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中国にきたぞ⑧ 超有名、留园

蘇州っていうのは贅沢な場所になっています。中国4大名園がもう一つあるのですから。拙政园の後に、留園にも行ってまいりました。

こちらも事前予約が必要らしいのですが、僕たちは当日に行ってチケットを取ることができました。そこまで混んでいなかったからですかね。しかし事前予約するにも、中国の携帯番号が必須なため、番号を持っていない普通の海外旅行者は、ツアーを予約するか、チケット代理業者に頼むのが確実な方法でしょう。

この場所が本格的に庭園に姿を変えたのは清の頃だそうで、拙政园に比べると新しいです。作った人物は政府の高官という役職を務めていた徐泰時で、建築物重視の豪華絢爛な庭園を目指したのだそう。なるほど確かに、入り口から既に建築美が際立っているように感じます。
政府に絶望した人物⇔政府の人間。自然との調和をかかげた庭園⇔建築物重視の贅の極み庭園
なんでしょう、徐泰時さんは、拙政园によっぽど対抗心でもあったのでしょうかね。

壁には絵ではなく、本物の竹が窓から顔を出していました。窓が額縁に見えてきて、本物を見ているのに絵をみているような不思議な感覚になります。

曲がりくねった廊下を抜けると、開けた場所に出てきました。池の周りを豪華な足場が取り囲んでいます。太陽が出ていたこともあって温かく、個人的にはこの開けた場所に着た時点で、留園が完全に勝利を収めてしまいました。拙政園、ごめんなさい。僕の性質上、自然との調和を大事にしている方を好むはずでしたが、小奇麗な絶景と太陽の力に屈してしまいました。
実際のところどっちが人気なんですかね。どっちが人気かなんて、拙政园を作った王献臣さんは気にしないでしょうね。徐泰時さんは気にしそう。

綺麗ですよね。池の周りをおびただしい数の凹凸だらけの岩(太湖石というらしい)が取り囲んでいるのが、摩訶不思議な魅力を醸し出して、ここでしか感じられない心の静寂を抱くことができます。この太湖石というのを組み合わせて、神々が住むという神仙島を表現したりもするそうですから、ただの岩として侮ることはやめたほうがいいでしょうね。有能な岩です。

少し歩くと、自然が豊かな道もあります。絶妙にジグザクした形の橋ですが、真っすぐ架かっているよりも足を止めて景色に目を向けやすいような気がして、真相は知りませんが、設計を失敗してこの形になったわけではないと思います。

大きな梅の木が何本も立っていました。彼女が梅の花に見とれている隙に後ろから写真を頂きました。玄武湖でも拙政園でも留園でも美しい梅の花が咲いていて、彼女がそのたびに匂いを嗅いで幸せそうにするものですから、そろそろ梅の木に嫉妬してしまいそうですね。

巨大な太湖石です。積み重なって山のようになっていますね。こういう、庭園を彩る太湖石の重なり合いを假山もというようです。荒々しくも、精悍な印象を与えられます。

駆け足ながら二つの世界的に有名な庭園を堪能し、完全に勝ち組の様相で、次なる目的地、杭州へと向かいます。例の劣悪列車を乗り継ぎましたが、大分慣れてきて、劣悪と感じなくなってきたのが自分でも驚きました。慣れって恐ろしいですね。

杭州の駅で夜ご飯を頂きます。
こちらは混ぜそばです。ピーナッツのソースと絡めて食べます。これがね、結構日本人好みの味になっていて、美味しいんですよ。

こちらは炒飯。美味しかったのですが、中国料理あるあるで、時々強烈に酸っぱい野菜を入れてくることがあって、この炒飯の中にもそいつがいました。酸っぱい野菜が突然口の中で弾けるのがどうも苦手なもので、そこが少し残念でした。彼女はとても美味しいと言って食べていたので、完全に好みの問題です。炒飯のクオリティ的にはかなり高いです。

有名ブランド。
最高に美味しいグレープティーです。

杭州までくる途中の駅は、こんな感じで、信じられないくらいに近未来で、綺麗でした。驚きましたよ。正直なところ、汚い駅に慣れつつありましたし(笑)
SF映画に迷い込んだかと。

撮り鉄の真似

次回、湖

続く

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