見出し画像

障害者雇用就職・転職成功マニュアル

障害者就職・転職成功マニュアル
0.はじめに
この資料には障害者の就職・転職のノウハウ・ツール、正社員登用へ向けて必要なこと、休職時の様々なノウハウ・ツール等が書いてあります。
ですが、そもそも働きたいですか?働きたくないですか?
私は障害者雇用等で「働く」ことが全てだとは思っていません。
確かに憲法には「勤労の義務」が規定されています。しかしそれは障害者には必ずしも当てはまらないと私は考えます。
「働かない権利」というものを主張する方もいます。

働かないで、そこそこの生活ができ、ある程度心も満たされているのなら、それはそれでいいのではないですか?
いや、そんなこと言うなよ、早く仕事に就くやり方を教えてくれよという声が聞こえてきそうですが…
ですが、無理してまで、体やメンタルを壊してまで、働くことがないというのが私の持論です。
障害者年金や、生活保護その他親などに頼れる資金があり、特別働きたいという欲求も強くないのであれば無理しなくていいのではないですか。

厳しい言い方になるかもしれませんが、自戒をこめていいますが、なんとなく、みんな働いているから、周囲が言うからと就職活動をして、万が一内定をもらったとしても、その会社に対して失礼だし、きっと続かないでしょう。
働きたいというモチベーション、社会で活躍したいというモチベーションが大事だからです。
お金のためだけであれば他のやり方でもいいのです。
生きがい、やりがいを得たい…社会に貢献したい、そういったモチベーションが大切です。

また働くことが「常識」だと思われている方もいるかもしれません。
ですが、そもそも常識とは何でしょうか?
かのアインシュタインは「常識とは18歳までに集めた偏見のコレクションだ」とも言っています。
周囲の言うこと、社会の大多数が全て正しいとは限りません。
自分の気持ちを一番大事にして、生きてください。

そして、就職・転職で内定をもらうことはあくまでスタートで、入社してからが大事です。
そういったこともお伝えできればと思いますが、

そうはいっても、ですよね…
それでもお金のため、やりがいのため、
働かなければならない、働きたいという方がほとんどでしょう。

ここで有名なマズローの欲求の5段階説を確認しましょう。
第一は生存欲求。食べたい、飲みたい、寝たい等生理的欲求です。
第二は安全欲求。健康でいたい、雨露をしのぐ家が欲しいなどです。
第三は帰属の欲求。社会と関わりたい、団体に所属したいなどです。
第四は承認の欲求。他者に認められたいという欲求です。
第五は自己実現の欲求。創造的な活動をして、自己実現をしたいという欲求です。

色々異論はあるかもしれませんが、第三~第五は仕事で満たされる場合も多いでしょう。
ある意味自然な欲求なのです。

また、晩年、マズローは第六段階の欲求として、自己超越の欲求というものを定義しました。
評価とか物質的欲求とかに関係なく、好きなことをして、やりがいを、人生の意味を見出している。
ここまでいけたら素晴らしいですが、まずは第五の欲求までですね。


さて、ここで基本を押さえましょう。
そもそもなぜ企業は障害者を雇用するのでしょうか?
一言で言ってしまえば、「障害者雇用促進法」という法律があるからです。
みなさんもご存知の雇用率があるからです。

もちろん、この制度が必ずしもいいとは私は考えません。
問題点も多い。
法律に関係なく、障害者を多数雇用している、企業もある。

ただ、現状の枠で闘わなければならない時もあります。
憤りはあるでしょう。私もあります。
ただ、ここは割り切って、その中で「成功」を目指しましょう。


ここで、事例として、私のプロフィールをお伝えすると、私自身は統合失調症の患者であり、高校2年生ぐらいから周囲の視線などが気になり始めました。
高校は無事卒業しましたが、教科書が読めなくなり、2浪。地元の大学の2次試験で入学しました。
その後他の大学に編入をし、2年留年、1年休学。
大学卒業後は公務員試験を3年間受験するも失敗。
その後、補聴器会社の正社員で就職(営業)。医療事務、書店の契約社員、コンビニエンスストアアルバイト、1日派遣などを経て、35歳で障害者手帳を取得。
その後、障害者雇用で就職活動を行い、ハローワークにて某小売業の店舗事務(パート)で就職。そこに4年ほど勤務し、その後通信系会社の契約社員として就職。そこにも4年半ほどいましたが、契約終了になり、就職活動を始め、1ヶ月で現職の某エネルギー系会社に嘱託社員として就職。1年終了後、正社員に採用されました。
障害者雇用の就職活動ではのべ300社余りに書類を送付しましたが、ほぼ書類選考で落ちました。
面接まで進んだのは、就職した会社も含めても、わずか6社のみです。
そんな私でも正社員採用されたのです。

ここから先は

17,719字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?