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オリオンビールが下した、ストロング系飲料からの撤退というお天道様に恥じない経営〜ローカル尊重とグローバルなアルコール離れへの戦略分析〜

さて、地方企業系のネタは色々とあるので定期的に取り上げていきたいのですが、今日はオリオンビールです。

沖縄にいけばオリオンビールですね。笑 到着してまずはオリオンビール。居酒屋いって沖縄料理を食べる時ももちろんオリオンビール。カラオケ屋にいったら「オジィ自慢のオリオンビール」。そして帰り際の那覇空港のラウンジでもオリオンビール。笑 とまあ基本、オリオンビールか泡盛というのが沖縄の旅の定番なわけですが、そんなオリオンビールが今回ストロング系チューハイからの撤退決断をしたことが話題になっています。

○ 地元基盤がある企業だからこそ求められる、地元配慮の経営

以前、北海道基盤のコンビニである、セイコーマートの過疎地を残す、まともな経営というのをコラムにしています。日本や世界での市場競争だと考えている大手メーカーと、地元基盤がある企業というのは決定的に行動が異なってくるようにも思います。

つまりは地元市場を鑑みてどう行動を取るか、を判断するという軸が常にあるわけです。なぜならば、そこのシェアが圧倒的に高いから。セイコーマートも単純にコンビニのサービスとして考えれば本州セブンイレブンのほうが上のことが多いですが、そもそも北海道内の市場シェアが高く、そこでの環境に適合して生き残るという前提があるわけです。だから、限られた市場でどう事業機会を作るか、となれば、過疎地でも残せるチェーンストア経営を選択しているわけです。

オリオンも同様であり、最も市場シェアが高いのは沖縄です。当たり前ですが、沖縄のスーパーにいけば大陳されているのはオリオンビールのシリーズです。今回話題になったWATTAという焼酎飲料もオリオンなわけですが、それらがいい売り場をとれているわけです。本州の場合には、最近でこそ一般スーパーに置かれていますが、昔は沖縄フェアとかそういう時だけでした。今では基本的に買おうと思えば本州、特に東京圏では買いやすくなりましたが、売り場としてはやはりマニアックな輸入ビールとかと同様ですね。大きな売り場はまだとれないわけです。

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