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90%の人が気づいていない?上手くなる(成果を出す)為に必要な、たった1つの前提③ラスト

こんにちは!

日本のジムはタトゥー禁止が多いですが、ほんの数センチだけ見えているタトゥーを見つけ、鬼の首を取ったような感じでスタッフに報告する人がいます。ルールはルールですが、「何故そのルールがあるのか?」を考えないままの行動には、疑問を感じますね。

「タトゥーだ! = 悪だ!」のような短絡的な見方は思考停止の権化です。タトゥーかどうかの判断すらつかない小さなモノで、いったい誰にどんな迷惑がかかるのか?派手なTシャツや大きめのホクロと何が違うのか?教えてもらいたいものです。

ルールというのは、多様な価値観や判断基準を持つ人間が、ある程度偏りなく、全体としてスムーズかつ安全に活動が出来るように作られるモノです。原則として守るモノですが、状況により融通を効かせられるモノでもあります。その融通性こそ、大脳が発達した人間らしい能力です。

私たちも思考停止しないように、

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「ルールだから?思考停止すんじゃねぇ!!」「考えろ!!!」「疑え!!!」「それが人間の能力だろがっ!!」「そのデカイ脳はそのためにあるんだっ!!」

魚住主将のお言葉を拝借させていただきました。

常識や前提は理解しつつも、'鵜呑み'にせず、しっかりと自分のアタマで考えるのが人間ですよね。バスケも同じ。UCLAカットやピックアンドロールなど、既成のものを正確に表現することがバスケの目的ではありません。何故そのようなプレーが有効なのか?ものごとの奥行きを考えると、とても自由になり、本当に上手くなることができます。

それでは、上手くなるために、次回の続きから、一緒にバスケの奥行きを見ていきましょう!

3つの質問の答え合せ

さて、前回投げかけた3つの質問。しっかりと言語化出来ましたか?下記の答えを確認してもらい、

もし、正確に言語化が出来ていた方は、もう今回の記事は読まなくてもいいと思います。上手くなる前提はしっかり押さえてますので、あとはひたすらやるべきことをやりましょう。

言語化が出来なかった方、又は違っていた方は、上手くなる前提を理解するチャンスです!最後まで読んでみてください。きっと上手くなる大きなキッカケを掴めるはずです。

念のため、前回の記事はこちら↓

①の質問の答え

①の質問

バスケにおいての「勝利」とはどのような状態を指しますか?

これは、前回の記事の本文中に答えがありました。前回記事の本文中の、バスケにおいての「比較」のテーマの部分をよく読んでみるとヒントがあります。

①の質問の回答は、

試合終了時の自分(チーム)の'得点'が、相手(チーム)の'得点'よりも大きい状態

と表現できます。細かなワードの選択は違っても、表現する現象が合っていれば正解です。※合っているか不安な方は、DMやらコメント下さい。丁寧にお答えします。

まとめると、、、

「相手よりも多く点を取ること」です。

これは、5on5だろうが、3on3だろうが、不変の事実です。1on1やフルコート21などは、得点の大小ではなく、'先取'した方が勝ちですが、基本的には「相手よりも多く点をとること」を目指せば、勝利に近づきます。


②の質問の答え

②の質問

①で答えた条件を満たすために、'必ず'必要になる条件は何ですか?※例外あり。

①で答えた条件は

「相手よりも多く点を取ること」

であり、この条件を満たすとは、

「相手よりも多く点を取る」という現象を起こすための必須条件、と言い換えられます。

「相手よりも多く点を取る」を実現するには、

「点を取る」という現象の詳しい説明が必要になってきます。

バスケにおいての「点を取る」とは、

ボールがリングを通過すること
※例外は、最高点からリングに落ちているボールに相手が触れること。(ゴールテンディング)

と表現されます。これ以上でも以下でもありません。

どんなに、オシャレなパスを出しても、クロスオーバーで抜き去っても、ゾーンプレスでボールを奪っても、結局は「ボールがリングを通過」しない限りは、一切の行為は'得点'にならないのがバスケです。

よって質問②の答えは、

(自チームの放った)ボールがリングを通過すること

が、勝利のために必ず必要な条件です。※ボールがリングを一度も通過しなかった場合は、「負け」か「引き分け」にしかならないはずです。

③の質問の答え

③の質問

②の必須条件を満たした上でもう一つ、「勝利」に必ず必要な条件は何ですか?

②の条件とは、言い換えれば、

(自チームの放った)ボールがリングを通過すること

なのですが、これだけでは、「勝利」という状態になるとは言い切れませんよね?

