ブロックチェーンが未来の宗教を根本から変える可能性
教団の存在しない世界
「松本さんは、やっぱり、通仏教というか、釈尊に戻ろう、というスタンスですか?」と聞かれることがあります。
イエスでもあり、ノーでもあります。
いくらpost-religion感覚だからって、念仏も題目も坐禅も真言も関係なく仏教なら皆一緒だとは決して思わないし、全てを最大公約数で割って薄めて分かりやすく説くことが良いとも思っていません。過去にはタイムスリップできないし、ここはインドじゃないし、時代も地域も違うのだから、「釈尊に戻ろう」と叫んだところでそれほど意味はないでしょう。
一方、日本仏教がいくら祖師仏教だからって、祖師を仰ぐ教団から僧侶の資格を得て、その傘に入る形をとれば、それだけで僧侶として正統性が担保されるというのも、これからは通用しなくなると思っています。前回のnote記事「2045年シナリオ」に書いたように、宗派組織の役割はさらに後退し、もはやそれが存在しない世界へと発想を切り替える必要があるでしょう。釈尊と祖師がどうつながり、祖師と私がどうつながるのか、それを自分の仏道として語れることが、お坊さんには必要になるはずです。
教団の存在しない世界。
そこは、お坊さんが、自分は何を持ってお坊さんと呼べるのか、自分自身で証明し続けなければいけない世界です。タイやミャンマーなどのテーラワーダ(上座部)仏教では、僧侶は資格制ではなく、今現在のあり方によって規定されます。誰もが、僧侶をやっているときは僧侶だし、その要件を満たさない生き方をすれば僧侶で無くなる仕組みですが、仕組みとしてはそれに近づくと言えるでしょう。
ブロックチェーン技術とは?
もちろん、大乗仏教における僧侶と、上座部仏教における僧侶は、要件や定義が違います。でも、大乗仏教は大乗仏教なりに、宗派仏教が終わった時代にも僧侶(あるいは仏教徒)であるということはどういうことなのか、探求し続ける必要があるでしょう。
と考えていたところ、光明寺で開いている智門塾にて、LayerXというブロックチェーンの企業の方のプレゼンテーションを聞くことができて、一つアイデアを得たので、以下シェアさせてください。
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