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地方スタートアップの資金調達戦略と地域成長〜地方の過小資本問題とその解決における2つの金融アプローチ

今日はちょっぴりマニアックな資金調達のお話。

日本の大きな問題は金融緩和をしていても、その資金を活用して設備投資などを行うようなビジネスがまだまだ不足していることだ。地方においても成長における足かせは「過小資本」であると思う。つまり適切な調達をして、適切な投資をすることが全くできていないことが、地方の課題であり、日本の課題でもあるということ。

お金は溜め込んでも意味はなく、使ってこそ価値が出てくる。お金は滞ったらむしろ問題が発生し、回し続けることで次々に新たな付加価値が誕生していく。しかし地方においも、日本全体におていも膨大な民間資金が流れ込むような仕組みを作るということが未だにまだまだ不足している。

特に地方は絶望的に少なく、民間資金を引き込むことが不可能な事業(成長性もなく、収益性も見込めない)というものが多く、結果として行政予算依存となる。とはいえ、公共資金でどうにかしようと言っても地方財政の現状においては、どんどん赤字垂れ流しても支えるような資金の使い方はもはや限界なのである。このように地方への分配による成長限界がとうの昔に到来したわけでもある。

先週3度目の訪問だった「ヤマガタデザイン」は主としてエクイティ型での調達で地域に必要な過小資本部分の産業に資金を投資し続けているモデル。今週行った「オガール」は主としてデッド型で調達で開発困難地域に投資を行っているモデル。

調達種別の違いこそあれ、地方において手元資金以上に資金を調達し、投資を行ったことによって地域が変革しているケースだ。


○ エクイティ型における特徴/ヤマガタデザインの特異な部分と手堅い部分

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