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サスティナブルな共感型モデルへの道

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世界の要請であり、地方、地域の在り方でもある持続可能な循環型社会へのシフトとそれを支える事業について考えます。
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#自立循環型ビジネスモデル

オレ達が20年の歳月をかけてCSV経営にシフトした理由

オレ達が20年の歳月をかけてCSV経営にシフトした理由

CSVのムーブメント昨今、社会を良くする事業に対する投資を指す投資基準としてのESG (Environment(環境)Social(社会)Governance(ガバナンス)を組み合わせた言葉で、2006年、当時の国連事務総長コフィー・アナン氏が発表した「責任投資原則(PRI)」の中で、投資判断の新たな観点)と共にCSV経営と言う単語をよく目にするようになりました。共有価値の創造と訳される事業と社会

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サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える① 〜ひとの課題〜

サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える① 〜ひとの課題〜

私は神戸市で創業してから20年になる建築と地域コミュニティー事業を生業とする株式会社四方継と、全国の建築建築実務者向けに潜在的な才能を開花させる研修と事業者向けに職人育成のサポートを行う一般社団法人職人起業塾の2つの法人の代表を務めています。この二つの事業に共通するのは私が企業した際に掲げたシンプルなミッション、「職人の社会的地位の向上」です。そしてそれを叶える為の持続可能な循環型ビジネスモデルの

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サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える② 〜カネの課題〜

サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える② 〜カネの課題〜

近年、小学生が学校で国連で採択されたSDGsについて学ぶようになる位、日本でも持続可能性が重要視されるようになってきました。持続可能な社会とは、際限のない成長拡大志向と決別して、あらゆるものが循環し継続できる状態を指しており、私たち建築会社、工務店もそのような価値観へのシフトが求められていると最近ひしひしと感じます。しかし、同時に実際の建築業界の現状は循環型事業とは大きな乖離があると感じており、時

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サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える④ 〜情報の課題〜

サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える④ 〜情報の課題〜

地球は有限であり、際限のない成長拡大は不可能である。との原則論があります。ITバブルが巻き起こり、テクノロジーの進化があらゆる問題を解決すると夢見心地だった平成時代は地球にある資源は有限でも人間の英知を結集し、イノベーションを起こし続ければ成長に限界は無いとの説を唱える方もおられましたが、IT革命を始め圧倒的な技術革新とイノベーションを起こした結果、世界の貧富の格差はどんどん広がり、戦争状態の放送

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志とその実践こそが事業だろ @経営実践研究会

志とその実践こそが事業だろ @経営実践研究会

人生は選択で作られると言われます。人は皆、意識するしないにかかわらず、常に選択にさらされており、その1つずつの選択の積み重ねがその時々の状態を形成して結果を生み出します。そのように考えると、選択の基準になる考え方や観念、哲学や人生観が人生を作ると言っても過言ではありません。吉田松陰先生が言われた「志を以って万事のの源と為す」とは、このように在りたいと理想を掲げ、ゆるぎない信念を持つことで常日頃から

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第5の経営資源の作り方と使い方 @共感資本社会へのシフト

第5の経営資源の作り方と使い方 @共感資本社会へのシフト

神戸の西の果てで大工集団のような小さな工務店を営んでいた私が自立循環型ビジネスモデルの構築を標榜して社内改革に取り組んだのは15年ほど前のことです。その当時、外部環境に大きく影響される建築事業で持続可能な営業形態を目指すと、その当時主流になっていたチラシによる宣伝広告やイベントでのプロモーションで新規顧客を次々と集めては刈り取るような新規集客重視の事業形態、組織運営からの脱却を口にしても、同業の経

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俺たちがサスティナブルじゃないといけないわけ。

俺たちがサスティナブルじゃないといけないわけ。

元大工の私が下請けの職人から脱却して元請け工務店の経営を目指した理由の1つに、起業当初に問い合わせを受けた、地域に住まわれている方が「リフォームやメンテナンスをする際に新築をした会社に頼めなくて、どこに頼んだらいいか分からない。」と立て続けに言われる状況だったことがあります。
当時リフォームのお声掛けをいただいたお客様先で1番よく耳にしたのは「新築の時に建ててくれた工務店さんはもういなくなっちゃっ

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信頼の連鎖が世界を救う

信頼の連鎖が世界を救う

私は伊川谷という神戸の西の果てでつむぎ建築舎という屋号で小さな工務店を営んでいます。事業所のスタッフは大工と設計士のみで、いわば全員職人の会社です。現在20期目になりますが、創業以来、営業職や現場監督などの間接職は一切置くことなく、大工や設計士がモノづくりに関わる様々な業務を幅広く受け持ち職人だけで営業を続けて来ました。これまでの20年間で多くの良い方とのご縁に恵まれ、応援して貰ってなんとか営業を

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アクション×プランがもたらすもの 〜世界は複雑怪奇でシンプルだ〜

アクション×プランがもたらすもの 〜世界は複雑怪奇でシンプルだ〜

世界はグローバルにカップリングして、人間の代わりにアバターが働くようになる位、圧倒的なテクノロジーの進化が顕著になる中、バタフライエフェクト(地球の裏側で蝶が羽ばたくとその風が複雑に影響しあって暴風が起こる)に代表される複雑系の考え方が最近は主流になりつつあります。世界は複雑怪奇で何が本当かわからない、先行きの見通しの立たないややこしいモノになりました。

格差、分断、対立の世界世界ではトップ1%

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