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松本紹圭の方丈庵

松本紹圭の方丈庵は、遊行する掃除ひじり、松本紹圭が開く「インターネット上のお寺」のような場所。Post-religion時代の宗教とは?僧侶とは?お寺とは?といった問いを探求して… もっと読む
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南無阿弥陀仏という真言

法然・親鸞・一遍を祖師とする、念仏系宗派(浄土宗・浄土真宗・時宗)では、「南無阿弥陀仏」の念仏を称えることを最も大切な行としている。 読み方は、それぞれの宗派で微妙に違う。 浄土真宗は、「なまんだぶ」とか「なんまんだぶ」とか、ちょっと訛る傾向にある。 浄土宗は、「なーむあーみだーぶ」と割とはっきり言う。 時宗は、あまり親しむ機会がないので詳しく知らないのだけれど、記憶にあるかぎり、突拍子もない発音をしていた印象はないので、それらの中におおよそ収まるだろうと思う。 読

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方丈庵 Latest News!|2022.5.18

◉イベント情報|6/3(金) ハヤチネンダ「私の<死>は何と繋がっていくのか」 ◉Web掲載|「DEATH.」

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当事者研究と道徳次元をつなぐ「仲間」

今週末からスイスで開かれる、世界経済フォーラム年次総会(通称・ダボス会議)に向かう。世界経済フォーラム関連の会合は、自分もメンバーになっているYoung Global Leadersの関係も含め、世界のいろいろな場所でさまざまな種類のものが開かれているが、本体となる年次総会にはなかなか行ける機会はない。今年は縁あって招待いただいたので、思う存分、お役目を果たしてこようと思う。その「お役目」が何なのかと言えば、はっきりとはわからない。「なぜ招待されたのか」については特に説明がな

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四方よし

先日、長年親しくしている 一般社団法人 寺子屋経営塾 主催の勉強会で、経営者の方々向けにお話しする機会をいただいた。いただいたテーマは「産業層が語るグッド・アンセスター」だったが、最近考えていることやこれまでのことを整理するとてもよい機会になった。この機会を通じて考えたりしゃべったりしたことを、あらためて言語化してみたい。 --- 人生100年と言われる時代。この世に滞在する時間が長くなった分、僕らはゆったりと構えて人生を生きているだろうか。どうしたものか、僕はまったくそ

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井戸の呼び水

Deep Care Labのワークショップでお会いした大澤真美さんが、『ことばの焚き火』(ハンカチーフ・ブックス)という本を送ってくださった。サブタイトルには「ダイアローグ・イン・デイリーライフ」とあり、対話をテーマとした本だ。本作り自体も、対話を重ねることで進められたという、全面「対話本」だ。ここ数年、テンプルモーニングラジオや産業僧活動を通じて対話の意味を探求してきた僕にとって、刺激となるアイデアがたくさん散りばめられていた。同じく対話に興味のある人には、オススメしたい。

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対談:「長期思考 × これからの僕らのあり方」伊東勝さん(SHIBAURA HOUSE)

東京都港区芝浦3丁目。 東京湾にほど近いオフィス街の一角に、地上から最上階へと空間が突き抜けるように見える、一面ガラス張りの不思議な建物がある。 建物の1階はフリースペースとして街に開かれていて、誰でも立ち寄り、併設されたカフェでひと息つくことができる。打ち合せをする人や顔馴染みの利用者など、様々な人が入れ替わり立ち替わり挨拶を交わしている。そんな、オフィス街に息づく公園のようであり、お寺のようでもある「SHIBAURA HOUSE」。元は新聞や広告の「製版」を手掛けていた

