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感動的な企業プレゼン

基本、俺は「第一印象は地味」な企業様(=実は就活生に真摯な態度に丁寧な説明で好印象、実は中小企業に多く無理をしない故に業績も安定している印象…)との相性のほうが良かった気がするが、一方で今思えば非常に感動的なプレゼンを行い、自分を含めた就活生を魅了したと思われる企業もあった。ただ、そういう企業は残念ながらすべて落ちてしまっているのだけれどね…ほとんど書類選考の段階で(笑)

①様々なニーズに答えている主に国内旅行を扱う某企業

ネガキャンを展開するわけでは決してないのだけれど、相手方もあることなので詳細は割愛するとして、まぁ…どちらかといえばメインは高齢層をターゲットに、旅行者同士の交流も図ることでリピーターや熱烈なファンを獲得されている旅行会社…(高齢者向け旅行会社のキッザニア的企画も…)だけど、コロナ禍で旅行業界全体が苦戦する中、鉄道ツアーや工場見学等のニッチな企画で、実はマニアックなニーズにも応えている印象もある(個人的に、スーツさんと行く〇〇ツアーなんて企画はお金あればすげー行ってみたい…!/笑)。

こちらのプレゼンは…大きな都内某所の(恐らく)一流ホテルの最上階ホールを借り切って、巨大なプロジェクターを使用し映像と音を最大限駆使した迫力満点の…端的に言えば「感動」をベースに、「トリハダ系」の演出が多い印象だった。要するに、

こういう演出のような身も心も震える感動をお客様にお届けしたい

的な内容だったと思うけど、世間知らずの就活生だった俺でも「これは凄い!」「感動的…」と思う反面、「ちょっと宗教勧誘的なそれに近いのかな」と冷静に振り返ると、ちょっと怖いと感じた部分もある…(笑)

尚、プレゼン終了後にグループワークの時間になって、どのような形のサービスがお客様に喜んでいただけるのか、について就活生と話し合って案を出していくって作業があったんだけど、これは結構楽しかったのはよく覚えてる。意外と俺ってプランニングとかは多分好きなんだよね、旅の工程とか考えるのも好きだし、同世代との作業故に初対面でたどたどしいながらも、話しやすい環境にあったのも大きいのかもしれない。ただ、残念ながら一次選考(書類も伴う)で落ちてしまったのかな…まぁ、仕方がないね(笑)

②カーライフのサポートをする自動車関連商品量販店

こちらは国内にレースチームも所有する、恐らく業界では1位の企業…ちなみに俺、こちらの企業のトミカのおもちゃを持っていて、そういう意味では古くからお世話になっているのも確か…車検等は割高だけど(笑)

実は、ここでのプレゼンが一番、未だに忘れられなくて…というのも、

~ある3人家族…お子さんは1歳になったばかり位で、チャイルドシートの購入を希望されていて、店員が対応していたところ…~

店員「お子さんが大きくなった時のために、もう一段サイズの大きいもののほうがお得ですよ、1歳の方にも対応しますし…」

お客様「ありがとうございます。確かに子供の成長を考えるとそうだと思うのですが…実は、(恐らく非常に重い病気か何かで)この子があと数年生きられるか分からなくて、その間に少しでも家族で一緒に過ごせる時間を作りたいと考えていまして…。一番身体に負担のない、安全なベビーシート(この場合、お子さんの骨への負担にならない素材の、という意味も含まれる)を教えて頂きたいです」

非常に申し訳ないことに、あれだけ体が震え涙腺もヤバかったのに内容を結構失念してしまったのだけれど…あと余命わずか…という生まれたばかりで難病を抱える新しい命のために、一緒の時間をおうちでも外でも少しでも共有できるために、成長に合わせて使用できるものではなく、1歳児のお子さんに一番「優しい」チャイルドシートを…という、ご両親の暖かさと優しさに触れたスタッフのエピソード、なんだけど…今思い出しても涙腺ヤバい(涙)俺さ、子供のこういうエピソードに凄い弱いんだよね…。

ちなみに、お子さんはその後亡くなられたことも触れられてて…そのお客様からの感謝が伝えられたシーンもあって、まぁ…涙というか色々抑えるの必死だったね。あれは結構心動かされた方、多かったんじゃないのかな…悲しいけど、個人的に一番印象深いプレゼンだったね。

この時は正直、このエピソードを聴けて帰れただけでも十二分な気持ちになったから、本当にありがたかったよね。それにこういう形のプレゼンって社会的意義も非常に高いと思うし、企業としての社会に対する存在意義や姿勢も見えるので非常にいいと思う。ただ、ここも残念ながら書類で落ちてしまったんだけどね…(笑)

③「新しい遊び」を提供し続けることを理想とするゲーム会社

この企業は世界的なシェアを今も維持し続けている、あるハードウェアを展開する超大きなゲーム会社…というよりは、「マルチメディアを創作する」企業というのかな?正直、ここのプレゼンは本当に凄かった!突然未来型の拡張バーチャルリアリティ的なプロモーションが始まったと思ったら…「これが私たちの目指す遊びです」って締めくくって、その後に採用担当の方がゲームの理想や未来像を語るという…。

正直、あの映像見ちゃうと…もう「俺もこういう世界の創造に携わりたい!!」的な感じですげー入りたくなっちゃうよね…(笑)ただでさえ、そういうゲームやパソコン、あるいはCG技術も含めて、90年代のマルチメディアの進化を目の当たりにしてきたから…やっぱりそういう進化を感じる、あるいは進化に携わる仲間を求める的なコンテンツにはチョー弱いよね。ちなみに、こちらもエントリーシートで落とされてしまったのは言うまでもない…いやぁ、自由に書けって言うほど難しいものは本当にないんだよね…(笑)

とはいえ、この後こちらの企業様、実は後に大変なことになってしまったんだよね…ユーザーの個人情報をハッカー集団に盗まれてしまい、しかもそのあとの対応が結構マズくってさらに炎上しちゃって…確かクレーム対応を当派遣会社を通じて募集してたっぽい、ってこともよく覚えてる…人手が足りないのか、あるいは安易に要請してしまったのか分からないけど…会社の存亡にかかわる事態に対して、外部からの人材…しかも、派遣社員というある意味切り捨て的でもあるし、なんというか…余所者的な存在に任せてしまおうという感じで、どうも危機管理の面で不安を感じたのは確かだよね…今はそういう部分も恐らく改善されているとは思うけど…。

特に印象に残っているのは上記の3企業様のプレゼンだったけど、基本的に企業プレゼンは聞いてて退屈しないところは多いと思う。既卒で受けた某大手のIT企業にしても、やっぱり社員の方のプレゼンは非常に魅力的で、確かに志の高い人材が惹かれる理由は大いにわかるし、やる気のそれほどなかった自分ですら「ここだったら自分の人生も好転しそうだな」って思えるような感じに思えてくるから…ただ、そちらの企業様も後に経営に行き詰ったらしく…まぁ、そういう意味では企業選択も難しい側面もあるよね。


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