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あなたの思考を拡張する! チャットAIとの対話アプローチ


サマリー

記事より抜粋
  • あなたも例外ではない。表現と実装の民主化が到来している

  • AIは生成ではなく推論がコア・バリュー。推論能力を味方につけ探索することが、AIとの新しい向き合い方

  • AIは現実世界の模倣ではなく、それ以上かもしれない

  • AIとの対話アプローチ 「共創・創発のための4ノ型」を身につけ、自分を拡張・深化・発見へと導く

  • 仕事やプライベートで「5DRモデル」をつかいAIと価値創発する




🔰記事内ではチャットAIの話が出てきます。まだ知らないかたは、ぜひこちらを参考にしてください。


💡すでにAIのことは分かっとるわという方は、思考の整理にこの記事をご活用ください。



表現・実装の民主化の幕開け

私は絵を描くことが苦手だ。文章も書くと面倒になってくる。数学も高校2年生レベルで、AIの技術も詳しくない上に、プログラミングもほぼできない。

しかし、具体的な要件を実現したいという思いはあり、「何か」を言語化できそうなものもある。AIの技術が手軽に多くの人が利用できるようになったことで、スキルや時間を言い訳に今まで作れなかったものが作れるようになった。


私は感動し、驚いた。これは、生産人口の観点からも今までの構造が大きく変化し、「表現・実装の民主化」が起こっているということを意味する。

表現・実装の民主化



”Generative AI”は視野を狭くする。違う、推論だ。

concept art of a AI, generating a lot of contents, scattered, deco style

”Generative AI”というワードを聞いたことがあるだろうか?

Generative AI(ジェネラティブ AI)
生成系AI。機械学習を使って、既存のデータセットから新しい画像や動画、テキストなどを生成すること。

「今までの画像やテキストをミックスして生成しているのかな!?結局は、人間の模倣だよね。」、「クリエイティブ領域の人は大変だね」くらいに捉えている人もひょっとしたら多いかもしれない。

しかし、それは違う可能性が高く、そのような見方はあなたの視野を狭めてしまうかもしれない。

OpenAIの中の人が以下の投稿をしていた。

「ジェネレーティブ AI」は馬鹿げた言葉であり、定着しないことを願っている。

Tweet by Sam Altman

このGenerativeという言葉は一見クリエイティブ表現を模倣するように思われがちだ。

ただ、実際のところ今起きているこの革命の重要な点は、我々が既知の事柄を元にして未知の事柄について予想し論じる=「推論」 をAIが行い、それを生成までしてしまうことだ。
「推論」とは、既知の事柄から未知の事柄を予想し論じることを指します。この推論能力はクリエイティブ業界だけでなく、人類全員に関わる革命的なものと言えます。
生活のなかでちょっとしたことを決めるときから、企業で意思決定をするとき…多くのシーンで我々は推論をしている。つまり、これはクリエイティブ業界だけではなく、人類全員に関わる革命的なものと言えるかもしれない。



AIは現実世界の写し絵。いや、それ以上か。

AIの推論能力が急速に向上し、数えられないほどの偉業を成し遂げはじめている。

・ChatGPT、米名門大のMBA合格レベルに
・企業の意思決定サポートするAIが登場
・デジタルアートコンテストで人間が作った作品を抜いて優勝
・…

特に、推論からアウトプットのスピードは人間の多くの場面で上回り、それらの自動化が進んでいくだろう。まさに革新的なことだ。


一方で企画やユーザーの体験設計を仕事にしている私にとって、自動化よりもワクワクさせられることがあった

AIは現実世界の写し絵。それ以上か。

現実世界の出来事を推論しうる世界に凝縮したのがAIであると捉える。すまり現実世界がある関数Q(x)で表せるとしたときに推論しうる世界をできるかぎりQ(x)に近づけたq(x)を作ることができれば、多くのことが代替できる。


しかも代替できるだけではない。


現実世界には推論しうる範囲でも何かしらの理由でまだ「生み出されていない領域」が存在すると考える。

AIにより我々が推論できなかった領域を発見し、新しいものを生み出す可能性があるのだ。AIは単なる現実世界の模倣以上、つまり現実世界の写し絵以上なのかもしれない。


すごいのは分かったけど、AIは嘘をつくでしょ?

cute devil chatbot AI speaking to a cute teenager

「算数や数学ができない!」「嘘でまかせを言っている」といった投稿を時々みる。あたかも確からしい嘘をアウトプットしてしまうこともある。


先程述べたようにAIは生成ではなく推論がコア・バリューである。正しい答え見つけ出すのに固執するのでなく、推論を楽しみ探索することが大切な向き合い方なのではないかと思う。粗探しをするよりも、楽しめる活用方法を考えるのはどうだろうか。

※これは少なくとも2023年2月時点での話であり、どんどん正確性もたかまっていき、正確性を激的に向上させることができれば医療行為といったミスが許されない場面にも入り込んでいくだろう。ちなみに現在ChatGPTが確かに間違えることも多いが、聞き方をちょっと工夫すると正確な答えが得られる可能性が高まる。その話はまた別の機会にしようと思う。

ここからは、そのような探索的なAIとの対話の中で、AIの力で自分を拡張・深化・発見へと導いていくヒントを共有する。




AIとの対話アプローチ


人間同士のコミュニケーションからヒントを得ることで、AIとのコミュニケーションを考えることができる。

コミュニケーションの型
Debate(討議):どちらの主張が正しいか決める
Discussion(論議):意思決定や意見などの着地点を定める
Dialog(対話):互いの前提や意見のわかり合あい、何かを見出そうとする
Dalliance(雑談):たわいもないことを言い合う

コミュニケーションの型


「Dialog(対話):互いの前提や意見のわかり合あい、何かを見出そうとする」こそが、AIと共創・創発して意味のあるものを作り上げるなかで最も大切である。

だからこそ私は「AIと対話する」という言葉を、意識的に使うようにしている。

共創・創発のための4ノ型

AIと対話し、共創・創発していくための基本的な4つ型を紹介する。

  1. Deepen / Learn:深化・学習

  2. Enhance:強化

  3. Multiplication:相乗

  4. Awareness:バイアス認知・視座獲得

AIとの対話を通してこれら4つの手法を組合せていくことで、価値を高めることが可能となる。

1.Deepen / Learn:深化・学習

自分が持っている知識やスキルをさらに深化させたり、新しく学ぶこと

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