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「社会的処方」としてのテンプルモーニング

『「テンプルモーニング」アンケートから見る掃除と幸福度の関係』レポート、僕が研究員の末席を汚す蓮花寺仏教研究所の今年の紀要に掲載となった。データサイエンティストの大成弘子さんとの共同執筆。アンケートにご協力くださった皆様、ありがとうございました。研究成果は関連しそうな知人の研究者たちとも共有し、今後の発展の可能性を探っているところ。

アンケートから見えてきたことを、一般向けにわかりやすく大成さんがnote記事「朝のお寺の掃除は利他の実践である」にまとめてくれたので、こちらでシェア。ぜひご一読を。

ここ数年、ずいぶん「利他」というワードを聞くようになってきた。

東工大では「利他」研究プロジェクトが立ち上がり、研究成果が書籍化もされた。

プロジェクトの勉強会には一度私も呼んでいただき、オンラインで対話に加わった。

なぜ今、利他なのか。従来の経済学が前提してきた「人間は利己的で合理的な生き物である」という考え方がそもそも違っていたんじゃないかという反省が広まっていることもあるし、価値観のトレンドが変化していることもある。

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このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじ…

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