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フランスとの出会いは、「ベルばら」

元々英語が好きだった私。

大学からフランス語を勉強し始めた。

「なんでフランス語?」と聞かれる機会がこれまで100万回くらい(ちょっと盛ったかも)あったので、今回は本当に最初の入り口だった「ベルばら」について書こうかと思う。

普及の名作、ベルばらこと「ベルサイユのばら」。

マンガやアニメ、宝塚歌劇でも舞台化されているので、ご存知の方がほとんどではないだろうか。

歴史好きな母親の影響もあり、子供の頃から愛読していた。

フランス宮廷の煌びやかな世界、マリーアントワネットの豪華な衣装、そしてフランス革命の激動の時代を生きる人々に心が大きく動かされた。

この作品がすごいのは、主人公であるオスカル以外のキャラクターも、主人公になり得る程の魅力を放っており、どのキャラクターにも感情移入して没頭できてしまうところである。

ある時は、オスカル目線だし、アンドレの気持ちを想って泣けるし、ロザリーの健気さに救われ、そしてアントワネットとフェルゼンの切ない恋の行方にドキドキさせられる。

実際、宝塚歌劇の舞台でも、オスカルとアンドレに焦点を当てたバージョンと、マリーアントワネットとフェルゼンに焦点を当てたバージョンが存在する。

それだけ全員主役級の存在感なのである。

ちなみに宝塚歌劇自体は社会人になってからハマったのだが、ベルばらを始めとして、フランス革命をモチーフとしたお芝居やショーも多く、宝塚ファンはそんじょそこらのフランス人より、よっぽどフランス革命について詳しいんじゃないかと思う。

実際に、一般的に日本人がマリーアントワネットに抱く感情と、フランス人が彼女に抱く感情では、だいぶ温度差がある。

まあ、そりゃそうか。フランス人はあの革命を起こした市民側だもんな、とも思う。

初めてフランスでベルサイユ宮殿に行ったときは、まさに豪華絢爛なベルばらの世界に感激したし、マリーアントワネットが作った、田舎風の庭園プチ・トリアノンで、マリーごっこもした。なんなら愛の神殿あたりで、フェルゼンの幻影も軽く見えた。

フランス人の友人に「マリーアントワネットがプチトリアノン(田舎風の庭園)を作った理由知っている?」と聞かれたので、

「宮殿の窮屈な暮らしが苦しくて、自由を求めて心穏やかになれる場所を自分で作ったんだよ、うっ、かわいそうなマリー…」

とハンカチ片手に感慨に浸る私を横目に、

「違うよ、当時は『田舎風』がトレンドだったからだよ。これが裕福な貴族の証。」

と、冷めた反応をいただいた。うっ(涙目)

マリーアントワネットの歴史的な善悪の見解は一旦置いておいて、私は初めてフランスに行ったとき、昔ここで本当に生きていた人々の面影を実際に感じられて、いたく感動したのである。

ちなみに、バスティーユ広場では、戦死したアンドレを想ったけれど、こちらは実在しないキャラクターだった、と気づいてまた泣いた。しょぼん。

そういうわけで、私が実際にフランスに関心を持ったり、フランス語を勉強し始めたきっかけは、他にももちろん色々あるのだが、フランスという国への扉を開いてくれたのは、このマンガと言っても過言ではないと思う。

そういえば、学生時代、留学に行っている間に預かってもらう&普及するつもりで、この私の愛読書2大巨頭の「ベルばら完全版」と「きょうの猫村さん」をサークルの部室に置いていったら、帰国後、見事に誰かにパクられていた。他のマンガは無事だったのに。

敢えてこのマンガを盗るセンスは評価する。が、犯人マジ出てこい!!(涙目)



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