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当たり障りなく人生をこなす30代男がワクワクし始めた心のライザップ

「はぁ、面倒くせえ」
いつからだろう、朝起きてまず口をつく言葉は、面倒くさい、になっていた。

「●●さんは落ち着きがあって、責任感もあるので仕事を任せやすい。本当に助かっているよ」

ありがたい言葉を上司からもらう僕の毎朝が「面倒くせえ」で始まっているなんて、この人の良い上司は知らないだろうな。

人当たりの良さと要領を武器に、だいたいどんな仕事も合格点でこなせるような器用さを身に着けた僕は感情の安定感も相まって、10年でセールス・海外・事業立案などミッションは変われど、どの職場に行っても相応の信頼を受け、誰からも怒られず、淡々と自分の仕事をこなしていた。

多少の上下はあっても自分なら何とかなる。
自信がつく一方で、このまま会社の言われるがまま都度変わるミッションをこなす人生なのかな、と思っていた。
転職するほどの不満もない、現職で燃えるようなパッションを覚えることもない、ないないだらけの「そんなに悪くない」。

「これで良いのかな・・・」という頭の中のノイズを振り払う魔法の言葉、
「はあ、面倒くせえ」これを唱えればいつだって淡々と日常をこなす僕のスタンダードに戻れるんだ。

序章:トレーニング最終日


「この時間が終わってしまうのか・・・」

POSIWILL CAREERの全5回のパーソナルトレーニングを終える瞬間、
つまりZoom画面の右下にある、「ミーティングを退出」ボタンを押す瞬間、私はこのボタンを押したくなかった。とてもエモーショナルな気持ちになっていた。

仕事においてWeb面談が終わるときは一瞬で退出をキメていく私が、
POSIWLL CAREERのトレーニングを受けて、オンライン会議ツールの切なさを味わうことになるとは夢にも思わなかった。

このnoteは、私がPOSIWLL CAREERのパーソナルトレーニング、要するに心のライザップを通じて学んだことをまとめたものだ。


本noteをぜひ読んでいただきたい方

  1. パーソナルトレーニングに興味はあるけど効果があるのか気になるアナタ

  2. 「人生そんなに悪くない」けど、心の底から燃えていないアナタ

  3. そんなに悪くない/これでいいのか、の逡巡を繰り返しているアナタ


1章:POSIWILL CAREERに至る経緯

まずは私の自己開示から始めたい、私は30代半ばの男性で、こんな人だ。

人生の時間配分、全然勉強していないところが日系金融機関勤めっぽい

◆仕事:新卒、日系金融で営業⇒関連会社出向
◆家族:既婚
◆趣味:スポーツからゲーム、音楽、歴史
◆勉強:最低限の読書、思いつきで断続的な英語学習

なぜPOSIWILL CAREERを受けたのか、それは以下①②の「答えを教えてもらいたかった」からだ。
 ①自分には見えていない強み
 ②自分で言語化できていない弱点
こんな下心でPOSIWILLCAREERに申し込んだ。

実はPOSIWILL CAREERとの出会いはトレーニングを開始する1年前。
当時私は現職の「はぁ、面倒くせえ」が極まっており、望まぬ異動をしたこともあり、転職を検討していた。
そんな折に下記リンクの記事をTwitterで目にして、ポジウィルの無料相談に申し込んだのだった。

外コンに転職も、半年で退社。市場価値より「生きがい」選ぶキャリア | JobPicks (newspicks.com)

無料相談にも関わらず親身に話を聞いていただき、2回も無料相談を実施した記憶がありポジウィルに大変良い印象を抱いた一方で、自分自身の「現職が嫌でたまらないから転職することありきでパーソナルトレーニングする」というブレブレモードゆえか数十万というトレーニング費用に踏ん切りがつかず、結局無料相談止まりで、このときは終わってしまっていた。

