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吹奏楽部の中学生も柔道を頑張っています!

 いつもと違う服装で道場に来た2人の中学生。Tシャツには音符やト音記号が描かれています。2人は午前中に吹奏楽部の練習に行ってきたそうです(中学校は違います)。今年に入ってから柔道を始めた2人は、音楽をやっているだけあってリズム感がよく、技をかけるタイミングがとても上手。「吹奏楽部」と「柔道」と聞くと、漫画『柔道部物語』を思い出しますが、音楽と柔道の相性は良いのかもしれませんね(意味が分からない方は、ぜひ1度読んでみてください)。 



 咲柔館には、学校の部活動もやりがなら、柔道の稽古に励んでいる中学生・高校生がいます。パソコン部や料理部など、どちらかというと文化系の部活動が多いです。みなさんは、週に5日程度部活動に参加し、道場には週に1、2日程度通っています。柔道に関しては「趣味の1つ」といった感じでしょうか。中高生同士で、時には大人の方たちと、和気あいあいと柔道を楽しんでいます。

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 教員時代、フランスの柔道雑誌から取材を受けた際に、このような質問をされたことがあります。「なぜ日本の中高生は、全員が試合に出るのですか。もし、『試合に出たくない』という学生がいたらあなたはどうしますか」。意外な質問に驚きました。試合に出ること、試合で勝つこと以外を目的とした学生がいるなんて想像したことものなかったので、答えに困ったのを覚えています。今思い返すと、当時の私は「全国大会に出ること」「日本一になること」に夢中で、柔道に対する視野がすごく狭かったと思います。
 競技志向ではなく、趣味として柔道を楽しみたい。そんな学生さんもいるということが、道場を開館してからの2年間でよく分かりました。「護身術として柔道を身につけたい」「将来の仕事に生かしたい」「オリンピックで見たかっこいい技をやってみたい」「黒帯をとりたい」。中高生たちは、それぞれ目的を持って、一所懸命稽古に励んでいます。もちろん、今後は試合にでる機会があるかもしれません。でも、「勝ち・負け」や「強い・弱い」にはこだわりすぎず、じっくりと礼法、受身、色々な技を身につけさせ、柔道の心や文化を伝えていきたいと考えています。そして、若いうちに柔道の魅力を体感し、大人になってからも柔道を続けてくれたら、とっても嬉しいです。


 全国大会出場や日本一を目指して、柔道に励むのも素晴らしい。趣味の1つとして柔道を楽しむのも素晴らしい。色々な価値観を受け入れ、これからも中高生が柔道を通じて成長する姿を見守っていきたいと思います。柔道に興味がある学生のみなさ~ん、気軽に道場に来てくださいね。


「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館


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