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ご法話を聞く 山中不動院 高野山真言宗寶宮寺にて②「空海散歩」

続きです。

空海名言辞典の名言2180から、法話全集「空海散歩」を製作するためにまず必要だったこと。

出版社を決める、(というか出版社の承諾を得る)こと
これがすごく大変だった様子です。

2180話の法話を10巻にまとめると決めただけで、
まだなんの原稿もない状態で10巻シリーズの出版を取り付けるのは、出版社側からしたらきっと、途方もない話なんだと思う。

堯寛大僧正は最初から、筑摩書房さんにお願いすると決めてたようです。勝手に。笑笑

全集といえば筑摩書房さんなんだそうです。

そして1年もの間、交渉のため高野山から東京に通ったそうです。
熱意を見せるため、信じてもらうため。

訪れ続けた編集者がついに、名古屋の金龍寺(大僧正は最近まで名古屋のご実家でもある金龍寺と、高野山の桜池院を行き来されています)に来るまでとなり、ついに会社の承諾を取り付けることになったと聞きました。

すごいなあ。
もちろん、僧侶が持ってきた話ですから嘘があると思うわけはありません。

そこらの一般人よりずっと信憑性は高く、信頼できても、10巻というのは大きな話で、途中で断ち消えてしまう可能性はいくらだってあるし、出版社は利益になること、売れることを見込まないといけないですから。

そんな編集者の不安を、一年かけて一つずつ
解消していった行動力に頭が下がります。

そこからは、
2180の名言を様々なかたに法話として
寄稿してくださるように呼びかけ、集め、編集校正し、
9巻まで続けてこられました。

僧侶とは、人と仏界の架け橋になる方
そうなることで人の心を軽くしようとしてくれる方だと
個人的には思うので
堯寛大僧正の、たゆまず、前に進む姿は美しいなと思った。

今回の法話の終わりに堯寛大僧正が教えてくださった空海の名言は2つあります

「虚住實帰」
虚にして往き実にして(みちて)帰える
何の知識や経験ももたない者が、先生や師匠などから多くの教えを授けられ心がみちる様子。

「嘗法味而蘊珠」
法味を嘗めて珠を蘊む(ほうみをなめて たまをつつむ)
仏の教えを味わって、心中に眠る五体心を磨く

今回はなんと、この言葉の書を
「空海散歩」を購入した方へプレゼントされていました!



終わり。

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