せっかくの縁は自ら切り捨て、「このままでいいのか?」と「はぁ、面倒くせえ」のループを繰り返しながら一人で臨んだ転職活動は連敗に次ぐ連敗。
転職エージェントのアドバイスを鵜呑みにしながら自分の言葉ではないものを語る転職目的化ゾンビのトークはどの面談でも上滑りに次ぐ上滑りを重ねていた。

転職ゾンビの苦手ワード「即戦力」

連戦連敗の転職ゾンビは、その過程でさすがに自分の軸だったり、本当にやりたいことだったりを真剣に考えるようになり、転職ありきではなく、本質的な選択とは何かを検討するようになっていった

現職と並行して社内チャレンジ制度を活用し、組織カルチャーや人事関連領域の経験を積み、「人が好き」「人と会話するのが好き」という自分の特性を言語化して認識することができた。
また他者からも「人が好きなんだね」「人を良く見ているだね」というフィードバックをもらうことが増えた。

これらの経験は現職にも活き、仕事への不満は少なくなり、徐々に自分の人生の指針が朧気ながら見えてきたとき、もう「彷徨う転職ゾンビに戻りたくないな」と感じ、1年前に親身に相談にのってくれたポジウィルを頼って、朧気な指針を具体化するために自分自身の強みや弱みを把握しようと考えたのだった。


2章:具体的なトレーニングと学び

トレーニングの詳細な内容は下記noteを参考にしてほしい。

担当トレーナーはポジウィル事務局と事前に調整する。
私は「ビシビシ指摘」「インプットが多い」といったことを要望として伝えた結果、アサインいただいたのが永井トレーナーであった。

永井トレーナーのイメージ(画像は向井理氏)

写真を見た瞬間の印象は忘れない。「如何にも感!!!!!」
実際のトレーニングは、次から次へと新しい概念、新しい発想に繋がる考え方を提示いただき、毎回の1時間が大変刺激的だった。
ワークシートに沿って対話式で進むトレーニングは、延々と私自身を深堀するのではなく、
A.深堀するための目的と手段の提示(トレーニングの合間の1週間で1冊推薦書を読む)
B.「私の場合は?」を永井さんと考えていく、
このA~Bを織りなすようなイメージで進行した。
トレーニングの回をおうごとに私の「これで良いのかな」「はぁ面倒くせえ」の頭の中の考えを整理整頓する本棚のような役割を果たし、徐々に心の中の「はぁ面倒くせえ」の声は静かになっていった

主な学び


トレーニングを通じて学んだことと効果をザクっと述べると、
自分の強みや弱みは自身の生存戦略・動機付け根拠となっていて、それらは表裏一体で、その心根の奥底にある自分の願望に自覚的になることで、はじめて進む道筋が見えてくるというブレないプロセスがあることと、縦軸の成長の概念を知り、自分自身に対して優しくなれたことで、朧気なる人生の指針をアクションプランに落とし込むことができた。。。。

・・・ということであるのだが、さすがにまとめ方が乱暴なので、以下かみ砕いて説明していこう。

  1. 自分の強みや弱みは自身の生存戦略
    顕著な私の特徴として「誰とでも関係をすぐに構築できる」という必殺技があり、私はこれを強みと認識していた。
    一方で、これは自身の生存戦略「八方美人」を発揚しなければ私は誰からも受け入れてもらえないと恐れていることの裏返しでもある。
    一人っ子の私は常に父母の顔色を伺いながら自分が見捨てられることがないように戦略立てて、育った(生き残った)ゆえに、人の顔色を観察し、相手の言葉に耳を傾けて、共感し、友好的な関係を構築することで人生をサバイブしていた。
    また「八方美人」を発揚する中で思うような成果が得られなかったり、私が利用されていると感じたりすると「犠牲者」「仕切り屋」といった別の私の生存戦略を並行して活用していることを認識することが出来た。
    さらにいえば、特に「八方美人」的な戦略の礎なのか、「八方美人」戦略ゆえなのか因果までは紐解けていないが、私にそなわる大いなる力としての「好奇心」、探究者・探検者としての動機付けは私の中で最もポジティブなガソリンとなっていることもにも気が付けた。