例えば、自チームが100回リングにボールを通過させました。しかし、相手に150回リングにボールを通過させられてしまいました。

この例だと、自チームは「負け」です。

「リングにボールを通過させる」だけでなく、

「相手よりも多く」

という条件を満たさなければなりません。

よって、質問③の答えは、

相手よりも多く、リングにボールを通過させる

と表現できます。


「勝利」はスキルの最適化を促す

以上が前回投げかけた質問の回答です。バッチリ答えられましたか?答えられなかった方は、よーく読んで理解されれば大丈夫です!バスケにおいての「勝利」が具体的になると、SSIKの法則より、「勝利」のための具体的行動が始めてとれるようになります。

相手よりも多くボールをリングに入れる

この現象を高い確率で起こせるようになること、すなわち、その為の行動がとれるようになることを、「上手くなる」と表現します。

よく、コーチや監督から、

「練習のための練習をするな!」

という、かなり哲学的なお言葉を頂戴したのではないでしょうか?

おそらく、この言葉に対する多くのプレーヤーの解釈は、、、、

「毎回、本番の試合のつもりで全力を出せということか!」、「ダミーディフェンスを常に想定しろってことか!」、「分解練習を実践繋げろってことか!」

のような感じだと思いますが、どれも少し違いますね。

「勝利」の本質がわかっているみなさんはもうお分かりかと思いますが、一つづつ、「勝利」の本質を元に反論します。

本番だろうが練習だろうが、「ボールをリングに通過させる」という現象で点が入るという条件は全く変わりません。本番だから全力!という解釈をする時点で、「勝利」の本質を捉えていません。「全力とは?」と問うてみればわかると思います。力を入れても、全力で走っても、大声をだしても、「リングにボールを入れる」ことに貢献していないならば、練習の為の練習です。
ダミーディフェンスを想定というのは悪くないですが、ディフェンスなしの練習の時点で、動きの確認が本質の場合が多いです。想定するくらいなら、実際にディフェンスをつけた練習をした方が100倍成果があります。想定の質もプレーヤーによって変わるので。無理に想定しなくても、ディフェンスなしで、「ボールをリングに入れる」動きができていれば、練習の為の練習ではなくなるので大丈夫です。
分解練習を実践に繋げる考え方もあると思いますが、分解練習の時点で、練習の為の練習なんです。繋げろ!というなら、ゲームをやればいい。すなわち、分解練習を繋げるというよりも、分解練習の中でも、「ボールを相手よりも多くリングに入れる」ことにつながる動きができていたのか?を考えれば、その瞬間に練習の為の練習ではなくなります。

「練習の為の練習をするな!」の本質は、全力で!とか、本気で!という意味合いでなく、

どんな練習でも、「相手より多くボールをリングに入れる」という本質を見ろよ。という、コーチや監督からのメッセージなんです。

スクウェアパスだろうが、スリーメンだろうが、シャトルランだろうが、「ボールをリングに入れる」行動につながっているはずです。ただ走ったり、ただパスしているのなら、それは紛れもなく、練習の為の練習になってしまいます。

バスケにおいて、「勝利」を意識するということは、「相手よりも多くボールをリングに入れる」こと。この本質がしっかり見えていると、どんな練習も自分で良し悪しを判断できるので、スキルが最適化していきます。逆に「勝利」をノリや雰囲気で捉えていると、気持ちや、精神的なモノに頼り、実際の行動、スキルは最適化していきません。

総まとめ

さて、3回に分けて、「上手い」とは?について、論じてきましたが、まとめに入ります。

人間、知らないこと、イメージできないことは、実行できない。
「上手くなる」為に練習している人の多くが、「上手い」とは何か答えられない。すなわち、上手くなる為の行動ができない。すなわち、上手くならない。
「上手い」とは、比較から生まれる抽象的な概念
バスケにおいての比較とは、ゲームの「勝敗」で判断する。※互いにベストを尽くした場合
バスケにおいての「勝利」とは、「相手よりも多く、リングにボールを通過させること」
したがって、「上手くなる」為の練習とは、「相手よりも多くボールをリングに通過させる」ための行動がとれるようになること。

さて、ここまでしっかり理解できると、今あなたがやっている、シューティング、走り込み、フットワーク、筋トレ、セットオフェンス、ライバルの観察、、、

全ての練習の取り組み方や、取り組む姿勢が変わってくると思います。

何度も言いますが、「相手よりも多くボールをリングに入れる」ための行動が高い質でとれることを、「上手い」と言います。

この記事の題名である、

「上手くなる為に練習すると、上手くならない?」の意味がわかったところで、締めくくりをさせていただきます。

「上手い」プレーヤーは、他のプレーヤーと違うから「上手い」と表現されます。他のプレーヤーと同じ練習をし、同じ考え方をし、同じテレビを見ていて、違いが生まれると思いますか?

答えは、「ノー」だと分かりますね。

「上手くなる」には、他との違いを大切にしなければなりません。考え方、意見、やり方、価値観、シュートフォーム、体の使い方、体格、全て違いがあります。

「相手よりも多くボールをリングに入れる」ために必要な普遍的な事、すなわち基礎は抑えつつ、

あなたの強み、しかも誰とも比較できない強み、を見いだし、普通という枠組みから出る事を恐れずに、「突出」しましょう。

それが、「上手くなる」という事だと思います。

さて、バスケの根幹となる考え方を提示してきましたので、次回からは、実践的な話題を発信していきますので、楽しみにお待ち下さい!


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