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本の世界に入る楽しさ~読み聞かせを通した変化~

 1歳半の息子に絵本の読み聞かせをする時間が大好きです。絵本を通して息子と一つになっている感じがします。最近は読み聞かせよりも、自分で自由に絵本を読む(ページをめくる)ことが楽しくなってきたようです。自分で絵本を選ぶようにもなり、本との関わり方が少しずつ変わってきました。子どもと一緒に本屋さんや図書館で本を選ぶ日が楽しみです。

 文武一道塾 咲柔館の子どもクラスでは、稽古の最後に「読み聞かせタイム」を設けています。この読み聞かせは、今年の4月から本のスペシャリストで、高校司書をされている木下通子先生のアドバイスで始めました。
 月に1回、市立図書館で15冊程度本をお借りし、毎回違う本を読むように心がけています。以前はどんな本を選べば良いか迷ったことも多かったのですが、半年くらい続けた頃から何となくお子さんの心に響く本が分かってきました。お子さん達の集中力が向上したこともあり、最近はみんなで本の世界に入り込むような素敵な時間を過ごせています。
 読み聞かせ後のお子さんたちの様子にも変化が現れてきました。読み聞かせ後にその本を何度も読み返すお子さんや、まだ読み聞かせをしていない本を先に自分で読むお子さんもいらっしゃいます。本を読む、本の世界に入る、という時間の楽しさ、豊かさを少しずつ実感してくれているようです。

 


 木下先生はご自身の著書でこうおっしゃっています。

 本を読むことは、運動と同じ。とてもアクティブな活動ですし、「読む」ことに集中しないといけないのです。
 また、本を読み慣れるまでは、一冊読み終わったら、次の本をすぐに読むことが大切です。サッカーでもテニスでも、多くのスポーツで言えることですが、一つに技術を身につけるために反復練習することが大切ですよね。実は本も、読み慣れるまでは、続けて読むことがとても重要なのです。

『読みたい心に火をつけろ!学校図書館大活用術』木下通子著/岩波ジュニア文庫 より


 読書というものは、能動的な行動なので「体力」が必要です。スポーツと同様に繰り返し続けることで読書に必要な体力は少しずつ向上します。以前、木下先生が「幼少期のお子さんに『本を読む基礎体力』をつけるには読み聞かせが良い」と教えてくださいました。先生のおっしゃった通り、お子さんたちの「本を読む基礎体力」は、読み聞かせを始める前に比べて大分ついてきたように感じます。

 ただ、この読み聞かせがトレーニングのようになってはいけません。お子さんが本の世界に入って楽しむことが1番大切です。読み手の私自身が楽しむことも忘れずに、これからもお子さんたちと一緒に本の世界で遊びたいと思います。そして、お家でも自ら本を読むようになってくれたら嬉しいです。本は一生の友だち、読書週間は一生の宝です。

※本に関する過去のコラムです。



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