  2. ポジティブなガソリンとネガティブなガソリン
    特に会社入社以来、利己的/他者依存的な仕事人生を長く過ごした私は「●●しなければ怒られる」というネガティブなガソリンを燃やして仕事をしてきたが、1.にも記載したとおり人間には2種類のガソリンがあること、またネガティブよりもポジティブなガソリンのほうが”サステナブル”であることを認識できた。
    ネガティブなガソリンは「・・・あいつをぶっつぶしてやる」というジャンプ漫画のようなノリで周囲と自身に悪影響を与えながらものすごいエネルギーを放出するタイプの原動力だ。
    何か行動をとるときにどのガソリンが燃焼しているのか、ネガティブなガソリンだった場合、エコな方法に切り替えられないか、そんなことを考えることができるようになった。サバイブではなくスライブするためにガソリンを燃やす人生を送りたいと言えるようになった、そう言い換えても良い。

  3. 成人発達理論における垂直的発達と4象限の成長
    「データサイエンティストのスキル」みたいな安っぽい話で私はこれからの100年時代を生き抜く必要があるのかもと思っていた時期があった。
    こうしたスキルを水平的発達と整理するのが成人発達理論、発達心理学の考え方。また成人の発達において大切になるのは、4つの象限をバランスよく伸ばすことで、その4象限とはShadow, Body, Mind, Soul。
    水平的発達はMindに相当し、成人としての垂直的な発達は4象限すべてを成長させていく必要がある。
    たったこれだけのことを知るだけでも、日々の目の前の勉強(英語だったり気候変動だったり資格だったり)はMindの成長で、ジムにいくことはBodyの成長で、毎週の振り返りをすることやインナーチャイルドを通して過去の経験を振り返ることはShadowのトレーニングで、サウナで汗を流すことやヨガをして心を整えることはSoulのトレーニングなんだと思えるようになり、日々のひとつひとつのことに意味があり、自身の発達に寄与しているのだと思えるようになった。
    日々やっていることがどこの棚にどうやって整理されていき、それが自身の発達を促すダイナミズムを言葉で表現できるようになったことは大きな収穫だった。

  4. 以上を通じて自覚するようになったこと
    頭の中には膨大なノイズがあり、大切なことが見えなくなっている。見えなくしているのは日々腹を立てている不愉快な周囲の環境、、、、ではなく、むしろ周囲の環境以上に自分自身の認知が現実を歪めてしまっていて、本当に大事なことに気が付けなくなっているのだということを、だんだんと自覚するようになったのがトレーニング前半戦の気づき。
    そして何より自分の中には初めから「願い」があったのだと気が付き始めたのがトレーニング後半戦の気づき。


3章:トレーニング前後の変化、期待と実際の受講後の気づきの差異

トレーニング前後の気づき

1章にて「答えを教えてもらいたかった」からPOSIWILL CAREERに申し込んだと書いたが、申し込んだ後、トレーニング開始前から薄々感づいていたこととして「他人任せで効果がでるほど甘くないよな」ということはなんとなく覚悟していた。
ライザップでも努力の末、減量に成功したのもつかの間、パーソナルトレーニング後にリバウンドしてしまったという話を耳にしたことがあったからだ。
企業のコンサルティングも同じであるが、どんなに優秀なコンサルタントから最高の提案/金言を賜ったとしても、それを活かすも殺すも自社・自分次第であるのと同じ構図だと思う。

ややドライな書き方をしてしまったが、
「これで良いのかな」「面倒くせえ」ループを繰り返していた私の頭を
クリアにし、良い意味でドライにクールに、そして静かなるポジティブなガソリンで自分を動かせるようになったからこその書き方だと思う。

また成人発達理論そのものの奥深さやこの複雑怪奇な人生を生きるうえで、誰もが学ぶべき事柄の多い学問であると感じ、今後も自分で学び続けたいと思える学問に出会えた嬉しさ・ワクワク感もまたPOSIWILL CAREERを通じた収穫だ。
さらに言えば、自分の人生のアクションプランにこの成人発達理論を取り入れていきたいと思えるようになったことも含めて、永井トレーナー・ポジウィルとの出会いには感謝してもしきれない。


