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N氏の食育

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食育をネタにしたショートストーリーや、「食育おばさん」に叱られそうな記事をまとめています。よい子はご両親の許可をもらってから読んでね。
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2022年7月の記事一覧

もし「食育原理主義人民共和国」みたいな国があったら。【その3】 :-)

前回(その2)の続きです。 田中さん、つかまる前回登場した田中さん。 シンドフジ共和国に入国したあと、どうなったかというと…。 しばらくシンドフジ共和国で観光をしていたのですが、途中で何かやらかしたのか、ある日、食育警察に連行されました。 どこかのヤバイ施設に収容されてしまったようです。 そんなシンドフジ共和国はマゴワヤサシ大統領の協力な独裁のもと、 食育軍隊 食育警察 食育原理主義による教育制度 が整えられ、食育大国としての地位を着々と築きつつありました。

食育オペレーターつき宅配ピザ :-)

かつて、 「美味しいものにかぎって体に悪い」 という時代がありました。 ハンバーガーやラーメンなど。 今でこそ材料や調味料が工夫され、ヘルシーなハンバーガーやヘルシーなラーメンも出てきていますが、一般にはこうした食べ物は 「体に悪いけど美味しい」 部類に認識されています。 ピザもそうです。 アメリカではピザは学校給食に出てきますが、子どもの健康に良くないということでピザを学校給食から排除しようと国会で審議されたこともありました(結局、その法案は否決されてしまいましたが)。

「あるよ」の人がこんなところにもいた :-)

むかしむかし。 アメリカはオレゴン州の、とあるさびれた国道沿いに、ポツンと一軒家のレストランがあるのを見つけました。 今回はその店で出会った、料理人の話です。 その店には、こんな看板がついていました。 「お客様のあらゆる注文に応じます。応じられなかったら、100ドル差しあげます」 「『あるよ』の人みたいだな…」 そうつぶやいた僕は、ちょっとイジワルな気持ちになって店に入りました。 100ドル、もらっちゃおう。 おっと。 その前に、注文を考えておかないとな。 僕は、適当に

もし「食育原理主義人民共和国」みたいな国があったら。【その2】 :-)

前回(その1)の続きです。 食育原理主義人民共和国からの招待状ご存じ、シンドフジ共和国のマゴワヤサシ大統領は、 「食育原理主義」 にもとづく圧政を敷いています。 そのマゴワヤサシ大統領から、 「ぜひ我が国の食育ぶりを見にきてほしい」 と招待を受けた日本人がいました。 本人が名前を明かしたくないというので、ここでは田中さんとしておきましょう。 マゴワヤサシ大統領は、若いころ日本に留学し、日本の食育に感銘をうけた過去がありました。 そのころに世話になった人が、田中さんです。

アメリカの自然食品店で「ママ、また明日」と叫んではいけない理由

バラク・オバマ氏が大統領だったころのアメリカは、食育天国でした。 詳しくはこちらの記事をごらんください。 そのころの、シアトルでの出来事です。 とある自然食品店をうろうろしてたら、日系人とおぼしい初老の女性に日本語で声をかけられました。 「あなた、日本から来た日本のかたね?」 「そうですが」 「ああやっぱり」女性は言いました。「ああやっぱり日本人。その心を閉ざしたような歩き方。母音の発音が下手そうな口元。屈託だらけのあごの形。日本人ねえ」 「そうですか」僕はムッとして言い