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淡交

淡交社という出版社がご近所にある。京都らしく、茶道美術図書出版社として知られ、裏千家の茶道関係の書籍や、京都に関する書籍を出版している。縁あって、書籍の企画をご相談いただいた関係で、会社を訪問。 ふと気になって、社名の由来を聞いてみた。すると、「荘子の言葉に、淡交、というのがあるんです」とのこと。 なんだかとっても素敵な言葉に思えた。水のようにサラサラと、あっさりしているからこそ、長くじっくり深められるということは、確かにあると思う。 対になる言葉は なのだとか。醴と

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道徳次元5を設定しない理由

数年前に縁あって鄭雄一先生の研究室を訪問した時に、道徳に関する先生の研究について直接お話をお伺いしたことがある。 当時、残念ながら私はその研究の意味や射程について十分に理解することができず、「へー」というくらいの反応しかできなかった。 しかし、その後、データサイエンティストとの協働で立ち上げた「産業僧」事業を通じ、クライアント企業の社員に提供する僧侶対話を経験する中で、改めて鄭雄一先生の著書を再読し、道徳次元の考え方の重要性に気が付いた。 「産業僧」事業は、多くの経営者

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布薩で真の平和へ向かう

戦争を前にして、仏教は何ができるのか。考える日々が続く。 禅僧の南直哉さんも、凡夫である我々がいかに社会としての平和と繁栄に向かうことができるのか、仏教の古い知恵に訊ねておられるところのようだ。 ◆ 世界に色々ある宗教の中でも、仏教は比較的、平和な宗教というイメージを持たれているように思う。確かに、唯一の神を大事にしすぎるがあまり他を排斥しようとする力学が一神教に対して比較的はたらきにくいという点では、それも一理あるかもしれない。しかし、そもそも、親鸞が言うように、どこ

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Sense of Wonder

「人新世」を前提とした環境保護のメッセージが、人間中心主義を助長することとなり、逆説的に、人類文明の崩壊を加速することになるのではないか、という話を、書いてみる。 マルクス研究者の斎藤幸平さんの本のおかげで、「人新世」という言葉がずいぶん広まった。ひとしんせい、とか、じんしんせい、とか、今のところどちらの読み方でも通用しているようだ。 「人新世」が語られる場面では、多くの場合、人類の活動が地球環境に及ぼす影響が極めて大きくなっていること、そして、従来のように地球環境への影

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方丈庵 Latest News!|2022.4.2

◉Web掲載|「隅田川自治β ダイアローグ」 鼎談 ◉ 冊子掲載|東大広報誌『淡青』 ◉Web掲載|『労政時報』WEBマガジン 寄稿 ◉雑誌掲載|『BRUTUS』に掲載いただきました。

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人間中心主義と仏教

街中でふっと、現実世界に違和感を感じることがある。 なぜ自分がいる世界は、今目の前に見えている、「この」世界なんだろうか。すっかり慣れ親しんでしまっているけれど、「これ」を見せられているだけではないだろうか。 とか。 子供の頃、熱が出ると、必ず見る夢があった。 無限に広がる真っ白な空間に、小さな小さな黒い点が現れたと思ったら、それが物凄いスピードで圧倒的な大きさに拡大して、白かった空間をあっという間に真っ黒に塗りつぶす。どういう理屈かはわからないけれど、その塗りつぶしと

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弁証法

ヘーゲルという哲学者がいる。「弁証法」を探求したことで有名だ。 Aに対してBが生まれ、両者の綱引きする地平において対立が生まれるが、それがアウフヘーベンされて別の地平が開かれる。私たち人間はそのようにして、変化の上に変化を重ねてきた。ざっくり言えばそんなような話だ。 関係あるようなないような話だが、僕が大学生の頃、目黒川を歩いていたとき、ちょっとした超越体験をした。10分で消えてしまうような儚いものだったけれど、そのときちょうど読んでいたのが、ヘーゲルの『精神現象学』だっ

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脱炭素と通貨の関係〜「地球本位制」への移行はあるか

次世代のモビリティに関する専門家の方からお話を伺った。 EV(電気自動車)化の波が欧州から押し寄せる背景について知る、とても良い機会だった。

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