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映画感想『スピード』


若いキアヌ・リーブスが真剣な顔で馬鹿みたいな行動を取り続けるアクション映画です。


ネタバレ気にせず

僕の友人のサイコパスが、ジョン・ウィックシリーズを観た後に、何故かマトリックスシリーズを観ることなく、今作を観るという阿保極まりない行動を取りました。
キアヌの出世作と呼ばれている作品ですが、今時の若者は髭の生えたロン毛のキアヌか、黒いサングラスとコートを纏ったキアヌしか知りませんから、マイナーな映画という認識が僕にはあります。

実際僕も観たことはなかったのですが、今回、友人と話を合わせるために仕方なく観ることにしました。

とても楽しめました。

内容はシリアスそのもので、爆弾魔VSキアヌです。爆弾魔はエレベーターに爆弾を仕掛けたり、バスに爆弾を仕掛けたり、人に爆弾を仕掛けたりとやりたい放題で、それを警官のキアヌが必死になって止めようとします。

が、キアヌがあまりに真剣な顔で人の車を奪ったり、走っている地下鉄の上に乗ったり、肘でバスのガラスを割ったりしますから、ハラハラするのだけれども、キアヌの表情を見る度にシュールな笑いが引き起こされました。

僕からしたら、コメディアクションです(?)

そしてハリウッド映画らしく、バスは飛行機と激突して大爆発。電車はブレーキがきかずに地上へダイブするわけですから、最早コナン映画を観ているのと同じ気分にまでなってきます。

小学一年生のコナンが死体を見ながら腕を組んでいるの図の面白さや、結局最後は建物が大爆発してコナンがサッカーボールを蹴る脳筋さが、まんま今作に当てはまります。

バスが時速50マイル以下になると爆発してしまう設定だったのですが、中にいる乗客も曲者ばかりで、というかうるさいです。精神が錯乱している人もいますし、文句ばっか言う人もいますし、中には銃を発砲しようとする奴もいます。ひとたびバスが危機に陥れば、馬鹿みたいにワーワー騒ぎ立てて、キアヌが大活躍して一命を取り留めると、まるで全ての困難が回避されたかのように馬鹿みたいに騒ぎ立てます。なんというか、これは明らかに僕の感覚ですが、この人たちを守ろう、という気持ちになりません。全然爆発して吹き飛んでも構わないようなキャラでした。
悪い意味ではありません。
そこがまたキアヌの命をかけた真剣そのものの表情と相反して笑えてくるのです。

軽い気持ちで楽しめる、いい娯楽映画です。いい時間を過ごせました。

先にこれを観てしまった以上、僕の友人サイコパスは、もうマトリックスシリーズを楽しめない体になってしまったかもしれません。

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