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”狭間にある美”dilemma(ダイレマ)のコンセプチュアルな参加型イベント

9月8日(土)12:00〜9日(日)21:00までdilemmaが都内にあるコインロッカー20カ所ランダムにイギリスで活動するアーティストのリアム・コブのイラストが描かれたTシャツが設置されているイベントをしているらしい。

早速nstagramを確認してみると

もう20カ所全て公開されていた。
最近こんな面白いことをするブランドなんてなかったので気になってしまった。

近年、お店に足を運ばなくても何でも変えてしまう世の中になってしまい、手に取る楽しさがなくなってしまった気がする。

そんなぼくもその一人で、欲しいものはAmazonで買えてしまう。CDも買わなくなって久しいですし、アーティストの新譜はだいたい月額のApple musicで聴けてしまうし、苦労をして今の時期だと汗をかいて探しに行くということをしなくなった。

dilemmaのいう狭間の美とは

狭間の美って何だろうと自分自身で考えてみたけれど、どんなものなのかさっぱりわからなかった。

dilemmaといブランドは昨年デザイナー杉山浩輝氏が立ち上げたブランド。
業界経験ゼロの会社員が作る副業ブランドだ。

過去のインタビューで「何かと何かの間にあるものを表したい」とコメントしているのが気になった。

今回のイベントは「苦労と便利」ということ。
ああそうか、その狭間にあるものなのか、足を運んでコインロッカーを探しそのTシャツを手に入れるのが、それともECサイトでポチっと買ってしまうのか。

彼のバックボーンの多くはもちろん知らないけれど、
彼の生き方にはすごく共感できるところがある。

ハイブリッドな人間になりたい

大学在学中、就活をしていたぼくは面接官に対してそういったことを覚えている。
何かと何かのプロフェッショナルになりたい。
(ここは説明すると長くなるのでいつかnoteで記事にします)

もちろん今もそう思ってるし、そうやってこの先も生きて行くつもりだ。

幸いにもそんな甘っちょろいことを言っていたぼくは第2志望だった広告代理店に内定をもらったのだけれども、夏を越えて文化服装学院に行くことを決めて断った。

彼はそんなぼくと似たようなところがあった。
広告代理店に勤めながらdilemmaを始めたということ。

鏡の中の反転しているような存在のような気がしてすごく共感した。

そんな彼だからこと、今回のイベントはファッションデザイナーが考えたようなものではないことはすぐにわかった。

ファッションイベントやショーとは”こういうものだ”とか”こうあるべきだ”と決めつけずに仕上げることは様々な固定概念を払拭していかなければいけないと思う。
それはたぶんジレンマでもあるし、その狭間の中で揺れ動くと思うし、それが自身の”こうあってほしい”という願望が狭間にある彼の美学なのではないのかなと思う。

そんなdilemmaのイベント、コインロッカーの中にあるのは、ただのTシャツではなく現代人に向けたdilemmaからのメッセージなのだろうと思う。

ちなみにコインロッカーを開けるお金はもちろん自分もちです。

これからdilemmaの活動を注目していきたい。


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