海道の面積は、岩手県の約5.5倍あるそうで、香川県なら45個収まるとのことです。

あまりにも広いので、北海道民であっても行ったことのない地域なんて誰しも山のようにあると聞きます。

明治期には、人口が多い順に「函館県」「札幌県」「根室県」と3県あったそうで、今ではそれらが連合した集合体というわけです。
「県民性」という言葉がありますが、北海道ではその地方地方で「地域性」のようなものが語られることが多いそうです。例えば、釧路人は札幌人から「釧路は霧が多いから暗い人が多いね」なんて言われたりするそうですよ。あくまでイメージですけど…。

車のナビでは、「20km先を右折です」なんてのも割と普通だそうです(笑)。

自分の生活圏を基準に考えるのが普通です。

人は、自分の生活圏を基準に距離を考えるものです。くくり的には他の都府県と同列に語られてますから、大きさもそれほど変わらないだろうと思い込んでしまうこともあるでしょう。正確な地図を見ればすぐわかることですけど、日常的に地図を見る方って、そんなにいませんしね。

それに、都会になればなるほど、交通機関や道路網が発達してますので、多少距離が離れていても近くに感じるものです。
実際、東京や大阪を横断するのには、日中の数時間があればできちゃいますよね。その感覚で同じ道内なんだから行けるやろ、と考えてしまうのかもしれません。同じ横断でも、根室−奥尻なんて、明るいうちには到底無理ですけどね。


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