終章:揺り戻し/リバウンド

POSIWILL CAREERは2-3月初旬にかけて5回受講した。このnoteは5回目受講後すぐに書き始めたが、結局書き終わったのは4月も暮れのころ。
何に時間を要したのか、これを記して本稿を締めよう。

心や頭の中のノイズ=自身のエコシステム「裁判官」の声、ということを学んで以来、あの手この手の方法でこの「裁判官」の声を聴かないように努めた。
POSIWILL CAREER前のあの転職ゾンビであったり、ノイズループに捉われる自分に戻ってしまいたくないと強く願い、常に賢者たらしくオープンマインドで日々を過ごしていた。

3月下旬のある日、仕事において1年超を費やしてきたあるプロジェクトがもの別れのような形で頓挫することになってしまった。
正直もっと早くその問題点を指摘してくれていれば軌道修正できた事象だったと思うが、率直な会話が為されないがゆえに起きてしまった取り返しのつかない見解相違、見解相違を起点としたPJ頓挫であった。

私の心のノイズは多いにざわめき、他者を責め立てようとしたが、POSIWLL CAREERでの学びがこれを堰き止めた。賢者たるべく、良き人生を送るべくと。。。

堰き止めたまではよかったのだが、3月末にポキッと折れた。
原因不明の発熱と咳、頭痛に10日以上悩まされた。

永井トレーナーとの約束でもあったnoteも書き上げられないまま、仕事によって再び心の中のノイズは膨れ上がり、PJを頓挫させた犯人捜しをして、あげく体調を崩してやる気がしない。
こんな自分がこのnoteを仕上げられる気がしなかった(この思考様式は「犠牲者」のパターン)

要するに「ポジウィルで(お金かけて)トレーニングして、それが無駄になっちゃった」と感じてしまうくらいノイズが膨れ上がっていて、憂鬱だったからnoteを書く気もしなかったのだと思う。
「努力してダイエットしたのにリバウンドしてしまって鏡も見たくない!」という心情に近いような感じかな。
「トレーニング最終日はあんなにエモーショナルになっていたのに、いまや逃げだすようにしているなんてみっともない」というのは誰の心の中の声でしょうかね。

そんな折、永井トレーナーからフォローアップの連絡が入る。(神タイミングであることを強調したい)
「心の成長は不可逆的で進歩が消滅することはない」
他方、
「内外のコンディションによって、揺り戻し(以前のエコシステムに戻ること)はいくらでもある」

僕は3月下旬のPJ頓挫に始まって、急速な心の揺り戻しがあったにもかかわらず、以前のように怒り散らしたり、相手を糾弾することがなかった。それが良かったのか悪かったのかわからないが昔の自分ではしないような発展的で建設的な態度を崩さなかった、そして体調を崩した。

1か月の心のライザップを受けて、魔改造された僕の心の閾値はまだまだ成長途上なんだと思う。(最適~機能レベルをいったりきたり)

POSIWLL CAREERの体験記としてどうなんだろうか。「効果ないじゃん?」と感じる方もいるかもしれない。
体調を崩した、ノイズがまた増えたから失敗か。あなたはどう捉えるか私はわからない。

私は、業務上の難局において、自分がありたき世界を想像したうえで発展的なアクションをしたことは褒めたいと思う。
昔ならキレ散らかして周囲を委縮させて(仕切り屋)、私は悪くない!という態度で生き残ろうとしていただろう。
だからその後体調を崩した点についても、自分を責めないようにしたい。仕事のピークから体調面を含めて自身の状況を言語化し、他者に説明できるようになったことも大きな成長だと前向きにとらえたい。

またいつか公私にわたって難しい局面があったとき、この経験を活かしたいと思う。次は体調を崩さないように、、、崩したとしても3日くらいで回復するように、、、欲張らず5日くらいで回復するようにちょっとずつ心の成長を遂げていけたらと思う。

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