#ショートショート
カミングアウトコンビニ
「かかかか金をだせ!ごゅ、強盗だ!」
黒のパーカーに黒のズボンを履いた30代の男はコンビニに入るとパーカーに隠した銃を見せびらかし大声で叫び出した。
レジ前には数人の客とアルバイトのレジ係だけ。強盗の充血した目はアルバイトのレジ係に向けられる。
「おい、レジだろ!?お前ぇ!そこの金をぉ全部だせやがれ!お前らも妙な事したら…うう打つからなァ!」
「…う、うぁあああ!すみませぇぇえん!」
レ
涙鉛筆(毎週ショートショート作品)
最近では仕事も出会いも芸術も、なんでもかんでもデジタル化だ。
カミさえ居れば、現実に出てくる事もできる。
最近知ったが、自分がデジタル化されたものが普及しているようで、この世の中にはもう自分しか居ないようだ。
独りぼっちになっても、自分のできる事はその身を削る事でしか力を発揮しない。
ただ削られ消えていくのを待つだけが僕の人生だ。
抗えない運命と孤独感の波にさらわれてしまう前に、いっその
そっと、そっと。そのまま (ショートショート王様)
とある若い男は、目の前の景色に困惑している。
若い男のいる場所は全て真っ白で作られている狭い部屋。
扉や窓もなく、電気もないが明るい。
この異様風景を前にこれは夢だろうと思い込み二度寝をかます。
数分経つが一向に寝れる気がしない。
爆音で聞こえる心音に違和感を感じ、目を覚ます。
若い男はようやく現状の危機に気づいてしまった。
人はある程度の雑音が無いと集中力が低下したり、リラックスができ